Skip to main content
2021年3月5日23時14分更新
Go to homepage
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 社会

「誰もが加害者・犠牲者になり得る」 外国人居留地設置150年の神戸で人権考えるシンポ

2018年5月16日07時49分
  • ツイート
印刷
関連タグ:人権岩村義雄(Yoshio Iwamura)カナダアイヌ先住民族
「誰もが加害者・犠牲者になり得る」 外国人居留地設置150年の神戸で人権考えるシンポ+
シンポジウム「みんなで考える“ヒューマン・ライツ(人権)”」の様子=4月24日、神戸市内で(写真:同実行委提供)

外国人居留地が設置されてから今年で150年となる神戸市で4月24日、シンポジウム「みんなで考える“ヒューマン・ライツ(人権)”」が開催された。同実行委(岩村義雄委員長=エラスムス平和研究所所長、神戸国際キリスト教会牧師)が主催したもので、兵庫県や神戸市などの自治体のほか、朝日、毎日、読売各紙の神戸総局・支局や神戸新聞、サンテレビなど地元メディアが後援。多民族・多文化共生のモデルとされるカナダから教育関係者が来日して発題し、日本側からは旭川アイヌ協議会の川村兼一会長(川村カ子〔ネ〕トアイヌ記念館館長)らが語った。

神戸居留地は1868(慶応3)年、日米修好通商条約など欧米5カ国との条約(安政5カ国条約)により設置された。当時日本で最も大きかった横浜居留地と並び、日本と諸外国を結ぶ友好、外交、相互理解の窓口となった。一方、居留地は日本の法律が及ばない治外法権の区画でもあり、実行委員長の岩村氏は「(外国人居留地は)日本国には不利な屈辱の歴史だった一面を見逃せません。私たちが自由、希望、喜びのある生活を営むには、一人一人の人権が守られることが必要です」と話す。

カナダ一行の代表者であるフローラ・チョン氏(アルファ・エデュケーション代表)はシンポジウムで、「太平洋戦争における残虐行為は、地域や文化、または民族を超えて大きな意味を持ちます。事実、これはすべての人類にとって重大な教訓になっているのです」と強調。誰もが虐待の加害者・犠牲者になり得るとして次のように語った。

「人間は残酷になることができ、『人が人に非人間的な行為ができる』という事実はすべての歴史に一貫して存続しています。私たちは、誰もが、もしかしたらいつか自分が同じような攻撃の犠牲者にもなり得るし、加害者にもなり得るということを忘れてはなりません。私たちが、もう二度と残虐行為をするはずがないとか、残虐行為からは守られていると考えるならば、それは幻想であり危険でさえあります」

アルファ・エデュケーションは昨年、トロントに「アジア太平洋平和博物館・教育センター」を設立することを発表した。アジアにおける第2次世界大戦時の非道な行為に関する歴史意識への理解促進などを目的とした施設で、2019年に開館する予定。兵庫県に戦争資料館を設立することを目指し、12年から活動している岩村氏は「(同センター設立は)キリスト者であるチョン氏らの祈りの成果。模範であり、感銘を受けた」と語った。

トロント在住のジャーナリストである田中裕介氏は、カナダが昨年「建国150周年」を祝ったことから話を始めた。英国の植民地統治に深く根ざした歴史を持つカナダは、かつては多民族・多文化共生の国ではなかった。移民として流入してきた民族集団にとっては、絶え間ない人種差別と圧政の連続だったという。

日系カナダ人のコミュニティー新聞で編集を長く手掛けてきた田中氏によると、マイノリティー(少数者)に対する過去の不正を謝罪し、和解を求める「リドレス運動」がカナダで広がり始めたのは1980年代。「リドレス(Re-dress)」とは「再び着なおす、やり直す」という意味。カナダはそれ以降、過去の汚点を隠したり、水に流してしまったりせず、反省する態度を示してきた。カナダ政府はマイノリティーへの謝罪と賠償に応じ、賠償金は義援金や民間からの寄付でなく、税金でまかなわれ、納税者がその実施を厳しく監視しているという。

