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天になるごとく

天になるごとく(1)平和について 瀬戸健一郎

2022年1月31日13時10分 コラムニスト : 瀬戸健一郎
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関連タグ:瀬戸健一郎

連載コラムタイトル「天になるごとく」について

このタイトルは、クリスチャン政治家として政治歴30年を迎えた筆者が、クリスチャン政治家の果たすべき役割と使命は「御国が来ますように。みこころが天で行われるように、地でも行われますように」(マタイ6:10)という主の祈りの一節にある、という確信のもとに名付けられました。

平和について

私が旧・ソビエト連邦をサリー大学の招きで訪問したのは、1985年の冬でした。当時、モスクワやレニングラード(現サンクトペテルブルク)などのロシア共和国の都市に加え、キエフとリヴィウといったウクライナの都市も訪問しました。私は当時貧乏学生でしたから、キエフで食べたチキンキエフとボルシチが誠に美味であったことを、今でも忘れることができません。極寒のソビエト連邦全土と比べ、いくらか寒さがゆるやかなウクライナが明るく豊かな地であったことを思い出します。

今、ロシア軍がウクライナ近くに集結し、一触即発の緊張感が世界中に伝わっています。これには、ウクライナが黒海に面していて、旧ソビエト連邦にとってはクリミアと並んでウクライナも限られた不凍港に面している地政学的な事情があることを忘れてはいけません。旧・ソビエト連邦のほとんどの港が、冬には凍結して海上交通が封鎖されてしまうという現実が背景にあるのです。

アメリカ合衆国が大きな影響力を持つ西ヨーロッパを中心としたNATO(北大西洋条約機構)加盟国は、ソビエト連邦が崩壊した後に独立した旧・ソビエト連邦傘下の国々を取り込んでいく外交安全保障戦略を展開し、ついにはこのウクライナ共和国がNATOに加盟するかもしれないという現実がロシアを追い詰めているのです。

ですから、この地に御国の平和をつくりだすには、むしろウクライナ共和国がNATOに加盟するよりも、緩衝地帯として非加盟のまま独立国として独自外交を展開する方が良いのではないか、と私は感じます。

一方、イスラエルによるガザ地区への空爆のニュースが世界を駆け巡りました。イスラエルは敵対するハマスを攻撃するという名目でガザ地区への攻撃を続けていますが、一般人の多くも死傷しています。私はエルサレム朝餐祈祷会(JPB)のコアメンバーの一人として、過去数回イスラエルを訪問していますが、いつも隣国であるパレスチナのことを思わされます。

2019年には初めてパレスチナ自治区(国)のジェリコ(エリコ)を訪問しました。エルサレムの城壁にあるダマスカス門の前から、パレスチナに入国できるタクシーをチャーターしての旅でした。ジェリコでは、日本政府が多額の援助を投じて建設中のジェリコ農業工業団地プロジェクトを視察し、現地の事務局長(パレスチナ人)とも親しく会談しました。彼は「私たちは平和を望んでいる。しかしイスラエルの人々は何千年も前の神との契約を主張して、もともと異母兄弟(イサクとイシュマエルの系譜)であったはずの私たちと和解する気持ちが薄いようだ」と語っていました。

帰国後、外務省主催のイフタールで出会ったパレスチナ自治区の外交官の名刺には、パレスチナ国とあり、私がクリスチャンでありジェリコを訪問したことを知ると、人払いをして、実は自分も幼児洗礼を受けていると話してくれました。彼はパレスチナ自治区がパレスチナ国として国家承認されることを望んでいます。現在、世界138カ国がパレスチナ国を承認していますが、米国のエルサレムへの大使館移転問題は、同時にパレスチナの国家承認と合わせて決断されていれば、エルサレムの平和が大きく前進したのではないかと思わされました。

さらに中国の新疆ウイグル自治区での人権弾圧問題についても、米国が主張するようにジェノサイド(大量虐殺)が事実であるのかどうかは別としても、ウイグル人の人権は著しく抑圧されています。香港の民主化弾圧問題も同様です。また台湾海峡などへの中国の軍事的な海洋進出問題は、台湾やフィリピンにとっては国家主権を脅かしています。

一方、ミャンマーのクーデターによる軍政はアウンサン・スー・チー氏を中心とする民主化勢力にとって脅威であり、国軍が自らの国民に対して銃を向けるという由々しき状況が今日も存在しています。米軍撤退後のアフガニスタン情勢においても、人々の多様性と自由、デモクラシーが蹂躙(じゅうりん)されており、特に女性の人権問題は深刻です。

このような世界情勢の中で、日本における平和主義は日本国憲法の特に第9条に依拠する印象が強いですが、憲法における「不戦の決意」と「戦わないこと」は、必ずしも同一のものではないと私は感じています。国が威勢を示すために、つまり国権の発動たる戦争をしかけることには断固として反対しつつも、人々の基本的人権や自由と多様性が踏みにじられ、生命財産の保全が脅かされるような政治状況に対しては、毅然(きぜん)たる態度で戦うべきだと思うのです。これは必ずしも武力による戦いとは限りません。日本国の外交姿勢の問題がまず一番手前に来る問題です。

平和学の世界的権威であるノルウェーの社会学者ヨハン・ガルトゥングは、単に戦争のない状態を消極的平和と呼び、戦争の原因となる差別、抑圧、貧困、格差のない状態を積極的平和と呼び、区別しています。そして後者が達成されない限り、真の平和はないと主張しています。私たちクリスチャン政治家は、戦わないのではなく、むしろ積極的平和をつくりだすために戦うべきだと思うのです。

上からの知恵と啓示の御霊を求め、祈りつつ

「平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるから」(マタイ5:9)

次回へ>>

◇

瀬戸健一郎

瀬戸健一郎

(せと・けんいちろう)

日本マルタ友好協会会長、日本CBMC副理事長。政治理論修士。1981年米国聖公会聖マルコ教会で受洗。現在、日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団草加神召キリスト教会(天野弘昌主任牧師)会員。草加市議を6期23年間務め、参院全国比例選挙に立候補するも惜敗。公益財団事務局長として国際交流事業を手掛けた後、独立。コムリサーチ合同会社設立。2017年、妻・山川百合子衆院議員事務所長に就任。(2022年3月25日死去、プロフィールは執筆当時のものです)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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