Skip to main content
2025年8月19日07時56分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
聖書的終活のススメ

聖書的終活のススメ(8)終活で最も難しいこと
 田中啓介

2024年3月5日13時42分 コラムニスト : 田中啓介
  • ツイート
印刷
関連タグ:田中啓介
聖書的終活のススメ(8)終活で最も難しいこと
 田中啓介+
映画「最高の人生の見つけ方(原題:The Bucket List)」

ジャック・ ニコルソンとモーガン・フリーマン主演の「最高の人生の見つけ方(※)」という映画をご存じでしょうか。原題は「The Bucket List(棺桶リスト)」。自分が死ぬまでにしておきたいリストの英語のスラングです。偶然、同じ病室になった大金持ちの病院経営者(J・ニコルソン)と、しがない自動車の修理工(M・フリーマン)の2人が、医師から宣告された余命半年の間に、自分たちのバケットリストを遂行するために旅に出るというお話です。

そのリストには、スカイダイビング、アフリカでライオン狩り、マスタングGTに乗ってサーキットレース等々。彼らはその項目を一つ一つクリアしていきます。その旅の途中で、ニコルソンには音信不通の一人娘がいることを知ったフリーマンは「娘との再会を果たす」をリストに加えるべきだと彼に進言しますが、ニコルソンは娘との関係がかなりこじれているらしく、かたくなにそれを拒否します。

しかし、フリーマンの計らいで、娘と仲直りすることができたニコルソンは「世界一の美女(ニコルソンの孫娘)にキスをする」という、最後のバケットリストを果たすことに成功します。そして、先に死んだフリーマンが果たせずにいた「見ず知らずの人に親切にする」というリストを、教会で行われた彼の葬儀の席で、ニコルソンが2人の友情の証しをすることで果たすのです。この映画は、本来なら重く深刻なテーマを、アメリカ映画らしく、ユーモアを交えながらサラリと描いた秀作です。

この映画を見て、改めて思わされることは、どれだけお金があろうと、どんなに楽しいことであろうと、死という現実の前では全く意味をなさないということです。しかし、彼らのリストの中で、意味のあるものが2つだけありました。それは「世界一の美女とキスをする」という親子関係の回復と、「見ず知らずの人に親切にする」という、ニコルソンが教会の人々の前で話したスピーチでした。なぜ、その2つに意味があったのでしょうか。それは、その2つだけが自分のためではなく、人のためだったからです。

結局、2人のバケットリストのうち、今まで自分が人生で得たいと願ってきたカネ、モノ、コトは早々に消えてしまい、最後に残ったものは、人のために何かをする、そして、人を愛し、和解するというココロでした。愛とか感謝といった目に見えないものは、目に見えるものを全て包括します。

この映画でニコルソンが娘との再会をかたくなに拒んでいたように、謝るということは、ライオン狩りより、サーキットレースより、勇気とエネルギーが必要です。実は終活において最も難しく、等閑になってしまっているのが、この赦(ゆる)し、赦されるという作業なのです。

教会ではよく罪人という表現がされますが、世の中のほとんどの人は自分が罪人であるという自覚がありません。それは、罪とは自分の唾と同じようなもので、自分の内にあるときは全く自覚がないからです。しかし、いったんそれが表に出たときに、初めて分かるのです。この世の中には、人を傷付けたことのない人や、傷付けられたことのない人など一人もいないように、こうした問題は多くの場合、本人が無意識の状況の中で起こるのです。

ですから、もしあなたに「ありがとう」と伝えたい人が誰かいるのなら、ちゅうちょせず「ありがとう」と伝えるべきです。もし、あなたに謝まらなければならない人がいるのなら、これが最後だと思って、手紙でもメールでもよいので「ごめんなさい」と素直に謝まりましょう。「ありがとう」と言われて、嫌な気持ちになる人はいません。「ごめなさい」と心から謝って、それでも赦せないことは、世の中、そう多くはないのです。

それでももし、相手が赦してくれなかったとしても、あなたの悔い改めが本当であれば、神はあなたを赦し、解放してくださいます。こうした自分の中にある問題(自我・罪)を認め、悔い改め、赦された人のことをクリスチャンといいます。そしてその赦しは、本人のためであるのと同時に、あなたが赦せないと思っている人のためでもあります。