参加者の1人、原田洋子さん(日本基督教団神戸栄光キリスト教会信徒)は、「カナダの歴史においても少数者である先住民を抑圧していたことを知り、驚きました。日本もカナダのように謝罪と賠償をアイヌ、琉球(沖縄)、在日朝鮮人などにする時代になってほしいと刺激を受けました」と語った。

「誰もが加害者・犠牲者になり得る」 外国人居留地設置150年の神戸で人権考えるシンポ
アイヌの民族衣装姿で発題する旭川アイヌ協議会会長の川村氏(写真:同実行委提供)

アイヌの代表者として民族衣装で発題した川村氏は、「米国のインディアン政策をそっくり取り入れて日本のアイヌ政策ができ上がった関係上、開拓した側とされた側の歴史は当然のことながら酷似している。共に文字を持たない民族であり、土地を奪われ続け、人権・主権・文化などをことごとく無視されてきた」と、日本の同化政策による抑圧を訴えた。

また過去には、旧帝国大学の研究者らが、アイヌの人々の遺骨を研究材料として墓から掘り起こすなどしたが、いまだに多くが返却されていないことを指摘。先住民族の遺骨返還は世界的な潮流になっているが、北海道大学など国内の大学は返還をかたくなに拒んでいるという。

シンポジウムは約7時間にわたり、岩村氏は「基本的な人権が守られ、教育、居住、言語、宗教などの自由が奪われることのないコミュニティーにすべきだとあらためて気付かされた」とコメント。「『権利を守る』を意味するヘブライ語『リーブ』には、『(権利を)弁護する』『(困難、不幸)に対処する、取り組む、戦う』という原意があります。社会的弱者、抑圧されている者のために、差別に対して戦うことも示唆されているのです。原爆被害を受けたヒロシマ、ナガサキを記念するだけでなく、加害で多くの人権を損なった歴史があったことを記憶する必要があります」と語った。

「誰もが加害者・犠牲者になり得る」 外国人居留地設置150年の神戸で人権考えるシンポ
シンポジウム最後には、3つの提言を含む共同声明を採択した。(写真:同実行委提供)

シンポジウム最後には、兵庫県に戦争資料館を設立することなどを求める「共同声明」を発表。下記の3つの提言を盛り込み、これらの提言について「無感覚、無関心、無視する3無主義を克服し、記憶(リメモリ)運動を展開します」と宣言した。

<共同声明で採択された3つの提言>

  • 神戸開港150年にあって、伊藤博文初代兵庫県知事や日本政府が先住民族であるアイヌ、琉球民族を同化し、今なお人権を奪ってきた歴史認識を教科書で取り上げること。
  • 日本が戦前、戦時下、朝鮮半島、中国やアジア諸国の土地収奪したことによる失業から派生した強制連行、日本軍「慰安婦」問題への謝罪と補償をすること。
  • 神戸事件(阪神教育闘争:連合軍総司令部〔GHQ〕の指令で日本政府が朝鮮人学校の閉鎖を命じたことで起こった)から70年目にあって、在日朝鮮人の子弟の教育の機会が平等に与えられること。

シンポジウムでは、カナダからはチョン、田中の両氏のほか、エイドリアン・ズィー氏(オスグッドホール法科大学院)、アリサ・ワング氏(トロント大学大学院)、ジェンリン・チャング氏(前トロント教育委員会副部長)が発題。日本からは、川村氏のほか、森宣雄(よしお)氏(同志社大学研究員)、家正治(いえ・まさじ)氏(神戸市立外国語大学名誉教授)、安次富浩(あじとみ・ひろし)氏(沖縄平和活動家)、木村公一氏(西南学院大学講師、福岡国際キリスト教会協力牧師)、林伯耀(りん・はくよう)氏(関東大震災虐殺追悼会共同代表)が発題した。

