Skip to main content
2025年6月15日19時02分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
聖書と植物

聖書と植物(13)いばらの冠・キリストイバラ 梶田季生

2022年9月28日18時46分 コラムニスト : 梶田季生
  • ツイート
印刷
関連タグ:梶田季生
聖書と植物(13)いばらの冠・キリストイバラ 梶田季生+
キリストイバラ

小学生の頃、白クローバーの花を重ね、茎(花柄)を回して花を留め、ひもを作って長さを競い合いました。最後にそれで輪を作って冠にしました。あるものは二重、三重、もちろん一重もありました。皆が王様になった気分でした。

1. イエスの裁判

ユダヤ教の指導者たちに訴えられたイエス。裁判官はローマ帝国の権威を背負った総督ピラトでした。「あなたはユダヤ人の王なのか」。イエスは答えられました。「わたしが王であることは、あなたの言うとおりです」「わたしの国はこの世のものではありません」「わたしは、真理について証しするために生まれ、そのために世に来ました」。「真理とは何なのか」、ピラトは一人の人間としてイエスと対面していました。

ピラトは訴えたユダヤ人たちに言いました。「私はあの人に何の罪も認めない」(ヨハネ18:33〜38)。そこでピラトは、イエスを釈放しようといろいろ企てました。その一つがむち打ちでした。こうすればユダヤ人たちの気が治まると思ったからです。ユダヤ人たちがねたみから訴えていたことを、ピラトは知っていたのでした。

もう一つは過ぎ越し祭りの慣わし、恩赦でイエスを釈放しようとしました。しかし、ユダヤ人の指導者たちはバラバではなく「イエスを十字架につけよ」と群衆を扇動。それは彼らの目的が、何が何でもイエスを亡き者とすることだったからです。そこには、ねたみと憎しみがあるのみでした。

彼らの罪の渦に巻き込まれたピラトは、「ユダヤ人の王」と言ったイエスを釈放することは、かえってピラト自身が皇帝に逆らうことになるという彼らの矛先、屁理屈を恐れて、保身故にむちを打って引き渡してしまったのです。十字架につけるために。

彼らの訴えやピラトの質問に、イエスは言葉少なく、しかし救い主として肝心なことは話されました。こうして神の御心がなされていきました。

イエスを引き取った兵士たちは、イエスが着ていたものを脱がせ、赤色のマントを着せました。またある者たちは、王冠の材料を取りに行きました。手も足も出ない、いや出さない、ユダヤ人の王と言うイエスをからかい、侮辱するためでした。

2. 材料のいばら、その名は

エルサレムに生えているいばらには、どのような種類があるのでしょうか。

第一に、キリストの冠にしたと世間で言われているのはトゲハマナツメ(Paliurus spina-christi Mill. = P. aculeatus L.)です。高さ1〜2メートルの低木で、枝はジグザグに曲がり、とげは長短不規則に付きます。山地、特に岩の多い所に自生し、JerusalemThorn と英名でいいますが、ユダヤには産しないといいます。このいばらには、分布上の問題があります。

次は、バラ科のキリストノイバラ【Sarcopoterium spinosum(L.)=Poterium spinosum L. 】です。別名トゲワレモコウともいい、ヘブル名はシール(シーリーム/複数形)です。イザヤ書34:13のいばらの一つに挙げられています。

草丈は低く、30〜60センチの灌木(かんぼく)です。陽のよく当たる所に広く分布し、日陰では生育が衰えます。春の間は枝が緑で柔らかいですが、夏になると木化し硬くなり、細工しづらくなります。枝の上部で長短幾つにも分枝し、その先が鋭いとげになります。

イエスが十字架にかかられたのは過ぎ越しの祭りの時、今の暦で3〜4月で、枝はまだ柔らかいです。でもその鋭いとげの故に、一人で冠を作るのは難しいです。片方の端を持ってもらい、自分もとげで傷つきながら2、3人で作ることになります。

からかうためとはいえ、なぜこのような手の込んだことをするのか。さらに彼らは面白がって、アシの細い茎を王笏に見立てて持たせ、またそれを取り上げて頭をたたき、「誰がやったか当ててみよ」とからかうのです。

しかしイエスは真剣です。救いのとりなしをします。「父よ、彼らをお赦(ゆる)しください。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです」(ルカ23:34)。「わたしが来たのは世をさばくためではなく、世を救うためだからです」(ヨハネ12:47)

今一つはキリストイバラ(Zizyphus spina-christi L.)です。クロウメモドキ科、ナツメ属。アフリカ原産で、レバノンからパレスチナを経てシナイに分布し、特にネゲブ、アラバ地帯に多いといいます。高さ3〜8メートルの常緑樹です。

姿は日本のナツメによく似ているといいます。枝は長く伸び、垂れ下がります。葉は互生し、その葉腋(ようえき)の托葉(たくよう)が短く硬いとげとなります。しかし、前二者よりおとなしいです。枝は柔らかく、曲げやすいです。