従って、クリスチャンには、誰か赦せない人がいるということはあり得ません。なぜなら「私が赦した者を、なぜ、あなたが赦せないと言うのか?」とイエスに聞かれたら、クリスチャンはグゥの音も出ないからです。 赦し、赦されること。それは、私たちの人生を解放させる大きなターニングポイントとなるのです。

人を裁くな。そうすれば、自分も裁かれない。人を罪に定めるな。そうすれば、自分も罪に定められない。赦しなさい。そうすれば、自分も赦される。(ルカによる福音書6章37節)

※ 最高の人生の見つけ方(The Bucket List)。2007年公開のアメリカ映画。ロブ・ライナー監督、ジャック・ ニコルソン、モーガン・フリーマン主演。

<<前回へ

◇

田中啓介

田中啓介

(たなか・けいすけ)

米南部バプテスト連盟所属 GoodNewsStaion 牧師。1958年、岐阜県高山市生まれ。実家は浄土真宗のお寺。20歳の時に渡米。コック、バーテンダー、テレビ局、ラジオ局、新聞社など、さまざまな職を転々とした後、キリスト教の牧師となる。以後、米国、日本、中国の教会を巡りつつ、聖書が本物であることを解き続けている。2010年帰国。日本の家の教会構築に尽力する。「聖書解釈は芸術だ!牧師と芸術家は貧しくないと本気になれない」がモットー。JTJ宣教神学校卒。カリフォルニア神学大学院修士課程修了。現在『君たちはどう生きているか—聖書的終活のススメ—』(仮題)を2024年4月、一般書店販売に向けて企画執筆中。

■ GoodNewsStaion ユーチューブ
■ GoodNewsStaion フェイスブック

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:田中啓介
  • ツイート

関連記事

  • 聖書的終活のススメ(7)人生最高のリサイクル 田中啓介

  • 聖書的終活のススメ(6)人生最高の教師 田中啓介

  • 聖書的終活のススメ(5)命より大切なもの 田中啓介

  • 聖書的終活のススメ(4)望みはかなえられる 田中啓介

  • 聖書的終活のススメ(3)情報の取捨選択は急務 田中啓介

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 世界福音同盟、新総主事にアラブ系イスラエル人弁護士を選出

  • 福音派増えるベネズエラ、大統領が「マーチ・フォー・ジーザスの日」制定 全国で行進

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • ワールドミッションレポート(8月19日):ガーナのレレミ族のために祈ろう

  • ドイツで神学生が大幅に減少、5年前の3分の2に

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(240)聖書と考える「レプリカ 元妻の復讐」

  • いのちの書に名を記される幸い 万代栄嗣

  • ワールドミッションレポート(8月17日):オランダ ペルシャ語教会の静かなるリバイバル(1)

  • 嫌いと無関心 菅野直基

  • 福音派増えるベネズエラ、大統領が「マーチ・フォー・ジーザスの日」制定 全国で行進

  • 世界福音同盟、新総主事にアラブ系イスラエル人弁護士を選出

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 米韓政府の政策で対北朝鮮ラジオ放送が80%減少、キリスト教迫害監視団体が懸念

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • いのちの書に名を記される幸い 万代栄嗣

  • 嫌いと無関心 菅野直基

  • シリア語の世界(30)シリア語新約聖書の和訳(1)マタイ福音書からテサロニケ人への手紙第二まで 川口一彦

  • 主は生きておられる(240)黒い雨 平林けい子

  • ドイツで神学生が大幅に減少、5年前の3分の2に

  • 根田祥一氏の敗訴確定、最高裁が上告棄却 本紙に対する名誉毀損で賠償命令

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • キリスト教徒が人口の過半数を占める国・地域、この10年で減少 米ピュー研究所

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(10)「苦しみ」から「苦しみ」へ 三谷和司

  • 日本基督教団、戦後80年で「平和を求める祈り」 在日大韓基督教会と平和メッセージも

  • 日本キリスト教協議会、戦後80年の平和メッセージ キリスト者の戦争加担にも言及

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • コンゴで教会襲撃、子ども含む43人死亡 徹夜の祈祷会中に

  • ドイツで神学生が大幅に減少、5年前の3分の2に

編集部のおすすめ

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.