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「ウクライナに孤児の家を」現地訪問記(4)命を捨てるとは? 戦時下の地で得た結論

2022年9月25日20時13分 執筆者 : 佐々木美和
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関連タグ:神戸国際支縁機構(KISO)カヨ子基金ウクライナポーランドネパール

2月末にロシアが軍事侵攻して以降、民間人を含め多くの死傷者が出、いまだに停戦の兆しが見えないウクライナ。神戸国際支縁機構の海外部門である「カヨ子基金」は、その戦時下のウクライナで孤児の家「カヨコ・チルドレン・ホーム」の建設を進めています。8月上旬に2回目となる現地視察をしてきたカヨ子基金の佐々木美和代表によるレポート(全4回)の第4回を届けします。(第3回はこちら)

ネパール人夫婦から学んだもてなしの神髄

「ウクライナに孤児の家を」現地訪問記(4)命を捨てるとは? 戦時下の地で得た結論
ウクライナの首都キーウの通りで出会ったキーウ在住の独居女性アナさん(93)と=8月8日、筆者撮影(写真19)

ワルシャワに到着した。空港の長椅子で一泊する予定を立てた。第1次ウクライナ・ボランティアで親しくなったネパール人、スニータ・バハスさんたちにあいさつに向かった。彼女はワルシャワで働いている。空港で寝袋などを用いて過ごさせるわけにはいかない、自分たちの家に宿泊するようにと勧められた。熱心さにほだされ、スニータさんのご家庭に招き入れられた。

夜10時まで働いたスニータさんと共に帰宅するやいなや、スニータさんは手際よくベッドを整え、清潔なシートをかぶせ、丹念に敷布団の小さなしわを伸ばした。スニータはとてもきれい好きである。どこもかしこも、ほこり一つ落ちていない。夜11時半を過ぎたころ、夫のジウォンさんが帰宅された。12時間の労働を終えたばかりにもかかわらず、疲れも見せず、心から歓迎してくださった。

夫婦共々、寝食を忘れて働き通しである。なぜならポーランドでは物価が高騰しており、生活が大変だからである。レストランのたたずまい、店内を走り回る無邪気な子どもたちなど、外観だけでは人々の暮らし向きは判断できない。ウクライナ戦争による負の影響が隣国に大きな影を落としていた。

バハス夫婦は若いが、スニータさんは既に男女2児の母である。SNSのプロフィール写真の女優顔負けの華やかさからは想像できないが、健康を害し、朝はレモン水とバナナ1本しか体が受け付けないのだという。小食なのは美容のためではなかったのだ。細身の体の原因が分かった。ジウォンさんもスニータさんと同様に、朝はレモン水を1杯飲み、そのまま仕事へ向かう。日によっては夜まで食べられない。夜は日が変わる少し前に食事をし、睡眠する。朝起きれば、少し支度をして職場へ直行する。気力で頑張っている生活の中で、彼らは社会福祉活動も行っている。ジウォンさんはポーランドに在住する同郷のネパール人たちのための基金を管理する代表者である。ジウォンさんは翌朝、筆者にあいさつをして、突然の心臓発作で亡くなったという友人の葬式へ向かった。

もてなしの真髄を2人から学んだ。傾聴ボランティア、後見人ボランティア、炊き出しなどでも、隣人愛の精神の刺激を受けた。未熟な筆者では務まるか不安だった第2次ウクライナ・ボランティアで、たくさんの収穫を得た。神様に感謝している。

命を捨てるとは? 戦時下の地で得た結論

「ウクライナに孤児の家を」現地訪問記(4)命を捨てるとは? 戦時下の地で得た結論
高速道路をはじめ、ウクライナ国内の道路沿いの各所に広がる検問所のトーチカ(敵軍からの侵略を防ぐ軍事施設)=8月9日、筆者撮影(写真20)

世界のどんな辺境地、戦地、未知の場所に出かけていっても、人のために命を捨てることさえいとわないボランティアの人々と出会うものである。一期一会だ。人知をはるかに超えた神によるものと思わざるを得ない奇跡の体験をした。一度や二度ではない。筆者自身も、異国の地、それも戦時下の地に足を踏み入れていなければ、新自由主義経済の中で、マモン(富)の獲得、地位や名誉の追究に染まって、「最も小さくされた者」に出会うことはなく、神と出会うこともなかっただろう1。そんな人生は自己満足に汲々(きゅうきゅう)としていて、無味乾燥である。一回限りの人生、全身全霊をもって挑戦するボランティア道に一歩足を踏み入れる道を選びたい。共に挑戦する仲間が現れることを願っている。

今回のボランティアも、一人ではないからできたことだ。カヨ子基金の里親たち、離日直前に東京で励ましてくださった恩人の三木晴雄氏、背後で祈ってくれた神戸国際支縁機構の岩村義雄理事長、村上裕隆代表、本田寿久(としひさ)事務局長夫妻や、土手ゆき子さん、大島健二郎熊本支部長、村田充八(みちや)理事、白方誠彌(せいや)理事、新免貢(しんめん・みつぐ)理事たちの顔を思い出して、ヨルダン川の流れに足を一歩踏み入れた。第1次ウクライナ・ボランティアで芽生えた「縁」が深まった。かけがえのない出会いがあった。家族も増えた。自分の力ではなかった。心細かった思いが、多くの人の背後からの応援で押し出されていった。心から神様に感謝の手を合わせた。

「ウクライナに来るのは怖くなかったの?」 何度も聞かれたこの問いに対する答えは何だろうか。

命を捨てるとは、イデオロギーや建前、信条、ヒエラルキーのために命を利用され、粗末にされることではない。「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない」(ヨハネ15:13)。命を捨てるとは、かけがえのない人のために自分の命を使い切ることである。(終わり)

<<第3回【障害ある孤児たちとの出会い、イルピン再訪】へ

◇

カヨ子基金では、ウクライナに孤児の家「カヨコ・チルドレン・ホーム」を建設するための寄付を募っています。寄付は、郵便振替(記号:14340、番号:96549731、加入者名:カヨ子基金)で受け付けています。また、ウクライナの他、自然災害などで親を失ったネパールやバヌアツ、ベトナムの孤児たちの教育費などを毎月1口3千円から定額で支援する「里親」の募集も行っています。詳しくは、カヨ子基金のホームページを。問い合わせは、電話(078・782・9697)、メール([email protected])で。

  1. 『田中正造選集〈六〉神と自然』(岩波書店、1989年)68、72〜74ページ

関連タグ:神戸国際支縁機構(KISO)カヨ子基金ウクライナポーランドネパール
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