Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

人の心を結ぶ言葉 安食弘幸

2024年3月13日15時12分 コラムニスト : 安食弘幸
  • ツイート
印刷
関連タグ:安食弘幸
人の心を結ぶ言葉 安食弘幸+

「悪いことばを、いっさい口から出してはいけません。むしろ、必要なときに、人の成長に役立つことばを語り、聞く人に恵みを与えなさい」(エペソ4:29)

あるご夫婦が結婚50周年(金婚式)を迎えました。このご夫婦は仲の良いことで評判でした。特に夫の妻に対する心遣いは並大抵のものではありません。ある人が、夫に聞きました。「あなたは奥様に対してどうしてそんなに優しくできるのですか?」すると夫が答えてくれました。

「それはじゃのう、わしらの新婚旅行の時にまでさかのぼるんじゃよ。わしらはグランドキャニオンに行って、ラバに乗って渓谷の下まで行くツアーに参加したんじゃ。少し降りた所で妻の乗っていたラバがつまずいて、妻は危うく落っこちそうになったんじゃ。すると妻は静かに『1回目』と言ったんじゃ。それからもう少し降りた所で、またラバがつまずいたんじゃ。妻はまた静かに『2回目』と言ったんじゃ。それから500メートルほど行った所で、ラバがまたつまずいたんじゃ。その瞬間、妻は拳銃をバックから出すと『3回目』と言って、あっという間にラバの頭を撃ち抜いてしまったんじゃ」

「わしはびっくりして『何てことをするんだ!』と妻を責めたんじゃ。すると妻は静かに『1回目』と言ったんじゃ。それでわしは『わしとラバを一緒にするな!』と怒鳴ったら、妻はまた静かに『2回目』と言ったんじゃ。それでわしは今日まで、3回目が来ないように一生懸命妻に尽くしてきたっていうわけさ。あれ以来、わしら夫婦の間に波風が立ったことは一度もないのさ」

いやー、話はよく聞いてみないと分からないものですネ。一見幸せそうに仲良く見えるご夫婦の真の姿は、夫が妻に「3回目バン!」とやられないための必死の努力の結果だったんですネ。夫婦関係に限らず、人と人との関係を信頼や尊敬の絆で築き上げることは非常に難しいことです。良き関係を築き上げるための第一歩は、お互いの語る言葉に注意を払うことではないでしょうか。

米国の心理療法の大家フリッツ・パールズ(ゲシュタルト心理学の先駆者)の著書に『What Do You Say After Hello?』という本があります。訳せば「『こんにちは』の後に何と言いますか?」という題ですが、これは非常に含蓄のある題であり、人間関係に関する深い洞察に富んだ書物です。

「こんにちは」というあいさつは誰でも言えます。しかし、人間関係を深めるためには、さらにその後に言葉を付け加える必要があります。「こんにちは」の後に、例えば「お元気ですか」という問いかけの言葉をかけるとしたら、少なくともその答えを受け取るまではその場を立ち去るわけにはいきません。従って「お元気ですか」と尋ねるのは、それに対する応答を聞く関心を相手に寄せているから聞くのです。つまり「お元気ですか」という言葉により、相手との人間的交わりを持ちたいという声のかけ手の意志が、相手に伝わるのです。

国語学者の坂詰力治氏によると、「こんにちは」は本来「こんにちはいかがですか」「こんにちは良いお天気で」などという表現の「いかがですか」「良いお天気で」を省略した形であって、だから「こんにちわ」とは書かず「こんにちは」という補助詞の「は」が使われている。「さようなら」 が「さようならば、これでお別れしましょう」の省略形として使われるようになったのと同じで、 本来なら「こんにちは」の後には何らかの言葉が続くものである、ということです。

「こんにちは」の後に何か一言つけ加えることで、人の心も人との関係も変わり、また傷ついた心の癒やしが始まるのです。このような人の心を結ぶ言葉は、相手の状況を思い、相手を配慮する心があるときに言える言葉です。自分のことばかり考えているようではできないことです。

ある病院で「病人と医療者の人間関係」に関する講演をしたときのことです。講演後に一人の職員の方が、次のようなお話を聞かせてくださいました。

「私たちは入院患者さんに食事を配膳するとき、一言患者さんに優しい言葉をかけるようにしているんです。というのは、優しい言葉をかけるときとかけないときでは、患者さんの食事の食べ具合や食べる量が本当に違うんですから。社会的に隔離されて寂しいときを過ごしている患者さんに、自分の家族のように一言声をかけると、やはり食欲が出るんですね」

食事はただ食欲を満たすだけでなく、人と人とのつながりを確認するときでもあるのです。相手に関心を持ってもう一声かけてあげることで、相手との新たな関係が始まるのではないでしょうか。

◇

安食弘幸

安食弘幸

(あんじき・ひろゆき)

峰町キリスト教会牧師。1951年、島根県出雲市に生まれる。関西学院大学社会学部卒。大学時代は硬式野球、関西六大学リーグのスラッガーとして活躍。関西聖書学院卒。セント・チャールズ大卒(哲学博士)。JTJ宣教神学校講師、国内外の教会や一般企業、ミッションスクール、病院、福祉施設などで講演活動を行っている。著書に『キリストを宣べ伝える―コリント人への手紙第二』『心の井戸を深く掘れ』『道徳力―モーセの十戒に学ぶ―』『ルツの選択、エステルの決断』など多数。

■ 峰町キリスト教会ホームページ
■ 峰町キリスト教会 YouTube
■ 峰町キリスト教会 Facebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:安食弘幸
  • ツイート

関連記事

  • 成功を生み出す情熱 安食弘幸

  • いのちの水である聖霊の働き 安食弘幸

  • 死者は今どこに 安食弘幸

  • 人生の幸福の分岐点 安食弘幸

  • あなたは何を食べて生きていますか 安食弘幸

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • 安らぎの中で体験する勝利 加治太郎

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.