hi-b.a. 代表スタッフが語る「次世代への信仰継承」 断食祈祷聖会(1)

2020年1月22日11時00分 印刷
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第22回断食祈祷聖会の初日朝の賛美礼拝に参加する人々=13日、東京中央教会(東京都新宿区)で

毎年、年頭に開催されている「断食祈祷聖会」が13~15日、東京・大久保の東京中央教会で開かれた。今年で22回目の開催となり、テーマは「21世紀の日本大変動 目からウロコ―再臨に備えて教会を生み出そう!」 3日間で2つの賛美礼拝と7つの講演、2つの聖会が行われ、参加者は説教や講演に耳を傾け、賛美を歌うとともに、断食をしながら年の初めに心からの祈りをささげた。

使命を確信し、信仰の目を上げる

初日の朝の賛美礼拝では、学生伝道を行っている日本キャンパス・クルセード・フォー・クライスト(CCC)の代表スタッフである江渕篤史氏が、「激動の時代、今こそが収穫のとき―信仰の目を上げよ!」と題し、ヨハネの福音書4章25節からメッセージを伝えた。

「皆さんが神様から与えられた使命は何ですか」。江渕氏は参加者に問い掛けるとともに、「目を上げて畑を見なさい。色づいて、刈り入れるばかりになっています」とイエスが語られたように、困難だといわれる日本の宣教においても「信仰の目を上げる」べきだと強調した。その上で、昨年の1年間で9人を救いに導いた大学生の話や、150人以上がイエスを信じる決心をした日本CCCの台湾での短期宣教を例に上げ、「この不確実な時代で必要なことは、使命を確信し、信仰の目を上げること」だと述べ、参加者にチャレンジを促した。

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初日の朝の賛美礼拝で説教する江渕氏

次世代への信仰継承

続く講演1では、同じく青年伝道に携わっている高校生聖書伝道協会(hi-b.a.=ハイビーエー)の代表スタッフである川口竜太郎氏が、「次世代への信仰継承」と題して語った。さまざまな教会で講演する機会の多い川口氏は、最近は教会学校(CS)や高校生クラスの規模が縮小、あるいは活動自体できなくなっている教会が多くなってきたと指摘。肌で感じる教会の少子高齢化に危機感をあらわにした。

川口氏によると、日本の牧師の平均年齢は70歳を超えており、さらに信徒の平均年齢も60歳を超える。一方で、日本のプロテスタント教会における年間受洗者数は、約半数の教会で0人、別の約半数の教会でも平均1~2人と低迷している。また、教会における高校生クリスチャンは、0・8~1・2パーセントと非常に少ない。「教会の存続に関わるような現状がある」。日本は2040年に高齢者人口(65歳以上)がピークを迎えると予想されているが、日本の教会はそれよりも早くにピークを迎えるのではないかと語った。

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講演1で「次世代への信仰継承」と題して講演する川口氏

その一方で、超教派の青年大会を開催すれば、現在も青年クリスチャンが数百人規模で集まるという。そのため、危機感を口にしても、体感としては危機意識が薄いというのが川口氏の印象だ。しかし、こうした大会は、普段同世代のクリスチャンと触れ合うことの少ない青年たちにとっては非常に励ましになり重要だと川口氏は言う。hi-b.a. でも、以前に比べればかなり規模が小さくなったものの、毎年キャンプを行っており、参加者は「こんなにたくさんのクリスチャン高校生がいるんだ」と励まされるという。

だがその一方で川口氏は、こうした大会は重要で非常に有効だとしつつも、「1、2回の大会だけで信仰を育んでいくのは難しく、長期のアプローチが必要」だと強調する。青年たちを「集めるよりも、育てることが大切」だとし、hi-b.a. では「育てること」の切り口として、集会を開催していると説明した。

また、教会に青年が多く集うことは一般的に良いイメージで捉えられているが、「祝福でもあるが、トラブルを抱え込むことでもある」と言う。青年伝道は取り組む価値があり、また取り組む必要があるが、「いろいろな課題を抱えている子どもがほとんどで、良い面ばかり見ていると痛い目に合う部分もある」と話す。

次世代宣教は教会・教団挙げて取り組みを

これらを踏まえた上で川口氏は、次世代宣教は、担当者を一人立てて任せておけばうまくいくものではなく、大人世代だけでなく、若い世代とも意識を共有しつつ、教会や教団を挙げて取り組む必要があると語った。

ある教会では、青年たちがユース集会を立ち上げ、50人近く集まる集会にまで成長させた。しかし「教会の方向性と合わない」「うるさい」などの意見が出て、青年たちは他の企画を考えようともしたが途中でやる気を失い、結局ユース集会はなくなってしまったという。「青年たちの活動が広がっていくと、必ず教会内外からクレームや反対が起こってきます」。川口氏はそう言い、次世代宣教を成功させるためには、すべての世代が共通認識を持ち、教会・教団が全体となって取り組む必要があると強調した。

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礼拝や各講演の間には、賛美を歌うとともに講演内容に合わせた祈祷課題を祈った。

信仰の表現方法、洗礼後のステップを示す

一方、クリスチャンホームで育った子どもたちの中には、聖書の話は知識としては詳しく知っていても、神が今も生きて働かれていることに対して現実感に乏しいケースが多々あるという。「知識はあるが、信仰に歩んだことがないので、ペーパードライバーのようになっている」と川口氏。そのような子どもたちは、小学生くらいまでであれば一生懸命教会に通うが、中学・高校生になると部活などで教会から離れてしまう。また、親に言われて真面目に教会に通い続けたとしても、大学進学などで親元から離れると、直ちに教会から離れてしまうケースが多くあるという。

日本福音同盟(JEA)が、教会を離れた人を対象に行ったアンケートによると、一番多い理由は「教会に行ってもメリットがないから」だったという。川口氏は、教会は青年たちにとって「最大の居場所」になる可能性があるのに、それができていないと言い、「今教会に通っている中高生に、信仰に対する魅力、リアリティーが伝わっていない」現実があると語った。

その上で「神様を信じ、洗礼を受けたけど、次に何をしたらよいのか、次のステップを見いだせていない子どもたちが多いのではないか」と川口氏は言う。若い世代が決して信仰に興味がないわけではなく、「クリスチャンとしてどのように信仰を表現したらよいか分からない」のだと言い、洗礼を授けて終わりではなく、子どもたちに信仰の次のステップを示してあげる必要性を語った。

その他、最近はSNSの影響が非常に大きいことも語った。今は学校の連絡もLINEで行われることが多く、自宅に戻ってからも返信に追われ、最近の高校生は「SNSから来る疲れが大きい」という。特にいじめの場合は、学校だけでなくSNSを通して家庭にも持ち込まれることで、精神的な圧迫が24時間続く。しかし、SNSはすでに当たり前の存在として普及していることから、使用を単純に禁止することもできない。川口氏は、クリスチャンとしてSNSをどう聖書的に使っていくかを伝えていく必要があると語った。

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