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パウロとフィレモンとオネシモ

パウロとフィレモンとオネシモ(38)「エフェソ書オネシモ著者説」(2)―パウロ書簡集蒐集問題から― 臼田宣弘

2021年4月15日11時07分 コラムニスト : 臼田宣弘
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関連タグ:エフェソの信徒への手紙臼田宣弘

今回は、エドガー・ジョンスン・グッドスピード(1871~1962、米国)と、ジョン・ノックス(1900~1990、米国)、C・L・ミトン(1907~1998、英国)の説を取り上げたいと思います。この3人がエフェソ書に関する論文を発表したのはいずれも1950年代と思われます。前回お伝えしたP・N・ハリスンが「エフェソ書オネシモ著者説」を出したのが1964年ですから、それよりも前のことです。

この3人はいずれも、新約学者として優れた著作を出しています。パウロについての著作も多く、オネシモについてもいろいろ論じています。オネシモがエフェソ書を執筆したと結論付けるまでには至らなかったのですが、オネシモがエフェソ教会の監督であったことを前提に、彼がパウロ書簡集を蒐集(しゅうしゅう)したのであろうということを論述しています。その理由として挙げられているのは、パウロ書簡集はエフェソにおいて蒐集されたものであろうから、エフェソの教会の監督であったオネシモがその責任者であっただろうというものです。私はこの、オネシモがパウロ書簡集を蒐集したという説を強く支持しています。イグナティオスの手紙に記されている、エフェソの監督オネシモは、フィレモン書とコロサイ書に記されているオネシモと同一人物であるということを確信しているからです。

オネシモが将来そのような人物になることを見越していたからこそ、パウロはオネシモについて、「監禁中にもうけたわたしの子オネシモ」(フィレモン書10節)、「今は、あなたにもわたしにも役立つ者となっています」(同11節)などと書いていると考えています。

さて、グッドスピード、ノックス、ミトンらが上記の説を述べていたのは70年も前のことなのですが、最近このことと関連したことを主張しているのがゲルト・タイセンです。タイセンの著作『新約聖書―歴史・文学・宗教―』の「エフェソの信徒への手紙」の項目(200ページ以下)には、以下のように記されています。

エフェソの信徒への手紙は初めからパウロの手紙の結集を意図して、そのために構想されたということがあり得る。すなわち、パウロの手紙の並べ方に関して最も証言の多い並べ方に従って順に置いてみると、それらが分量の多い順に並べられていることが目につく。その場合、この並べ方の原則は(エフェソの信徒への手紙以後も)2回改めて始まっている。次の図ではそれぞれの手紙のギリシャ語本文に含まれた文字数を示している。

3

長さ順という並べ方の原則がこのように更新されていることは、すでにパウロの手紙の結集が一つ前もって存在していたところへ後から付録が加えられたことを示している。パウロの真筆(筆者注・真性書簡のこと)(ロマ、一/二コリ、ガラ)から成るもともとの蒐集の第二「版」が作られた時に、第二のグループが付加された。このグループはエフェソの信徒への手紙、フィリピの信徒への手紙、コロサイの信徒への手紙、テサロニケの信徒への第一の手紙、テサロニケの信徒への第二の手紙、フィレモンへの手紙から成り、パウロの真筆と偽名の手紙(傍点)が相混じっている。エフェソの信徒への手紙は当初からこの付録部分への導入のための手紙として起草されている。このことが、なぜこの手紙が冒頭部で宛先を挙げていないのか、その理由である。すなわち、この手紙は冒頭部で「その地の聖徒たちに」宛てられている。いろいろな翻訳で「聖徒たち」の前に「エフェソにいる」という語句がついているのは、本文の伝承史の上では二次的である。(201~202ページ)

ここで、「この手紙は冒頭部で『その地の聖徒たちに』に宛てられている。いろいろな翻訳で『聖徒たち』の前に『エフェソにいる』という語句がついているのは、本文の伝承史の上では二次的である」とされているのは、オリジナルのエフェソの信徒への手紙には「エフェソにいる」がなく、「エフェソにいる」が加筆されたのはより後代で、それ故「エフェソにいる」がある写本とない写本があるのです。私たちが現在使用している新共同訳聖書や新改訳聖書は、「エフェソにいる」と後代加筆がなされた写本から翻訳がなされています。新改訳2017のエペソ人への手紙1章1節には、「異本に『エペソの』を欠くものもある」と注書きがなされています。エフェソ書は、本来は宛先が書かれていない書簡で、宛先は二次的に加筆されたということです。