カナダから来日した一行は、翌25日には神戸市内の学校を訪問。26日には神戸市役所に隣接する東遊園地で、路上で生活をしている人々への炊き出しにも参加した。

関連タグ:人権岩村義雄(Yoshio Iwamura)カナダアイヌ先住民族
  • ツイート
▼関連記事を見る  ▼クリスチャントゥデイからのお願い

関連記事

  • カナダ首相も教皇と会見、先住民の人権問題などで意見交換

  • 人権法制史をたどり、現代教会の課題克服を探る 森島豊著『人権思想とキリスト教』、6月22日刊行

  • こころと魂の健康(54)躾(訓練)という名の人権侵害 渡辺俊彦

  • 「心の復興」がなおざりにされた阪神・淡路大震災 岩村義雄・神戸国際キリスト教会牧師

  • 「石の叫びに敏感であろう」 宮城学院女子大学・大学院のキリスト教教育特別集会で岩村義雄牧師が講演

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

新型コロナウイルス特集ページ

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「神に触れられた」 トム・ハンクスの息子、無神論から大転換した経験語る

  • 教皇、5日から4日間イラクを訪問 歴代教皇初 途中ヘリでの移動も

  • 全米最大の福音派養子縁組・里親支援団体、LGBTカップル容認を表明 福音派指導者からは失望の声

  • 日本のカトリック教会が「性虐待被害者のための祈りと償いの日」

  • 信仰と不信仰の距離 安食弘幸

  • 同性愛めぐり分裂見通しの米合同メソジスト教会、保守派が新教団名発表

  • 聖書はコロナ禍のクリスチャンに希望を与えている 英国聖書協会が調査

  • 宮城労働局が涌谷保育園元園長牧師のパワハラ認定、日本基督教団議長「解決に向けて全力尽くす」

  • いのちより大切なもの 菅野直基

  • 「大きな味方」はきっといる 貧民街の聖者、賀川豊彦の生涯を朗読

  • 「神に触れられた」 トム・ハンクスの息子、無神論から大転換した経験語る

  • 2021年の「レント(四旬節)」始まる、きょう「灰の水曜日」 その意味と由来

  • 宮城労働局が涌谷保育園元園長牧師のパワハラ認定、日本基督教団議長「解決に向けて全力尽くす」

  • 同性愛めぐり分裂見通しの米合同メソジスト教会、保守派が新教団名発表

  • 米南部バプテスト連盟、4教会を除名 性犯罪歴ある牧師雇用や同性愛支持で

  • 信仰と不信仰の距離 安食弘幸

  • 聖書はコロナ禍のクリスチャンに希望を与えている 英国聖書協会が調査

  • 「聖書は神の言葉ではない」 進歩主義の米教会がSNSの投稿で炎上

  • コロナ禍で宗教グループが「スケープゴート」にされている 世界各地で事例報告

  • ラビ・ザカリアス氏性的不品行問題、独立調査の最終結果発表 団体が謝罪

  • 「神に触れられた」 トム・ハンクスの息子、無神論から大転換した経験語る

  • 2021年の「レント(四旬節)」始まる、きょう「灰の水曜日」 その意味と由来

  • 宮城労働局が涌谷保育園元園長牧師のパワハラ認定、日本基督教団議長「解決に向けて全力尽くす」

  • 同性愛めぐり分裂見通しの米合同メソジスト教会、保守派が新教団名発表

  • 米南部バプテスト連盟、4教会を除名 性犯罪歴ある牧師雇用や同性愛支持で

  • 信仰と不信仰の距離 安食弘幸

  • 聖書はコロナ禍のクリスチャンに希望を与えている 英国聖書協会が調査

  • 「聖書は神の言葉ではない」 進歩主義の米教会がSNSの投稿で炎上

  • コロナ禍で宗教グループが「スケープゴート」にされている 世界各地で事例報告

  • ラビ・ザカリアス氏性的不品行問題、独立調査の最終結果発表 団体が謝罪

編集部のお勧め

  • 「クリスチャンだからこそ、もっと知って祈って関わってほしい」 人身取引に取り組む「ゾエ・ジャパン」

  • パンデミック時代の宗教の可能性探る IPCR国際セミナーで日中韓のキリスト者も発題

  • コロナ禍で増える自殺、奥田知志牧師「宗教にできること、いっぱいあるのでは?」

  • 日本から遠く離れた地の日本人伝道最前線 駐在員家族120人に福音伝える英語教室

  • 「開拓伝道は失われた人々への憐れみの心」 第23回断食祈祷聖会1日目

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 論説委員・編集部
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 問い合わせ・アクセス
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • Twitter
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2021 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.