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少子化時代における教会の「次世代」のために(2)

2021年11月23日23時44分 執筆者 : 青木保憲
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受験/勉強/入試+
※ 写真はイメージです。(写真:MIKI Yoshihito)

教会と教育についてあれこれ考えるようになったのは、自身の大学受験体験によるところが大きい。18歳という最も多感な時期に「キリスト教的不条理」を間近に見たからである。当時私は大学受験のために日曜日も塾に通い、礼拝は申し訳程度に月1回顔を出すか出さないか、というちゃらんぽらんなクリスチャンをやっていた。その一方で、とても信仰熱心で、一家でしっかりと朝から礼拝に参加し、夜まで教会で奉仕したり、さまざまな活動に従事したりする同級生がいた。彼もまた大学を目指しており、教会でも彼のために熱心な祈りがささげられていた。私に対してはどうかというと、「青木君にも神様の恵みが注がれますように」という感じで、どちらかというと彼の合格が教会にとっては大事なように思えたのである(あくまでも主観だが)。

結果はどうかというと、私は奇跡的に合格。高校3年の夏以降、名古屋の学習塾へ通うふりをして映画三昧の日々を送っていたため、実は完全に浪人を覚悟していたのだが、神様の憐(あわ)れみによって、何とか大学生になる切符を手にすることができたのである。一方、皆に祈られ、「日曜日は聖なる日」と信仰的に受け止めて受験に臨んだ彼は、何と一つも受かることなく、最終的にフリーターの道を選ばざるを得なくなったのである。

そんな彼に掛ける言葉もなく、私は次第に彼との距離を取るようになってしまったのだが、彼自身も「神様、なぜですか?」と何度も問うことになったと後から聞いた。信仰熱心に教会のために時間をささげた彼が落ちて、いい加減な信仰で、勉強もそれほど熱心にやらなかった私が合格してしまった。これこそ「キリスト教的不条理」であろう。やがて数年後、大学に落ちた彼は海外で学ぶことになり、神学校も卒業して帰ってくることになった。だから彼自身の人生にとっては、それでよかったのかもしれない。しかし、この時の「不条理感」をむしろ私の方が拭い去れなかったことも事実である。

とはいえ、今から思うと彼と私の決定的な違いがはっきりと分かる。彼は日曜日だけでなく平日も教会に入り浸り、塾へ行くこともなく「自学自習」で大学入試を迎えた。一方の私はというと、「腐っても鯛」と言うように、曲がりなりにも大手学習塾の情報と模試などを経験することにより、ある程度の入試情報に触れ続けることができたのである。だから、私たち2人の主観的な思いとしては彼に軍配が上がるだろうが、客観的な知識と情報量においては、どう考えても私の方に分があったと言わざるを得ない。

これは、1980年代半ばのキリスト教会(特にペンテコステ系)において、それほど「日本の入試制度」は大きなウェイトを占めていなかったということであろう。そういった中で「純粋培養」されたクリスチャンホームの子どもたちの中には、「頼るべきは信仰のみ」という状態で入試に立ち向かっていった子どもたちがいたのであった。

この体験以来、私は事あるごとに「教育」、特に「入試制度」や「勉強」に関する本を手にするようになっていった。そして気に入れば(読む読まないにかかわらず)買っておくようにしてきたのである。大学院生時代、別のクリスチャンの友人がこんなことを言っていたことを思い出す。

「教会で中高生の担当をしようと思ったら、彼らに勉強を教えられなきゃダメだ」

これに猛反発する同年のクリスチャンもいた。しかし私は、彼のこの言葉に「中高生伝道(ユース伝道)」の鍵を見いだした思いがしたのである。クリスチャンだろうと未信者だろうと、皆自分の希望する学校(高校であれ、大学であれ)に合格したいだろう。それを助けてくれる、しかも一般の学習塾のように高額な授業料を支払って「契約」しなくても、ほぼ無償でこういったサービスが受けられる場があるとしたらどうだろうか。いくら現在の子どもの数が減ってきているとはいえ、こういうニーズに応えられるなら、彼らは、そして彼らの親は教会に行きたい(行かせたい)と思わないだろうか。

教会がユース世代を信仰者として育成しようと頑張っていることは知っている。私もそのような関わりを毎回しているから、その思いは人一倍強いといっていい。しかし、それを「信仰的な側面だけ」「霊的な成長のみ」とするのはいかがなものだろうか。私たち信仰者は確かに聖書によれば、「世から聖別された者」となろう。だがそれは「それ以外のことは取るに足らないもの」を意味することにはならないだろう。特に若い世代であれば、この世の中でいかに生きていくかということはすなわち、「テストや入試をいかに乗り切るか」ということと同義である。

「世から聖別された者」であることは否定しないが、「世から隔絶された特殊な世界」に生きているわけではない。信仰が育まれるのは、「この世でいかに生きるか」を通してである。そういった意味で、ユース世代にとって「勉強」や「入試」は、彼らのアイデンティティーの根幹を形成する大切な要素なのである。この点に対する実際的なケアが教会には求められているはずだ。

こういう文脈の下、前回紹介した本を次から取り上げてみたい。最初は「入試制度」とか「教育システム」に関する書物である。(続く)

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■ 少子化時代における教会の「次世代」のために:(1)(2)(3)(4)

◇

青木保憲

青木保憲

(あおき・やすのり)

1968年愛知県生まれ。愛知教育大学大学院卒業後、小学校教員を経て牧師を志し、アンデレ宣教神学院へ進む。その後、京都大学教育学研究科修了(修士)、同志社大学大学院神学研究科修了(神学博士)。グレース宣教会牧師、同志社大学嘱託講師。東日本大震災の復興を願って来日するナッシュビルのクライストチャーチ・クワイアと交流を深める。映画と教会での説教をこよなく愛する。聖書と「スターウォーズ」が座右の銘。一男二女の父。著書に『アメリカ福音派の歴史』(明石書店、12年)、『読むだけでわかるキリスト教の歴史』(イーグレープ、21年)。

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