ブーゲンビリアに魅せられて(5)穏やかで勇敢な学生―キリスト教国サモア 福江等

2018年9月9日18時30分 コラムニスト : 福江等 印刷
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+ブーゲンビリアに魅せられて(5)穏やかで勇敢な学生―キリスト教国サモア 福江等
学生会の委員たち。前列右端がサモアの学生。神学校の教員宅で=2003年3月
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マニラの神学校には、南太平洋の島国サモアからも学生たちが留学してきます。私どもがそこにいた当時は2人のサモアの神学生がいて、2人とも歌が大変上手で、性質は穏やか、体は大柄でした。しかしここぞという時には勇気があります。

神学生の一人が、サモアの学生についてこんな経験を私に話してくれました。かつて神学校のキャンパスに大蛇が出たことがあったのですが、サモアの学生がこん棒で戦い、見事にやっつけました。さらに、死んだ大蛇をテーブルの上にとぐろを巻くように置いて、自分の小さい子どもをその中に座らせて写真を撮っていました。なぜそんなことをするのかと聞くと、子どものうちから蛇を怖がらないようにしつけるためだと言うのです。

この人たちから、サモアという国と文化についての認識を広げることができました。南太平洋に浮かぶサモアは、高知県の半分くらいの面積の島国で、東にはアメリカ領サモアがあります。タロイモを食べるせいか、体格はそのまま相撲取りになれそうな人が多いという印象です。

サモアの特徴は、ほとんど100パーセントの人がクリスチャンであるということです。かつてオランダ、フランス、ドイツ、米国などがそれぞれ植民地にしていた歴史があり、キリスト教が入ってきて以来、良くも悪くも島民全員が洗礼を受けるようになっていったようです。小さな島にキリスト教のありとあらゆる教派が混在しています。

島民は日曜日になると、子どもから老人に至るまで全員が着飾って教会に出掛けます。そして、日曜日の午後は昼寝をしたりゲームをしたりして休養を取ります。この国では、毎日夕方になると、家庭礼拝をして聖書を読み、祈りをする時間を持つ習慣が広く根付いています。この時間帯には外出も控える人が多く、地域によっては罰則を設けて取り締まりを行うこともあるそうです。

マニラの神学校を卒業していく学生に、国民全員がクリスチャンという祖国にどのような心構えで帰って行くのか尋ねると、「キリスト教をキリスト教化するために」という答えが返ってきました。こういう社会だとどうしても名ばかりのクリスチャンが多くなるので、真のキリスト教信仰を伝えることが彼らの使命になっているのです。

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福江等

福江等(ふくえ・ひとし)

1947年、香川県生まれ。1966年、上智大学文学部英文科に入学。1984年、ボストン大学大学院卒、神学博士号修得。1973年、高知加賀野井キリスト教会創立。2001年(フィリピン)アジア・パシフィック・ナザレン神学大学院教授、学長。現在、高知加賀野井キリスト教会牧師、高知刑務所教誨師、高知県立大学非常勤講師。著書に『主が聖であられるように』(訳書)、『聖化の説教[旧約篇Ⅱ]―牧師17人が語るホーリネスの恵み』(共著)など。

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