『新約聖書―歴史・文学・宗教―』ではさらに以下のように続けられています。

この手紙(筆者注・エフェソ書)の著者は自分が手にした前記のパウロの手紙集に属するそれぞれの手紙(の書き出し部分よりもさらに以前)に「ローマの信徒へ」、「コリントの信徒へ」、「ガラテヤの信徒へ」という表題がつけられているのを読んだのである。彼自身も今や自分の書いた手紙に「エフェソの信徒へ」という表題をつけたのだが、その際に、彼が読んだそれらの宛先の表示がそれぞれの手紙にもともと属していたものではなく、手紙集全体に入れられた段階でつけられたものであることを忘れていた。そのような形でのパウロの手紙の蒐集を継続したいというのが彼の当初からの意図だったから、彼は自分で今書いたばかりの宛先表示「エフェソの信徒へ」を、手紙そのものの書き出し部分の「その地の聖徒に」(すなわち、「エフェソ人の間にいるキリスト教徒たちへ」の意)という文言でもう一度指示するだけで十分とすることが出来たのである(エフェソ1:1)。さらに、われわれはパウロの手紙集へのこの第一回目の付録の付加が何処で行われたかも、根拠を持って推定することができる。答えはエフェソである。なぜなら、もともとの手紙集に収められた四通の手紙はエフェソの地で最も良く知られていたからである。ローマの信徒への手紙はエフェソに送られた写しによって知られていたであろう。コリントへ信徒への第一の手紙と同第二の手紙およびガラテヤの信徒への手紙は、それぞれ全体として、あるいは部分的にエフェソで成立していたものだからである。従って、その付録への導入として書かれたこの手紙がエフェソ宛にされたということは、おそらく、パウロの手紙の最初の結集が遂行された土地を指示するものなのである。(202~203ページ)

以上の記述について私なりにまとめてみますと、元来のパウロ書簡集である、ローマ書、第1コリント書、第2コリント書、ガラテヤ書は主にエフェソで読まれていたものであり、第一の付録として、フィリピ書、コロサイ書、第1テサロニケ書、第2テサロニケ書、フィレモン書が付けられ、その冒頭に、宛先を「その地の聖徒に」とする手紙、すなわち後には「エフェソにいる聖徒たちに」とされるこの書が置かれたということです。タイセンは、それを手紙の長さによって知ることができると述べているのです。なお、牧会書簡といわれる第1テモテ書、第2テモテ書、テトス書はさらに後代に追加されたといわれていますので、図のように第二の付録となり、別扱いになります。

つまり、第一付録までのパウロ書簡蒐集者が、この第一の付録を付けた際に、その冒頭に蒐集者が自分で執筆した「エフェソ書」を置いたというのが、タイセンが論述している内容です。第二の付録である牧会書簡集のことは脇に置いておくとして、第一の付録までのパウロ書簡を蒐集したのは誰かといえば、グッドスピード、ノックス、ミトンらが述べているように、「オネシモ」なのです。私はこのことからもエフェソ書を、「オネシモによって書かれたパウロの名による書簡」といえるのではないかと考えています。

前回お伝えしましたように、ハリスンの「感受性が強かった青年時代に、パウロ本人と親密にしていたため、パウロの心を深層まで知っていたから、パウロの名前によって書簡を書くことができた」としてオネシモを著者とする論理に加えて、「第一の付録までを蒐集した者がエフェソ書を書いたのであって、それはオネシモである」という論理も成立すると思うのです。

こういったことから、私はエフェソ書の著者はかなりの確度でオネシモであると考えます。そうなりますと、内容的にフィレモン書とエフェソ書の中間にあるコロサイ書は、人脈的にはパウロとオネシモの間にいるフィレモンであるということも言い得るのではないかと考えているのです。(続く)

※ フェイスブック・グループ【「パウロとフィレモンとオネシモ」を読む】を作成しました。フェイスブックをご利用の方は、ぜひご参加ください。

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◇

臼田宣弘

臼田宣弘

(うすだ・のぶひろ)

1961年栃木県鹿沼市生まれ。80年に日本基督教団小石川白山教会(東京都文京区)で受洗。92年に日本聖書神学校を卒業後、三重、東京、新潟、愛知の各都県で牧会。日本基督教団正教師。2016年より同教団世真留(せまる)教会(愛知県知多市)牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:エフェソの信徒への手紙臼田宣弘
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