新型コロナ、信徒1万人を超える米メガチャーチの牧師たちはどう対応?

2020年3月18日21時52分 印刷
+新型コロナ、信徒1万人を超える米メガチャーチの牧師たちはどう対応?
空の礼拝堂でメッセージを伝えるフリー・チャペル(ジョージア州)のジェンテゼン・フランクリン牧師。15日は米国の「国家祈祷日」で、記念礼拝が行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響によりオンラインで説教が配信された。ドナルド・トランプ大統領はツイッターで、フランクリン牧師の説教を視聴したと投稿している。

昨年末から中国・武漢で感染が広がり始めた新型コロナウイルスは、これまでに146カ国に拡大し、約19万人が感染。7800人以上が亡くなった。

米国でも17日までに、感染者が5千人を超え、90人以上が亡くなっている。ドナルド・トランプ大統領は「国家祈祷日」の15日、新型コロナウイルスの影響に触れつつ、「われわれはこの時にあっても、神に知恵、慰め、力を求めることをやめてはいけない」と述べ、祈りを呼び掛けた。

こうした状況の中、信徒が1万人を超える米国のメガチャーチの牧師たちは、日曜日の15日をどう対応したのか。日本でも邦訳書が出ているリック・ウォレン牧師が牧会するサドルバック教会など、5つのメガチャーチの対応をまとめた。

1. リック・ウォレン牧師(サドルバック教会)

カリフォルニア州のサドルバック教会(約2万4千人)は先週末、州内に15、海外に4つあるすべてのキャンパス(拠点)で通常の礼拝を中止。説教や賛美をインターネットで配信する「オンライン礼拝」に移行した。信徒たちは、8千以上あるというスモールグループに分かれ、信徒宅などでリック・ウォレン牧師が伝える特別メッセージを聞いた。

ウォレン牧師は事前の発表(英語)で、この特別メッセージについて「今の不安な時節にあって、誰もが恐れに立ち向かえるよう、希望と励ましを与えるもの」と説明。「この世のあらゆる危機は、神の愛が現されるために開かれた扉です」と述べ、「この国の現状は恐れ以外の何ものでもありませんが、神はこの事態を掌握しています。ですから、教会が暗闇を打ち破り、苦しむ人々に仕えるチャンスなのです」と語っていた。

また、米疾病管理予防センター(CDC)のロバート・レッドフィールド所長とは、長年の友人でもあるとし、「個人が、自分と周囲の人々を新型コロナウイルスの感染から守るために取れるシンプルな手段」も紹介するとしていた。

新型コロナ、信徒1万人を超える米メガチャーチの牧師たちはどう対応?
リック・ウォレン牧師(画像:動画より)

実際に伝えたメッセージは「ウイルス危機の中で恐れに打ち勝つ」(英語)と題したもので、ウォレン牧師は「『恐れ』を『事実』と『信仰』に置き換える必要がある」と力説。「知ることによって、(危機を)乗り越えることができる」と述べ、知るべき事柄として7つのことを分かち合った。

ウォレン牧師が分かち合ったのは、▽耳にすることすべてが事実というわけではない、▽感染によるリスクは人によって違う、▽現在の感染拡大もいずれは終わる、▽神の愛など変わらないことに焦点を当てるべき、▽どのような経験をするとしても、神が共にいてくださる、▽たとえ感染により命を失ってもそれで終わりではない、▽神は他者を助けるために私たちを用いたがっている――の7項目。

最後には特にこの期間、教会につながるすべての人を孤立させない、また感染したとしても必ず支援すると約束した。その上で、「助けてほしい」「助けられる」の2つの選択肢でできた新型コロナウイルス用の専用ページ(英語)を紹介。助けが必要な人は助けを求めるよう、また支援が可能な人々はそうした人々のための支援に加わるよう呼び掛けた。

2. グレッグ・ローリー牧師(ハーベスト・クリスチャン・フェローシップ)

新型コロナ、信徒1万人を超える米メガチャーチの牧師たちはどう対応?
グレッグ・ローリー牧師(画像:動画より)

同じくカリフォルニア州にあるハーベスト・クリスチャン・フェローシップ(約1万2千人)も、6つあるキャンパスすべてで通常の礼拝を取りやめ、オンラインによる礼拝を行った。グレッグ・ローリー牧師はこうした措置の発表(英語)で、「神は今も御座におられ、祈りは状況を変えます」と強調。「このような時こそ、私たちは神の言葉に耳を傾け、主の民と共に礼拝する必要があります」と述べ、さらに礼拝のライブ放送を近隣住民にも見せることを勧めた。

「今度の日曜日は自宅で礼拝に参加してください。あらゆる人に対する希望のメッセージがあると、友人や同僚、近所の方々に知らせてください。皆さんにお願いします。この不安な時に、このメッセージを分かち合ってください」

3. ロバート・ジェフレス牧師(ダラス第一バプテスト教会)

