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日本宣教論

日本宣教論(113)教会の役職について 後藤牧人

2020年3月24日07時16分 コラムニスト : 後藤牧人
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関連タグ:後藤牧人

教会の役職について

教会内の役職の名称については、日本の教会はかなり自由に使用してきた。

各個教会

米国の教会では、正式名称としては原則的には聖書にある「長老(エルダー)」と「執事(ディーコン)」のみを使用している。ところが日本の教会では、「役員」という名称を使用して、その教会には長老も執事もいないというところが多い。このように聖書中の名称は無視して、かなり自由に使っている。

それでいいのである。実は聖書にある役員の名称は、絶対的なものではない。その文化における役職の名称を、自由に用いている。執事についても、新約時代になって、長老では機能的に不足した。イスラエル的な標準で長老に選ばれる人は、だいたいギリシャ語のできないタイプの人だった。そういう事情があったらしい。異邦人が教会に増えてきて、ヘブル的な長老では、カバーできない状況も出てきたようである。

それを補うために、執事の役職が「急造」された。それで、選出の際の分担としては「食卓に仕える」・・・すなわち慈善の役目ということだったが、執事は、それを越えてただちに異邦人への伝道に積極的に携わった。そうして異邦人教会では、役員は執事、ユダヤ人教会では、役員は伝統的な長老で、そういう色彩が強かったようである。

つまり「使徒の働き」の中には、役員の急造のいきさつと、それを必要とした事情が叙述してある。またその後に、執事が初期の役目である「食卓に仕える」より、さらに広い範囲で伝道の役目に活躍していった状況が記録されている。

そうであるのなら、日本人に理解しやすい役職名をもっと積極的に使用してよいのではないか。世話役、顧問、重役、会長など、日本人にとって親近感のある名称は多くある。このように、日本の教会の良い伝統をさらに続けていくべきであろう。

教派レベル

教派や、教会連合のごとき上部構造ではどうか。英米では、上部構造の役職はやはり長老であるが、日本の教派では、かなり自由に理事や運営委員などの名称を使用している。このように営利企業や一般法人に使用されている役職名が、自由に教会に使用されているのを見れば、英米の教会は気絶せんばかりに驚くことだろう。しかし、これはよい伝統である、ぜひ続けるべきだろう。

ただし、なぜこのような自由な使用をしているのかについての神学的な検討や分析がされたことを聞かない。なぜそれが許されるのか、限界はどこまでか、そういった分析はない、ただ漫然と使用されているようである。これではいけないだろう。

女性の伝道者

いま欧米で、女性教職の可否が大きい問題となっている。そうして、徐々に女性に牧師職を与える方向に進んでいる。戦前の日本では、極めて自由に女性の牧師を置いた。ホーリネス教会では、ある時期には教会の半分近く女性が牧会していた。これは日本の文化では女性の地位が高く、特に習い事の集団で女性の師匠に習うということが自然で、抵抗感がなかったということであろう。

戦前の長老派である旧日基においても、例外的に女性の牧師がいた。また女性の長老については、これはほとんどの教会に存在していた。日本以外の世界の長老派においては、見られなかったことである。

ここにも、是々非々主義の日本的な行き方が見られる。日本の教会は、自分たちの文化を自由に取り入れてきた。ただ、「言挙げをしない」伝統のため、それが教会の歴史や理念とどう関わっているのか、聖書の思想とどう違うのか、などの論議は全然してこなかったようである。

欧米のキリスト教会は伝統的に、聖書の中では女性は霊的な責任を与えられておらず、それに従うのが教会の基準であると考えてきた。この長い間の伝統を破るのは、欧米の教会では大問題である。

牧会書簡にパウロが、「女が教え、上に立つことを許さない」と言っているところをどう解釈するかという問題もある。これは当時の文化の問題であり、異教の神殿で巫女が売春婦であった例が多く、それと混同され誤解されるのをパウロが避けようとしたのだとも考えられる。

旧約にも、また新約にも、女性が霊的な役目を負っている例がある。それらと合わせて考えると、パウロは一般原則を言ったのでない、とする方が良いようである。

(後藤牧人著『日本宣教論』より)

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*

【書籍紹介】
後藤牧人著『日本宣教論』 2011年1月25日発行 A5上製・514頁 定価3500円(税抜)

後藤牧人著『日本宣教論』

日本の宣教を考えるにあたって、戦争責任、天皇制、神道の三つを避けて通ることはできない。この三つを無視して日本宣教を論じるとすれば、議論は空虚となる。この三つについては定説がある。それによれば、これらの三つは日本の体質そのものであり、この日本的な体質こそが日本宣教の障害を形成している、というものである。そこから、キリスト者はすべからく神道と天皇制に反対し、戦争責任も加えて日本社会に覚醒と悔い改めを促さねばならず、それがあってこそ初めて日本の祝福が始まる、とされている。こうして、キリスト者が上記の三つに関して日本に悔い改めを迫るのは日本宣教の責任の一部であり、宣教の根幹的なメッセージの一部であると考えられている。であるから日本宣教のメッセージはその中に天皇制反対、神道イデオロギー反対の政治的な表現、訴え、デモなどを含むべきである。ざっとそういうものである。果たしてこのような定説は正しいのだろうか。日本宣教について再考するなら、これら三つをあらためて検証する必要があるのではないだろうか。

(後藤牧人著『日本宣教論』はじめにより)

ご注文は、全国のキリスト教書店、Amazon、または、イーグレープのホームページにて。

◇

後藤牧人

後藤牧人

(ごとう・まきと)

1933年、東京生まれ。井深記念塾ユーアイチャペル説教者を経て、町田ゴスペル・チャペル牧師。日本キリスト神学校卒、青山学院大学・神学修士(旧約学)、米フィラデルフィア・ウェストミンスター神学校ThM(新約学)。町田聖書キリスト教会牧師、アジアキリスト教コミュニケーション大学院(シンガポール)教授、聖光学院高等学校校長(福島県、キリスト教主義私立高校)などを経て現職。

■ 【後藤牧人著書】(Amazon)
■ 【後藤牧人著書】(イーグレープ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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