このように、先に述べた2種より細工しやすい性質を持っています。それでも兵士たちが短い時間に一つ作り上げるのに、少なくとも2人がかりだったと思います。しかも、円を描くようにただ丸くしたのではなく、女の人が髪を編むようにとげの付いたいばらで編み(記述3カ所とも。マタイ27:29、マルコ15:17、ヨハネ19:2)、冠の形としたのです。

総合的に見て、この3番目のキリストイバラで作ったと私は思います。当時、競技勝者が得た月桂冠のように葉が重なり合って、それらしく見えたでしょう。

分類学者リンネは標本を整理したとき、「キリストのいばらの冠」を意味する学名を付けたといわれます。日本のナツメは同じ ziziphus 属ですが落葉樹です。果実は楕円形、茶褐色です。

3. 罪状書き

本当に救い主だろうか。「わたしの国はこの世のものではありません。もしこの世のものであったら、わたしのしもべたちが、わたしをユダヤ人に渡さないように戦ったでしょう。しかし、事実、わたしの国はこの世のものではありません」(ヨハネ18:36)。こう語るイエスにピラトは威厳を見たのではないでしょうか。彼は「ユダヤ人の王、ナザレ人イエス」と、罪状書きを書きました。

これは真実です。ダビデへの神の契約に合っています。でも、なぜこれがイエスの罪状になるのでしょうか。

「あなたの家とあなたの王国は、あなたの前にとこしえまでも確かなものとなり、あなたの王座はとこしえまでも堅く立つ」(2サムエル7:16)。永遠、不変の塩の契約です。イエスはダビデの家系にメシアとして生まれた方です。

「主は私たちすべての者の咎(とが)を彼に負わせた。・・・彼は私たちの背きのために刺され、私たちの咎のために砕かれたのだ。・・・彼を砕いて病を負わせることは主のみこころであった。彼が自分のいのちを代償のささげ物とするなら、末長く子孫を見ることができ、主のみこころは彼によって成し遂げられる。『彼は自分のたましいの激しい苦しみのあとを見て、満足する』」(イザヤ53章抜粋)

このように、「ユダヤ人の王、ナザレ人イエス」という罪状書きは、私たちの罪が霊的に上書きされているものです。神の愛の摂理によるのです。「神は、罪を知らない方を私たちのために罪とされました」(2コリント5:21)

4. 勝利の冠

イエスは3日目に、死人の中からよみがえりました。死に勝利されました。「背いた者たちのために、とりなしをする」(イザヤ53:12)

イエスの頭に載せられた王冠は、

①私たちの罪の代償と
②さげすみと魂の苦しみと
③神の裁きとを象徴するいばらの冠

であり、復活信仰によって変えられる

④朽ちない冠(1コリント9:25)
⑤義の栄冠(2テモテ4:8)
⑥いのちの冠(ヤコブ1:12)
⑦栄光の冠(1ペテロ5:4)

です。神からの賜物です。

「わたしはすぐに来る。あなたは、自分の冠をだれにも奪われないように、持っているものをしっかり保ちなさい」(黙示録3:11)

<<前回へ     次回へ>>

◇

梶田季生

梶田季生

(かじた・すえお)

1946年愛知県生まれ。66年に日本バプテスト宣教団津新町キリスト教会で受洗。学生時代はKGK(キリスト者学生会)で交流。68年に三重大学農学部農学科(育種)を卒業。72年に大阪聖書神学校を卒業後、池田キリスト教会伝道師。80年から南都農園(現ナント種苗)飛鳥育種農場で品種改良に従事し、メロン、カボチャ、大根を担当。農場長および宇陀育種研究農場長を経て退職。単立名張聖書キリスト教会元牧師、みえ洗足キリスト教会元協力牧師。このほど、聖書の視点から植物に託されたメッセージをひも解く『聖書の植物―草と木に託されたメッセージ』(イーグレープ、四六判・300ページ、税込2200円)を出版した。なぜイエスは人との関係をブドウに例えたのか、アーモンドはなぜキリストの復活の象徴なのか。実物のカラー写真を配置しながら、分かりやすい言葉で解説している。注文は、全国の書店・キリスト教書店、Amazon、または、イーグレープのホームページにて。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:梶田季生
  • ツイート

関連記事

  • 聖書と植物(12)何をささげますか 梶田季生

  • 聖書と植物(11)まかぬ種は 梶田季生

  • 聖書と植物(10)茨とぶどう 梶田季生

  • 聖書と植物(9)野のゆり 梶田季生

  • 聖書と植物(8)何から何まで 梶田季生

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • ワールドミッションレポート(6月11日):キリスト教信仰が最も急速に成長している国々

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • ワールドミッションレポート(6月13日):カメルーンのクワクム族のために祈ろう

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(230)聖書と考える「あなたを奪ったその日から」

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.