新型コロナ、信徒1万人を超える米メガチャーチの牧師たちはどう対応?
ロバート・ジェフレス牧師(画像:動画より)

テキサス州のダラス第一バプテスト教会(約1万2千人)は土曜日の14日、日曜学校と礼拝を通常通り行うと発表した。一方、一つの空間に500人以上が集まることのないよう求めるダラス郡の要請に沿い、教会施設内の4つの部屋に分散して礼拝を行う方針を示した。

同教会はこの発表(英語)の中で、テモテへの手紙二1章7節「神は、おくびょうの霊ではなく、力と愛と思慮分別の霊をわたしたちにくださったのです」や、フィリピの信徒への手紙4章6節「どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい」を引用。神は主権者であり、米国の状況をすべて掌握していると述べ、信徒たちを励ました。

しかし同時に、リスクを最小限にするため、率先した予防措置を取っていることも説明。この数週間に、教会施設全体の徹底した清掃と消毒を行ったほか、握手などの濃厚接触を避けるよう指導するとともに、施設全体に手指消毒剤を設置したという。

ロバート・ジェフレス牧師によると、さまざまな規制がある中、日曜日の15日には教会に2千人近くが集まり礼拝をささげた。さらにオンラインによる礼拝視聴者は15万人を超えたという。

しかし16日、トランプ大統領は、10人以上が集まる集会には今後15日間参加を自粛するよう呼び掛けるガイドラインを発表。ジェフレス牧師は同日、重要なお知らせ(英語)を出し、次週以降は教会での礼拝を中止し、オンライン配信のみで礼拝を行うことを発表した。

4.ジャック・グラハム牧師(プレストンウッド・バプテスト教会)

新型コロナ、信徒1万人を超える米メガチャーチの牧師たちはどう対応?
ジャック・グラハム牧師(画像:動画より)

同じくテキサス州にあるプレストンウッド・バプテスト教会(約1万5千人)のジャック・グラハム牧師は発表(英語)で、「今週末は礼拝のために集わないという苦渋の決断をしました」と述べ、オンライン礼拝のみを行うとした。

「私は詩編91編から特別メッセージを取り次ぎます。この危機の時にあって、希望をもたらすためにです」。グラハム牧師はそう言い、「クリスチャンとして、私たちは静まっていましょう。そして、救い主に信頼しましょう。また、周囲に注意を払い、心を痛めている方々に希望を分かち合いましょう」と続けた。そして、学校が休校となり給食を食べられない子どもたちへの支援についても触れ、必要のある人々との具体的な分かち合いを勧めた。

また、特にオンラインで礼拝を持つこの時期、近隣住民を自宅に誘うことも奨励。「これは、私たちの光を輝かせる素晴らしいチャンスです。良き隣人になりましょう」と語った。

「今は試練の時ですが、私たちには偉大な神がおられます。主は今この時も御座の上におられ、私たちの祈りを聞いておられます。この教会のため、近隣住民のため、また、この国と世界のために、どうかお祈りください。新型コロナウイルスの感染者のためにお祈りください。最も弱い方々のために、救急隊員や医療従事者のために、そして、この国の指導者たちのためにお祈りください」

5.マイルズ・マクファーソン牧師(ロック教会)

新型コロナ、信徒1万人を超える米メガチャーチの牧師たちはどう対応?
マイルズ・マクファーソン牧師(画像:動画より)

カリフォルニア州のロック教会(約1万2千人)も、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、すべての教会施設を閉鎖し、通常の礼拝を中止した上で、当面はオンライン配信による礼拝を行うと発表した。

「私は、新型コロナウイルスの危機にまつわる特別メッセージを語るつもりです。心を励まし、情報をもたらす内容です」。マクファーソン牧師は発表(英語)でそう述べ、「今は教会がステップアップし、近隣の光となる好機です。それと同時に、できることを行い、周囲の方々の安全に貢献しましょう。この町のため、また、この国のため、どうか引き続きお祈りください。神が癒やしと平安をもたらしてくださいますように」と続けた。

関連記事

クリスチャントゥデイからのお願い

いつもご愛読いただき、ありがとうございます。皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。記事の一つ一つは、記者や翻訳者、さらに編集者の手などを経て配信されているものです。また、多くのコラムニストや寄稿者から原稿をいただくことで、毎日欠かすことなくニュースやコラムを発信できています。

この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、読者の皆様にはぜひ、祈りと共に、毎月定期的にサポートする「サポーター」として(1,000円/月〜)、また単発の「サポート」(3,000円〜)によって応援していただきたく、ご協力をお願い申し上げます。支払いはクレジット決済で可能です。申し込みいただいた方には、毎週のニュースやコラムをまとめた申込者限定の週刊メールマガジンを送らせていただきます。サポーターやサポートの詳細、またクレジットカードをお持ちでない方はこちらをご覧ください。


国際の最新記事 国際の記事一覧ページ

新型コロナウイルス特集ページ

人気記事ランキング

おすすめのコンテンツ【PR】

コラム

主要ニュース