難民問題でワールド・ビジョンが若者対象のアイデアコンペ 審査員に池上彰さんら

2019年3月4日14時59分 印刷
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+若者の自由な発想で難民問題に挑む ワールド・ビジョン、「未来ドラフト2019」エントリー受け付け開始
「未来ドラフト2018」でグランプリに選ばれたアイデアを実現するため、ビディビディ難民居住地を訪れた受賞チーム(写真:ワールド・ビジョン・ジャパン)

若者に難民問題への関心を持ってもらおうと、世界の子どもたちを支援するキリスト教主義の国際NGO「ワールド・ビジョン・ジャパン」(WVJ、東京都中野区)は1日、29歳以下の若者を対象にしたアイデアコンペ「未来ドラフト2019」の募集を開始した。課題は、ウガンダのビディビディ難民居住地に暮らす子どもたちにとって「一生忘れられない授業」。グランプリに輝いたアイデアは、受賞チームが現地に赴き、自ら実現する。

ビディビディ難民居住地は、南スーダンからウガンダに逃れてきた100万人以上の難民に対応するため、ウガンダ政府が避難先として認めた指定地域。現地では、急激かつ大規模な難民流入のため、必要な支援が行き届いていないのが現状だ。

ビディビディに住む難民約29万人のうち、71パーセントに当たる約21万人が0歳から17歳までの子どもたち。その多くは、ビディビディにたどり着くまでに親とはぐれてしまっている。

教育を受ける権利は保護されており、地域の小中学校がウガンダの子どもたちと同様に受け入れている。しかし、登録はしてみたものの、南スーダンで教育を受けていなかった子どもたちは授業についていけないほか、水くみや農作業などの児童労働が忙しく、結局は通わなくなる子どもが大勢いる。

家に電気はなく、水も限られ、支援で届く限られた食糧を分け合って1日1食で過ごす。そんな過酷な生活の中でも、支援団体が運営するセンターに通い、さまざまな学習プログラムや遊びの場に参加する子どももいる。

難民居住地内には、一触即発の状態ではないものの、静かな分断、対立がある。一つは、南スーダン人同士の民族間の対立だ。難民の中に20以上の民族があり、紛争での加害者と被害者の遺族が同じ地域で暮らしている現実がある。

もう一つは、南スーダン難民とビディビディにもともと住んでいるウガンダ人との対立だ。特に、料理に必要なまきや干し草などの資源、支援団体から届くさまざまなサービスなどをめぐって争いが起こることがある。

WVJは、食糧支援のほかにも、そんな環境で暮らす難民の子どもたちが地域の対立や分断を和らげ、平和な関係を築いていけるように、異なる民族の子どもたちが交流する「PEACEクラブ」の活動を支援している。15人から30人ほどのメンバーで構成されるグループがビディビディ内に約30あり、トレーニングプログラムやワークショップなどの活動を週1回のペースで行っている。

グランプリに選ばれた授業を受けるのは、9歳から14歳の南スーダン難民の子どもたち。授業のテーマは「平和を築く上で大切なこと」。言語は英語で、時間は60分から90分。形態や教科は自由だ。選考の基準は次の4つ。▽多様な背景を持つ子どもたちの尊厳を大切にしているか(包括性)、▽膨大な資金や高い技術を要さずに実現できるか(現実性)、▽インパクトを重視するあまりショックや傷を残さないか(倫理性)、▽ありきたりでない、心に残る工夫があるか(独創性)。先入観にとらわれない、自由な発想を求めているという。

エントリーの受け付けは4月21日まで。5月10日までに決勝大会の進出者が発表され、6月16日に東京ウィメンズプラザ(東京都渋谷区)で決勝大会が行われる。決勝大会の審査員は、フリージャーナリストの池上彰さん、タレントでエッセイストの小島慶子さん、映画「ビリギャル」のモデルになった小林さやかさん、国際教育支援NPO「e-Education」創業者の税所篤快さん、「BuzzFeed Japan」創刊編集長の古田大輔さん。司会は、テレビ東京「ゆうがたサテライト」キャスターの塩田真弓さんが務める。グランプリには賞金10万円、準グランプリには賞金5万円が贈呈される。

若者の自由な発想で難民問題に挑む ワールド・ビジョン、「未来ドラフト2019」エントリー受け付け開始

エントリーは「未来ドラフト2019」の公式ホームページから。問い合わせは、未来ドラフト事務局(メール:miraidraft@worldvision.or.jp)まで。

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