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この時聖書を開いた

この時聖書を開いた(24)退職経験から学んだこと─主の救いと導きに感謝― 神山武

2016年12月17日05時33分 執筆者 : カレブの会
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関連タグ:カレブの会

退職経験から学んだこと─主の救いと導きに感謝―
横浜JOYバプテスト教会 伝道師 神山 武

「わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る」(ヨハネによる福音書4章14節)

38年間勤務した会社を、1999年2月23日に定年退職しました。その後、関連する職場に移りましたが、これまでの激動の勤務状態とは異なり、ゆったりと時間が流れていきました。

休暇をもらって1週間のイタリア旅行に、妻と2人で行きました。全てから解放され、イタリアの絵画、彫刻、建築などに感激して帰ってきましたが、時間ができたためか、これからどう生きればよいかについて考えるようになりました。

そのような折に、関西のある財界人の話を聞く機会がありました。人生80年生きるとして、最初の20年は生きるための勉強をする。40年働いて最後の20年は死ぬための勉強をしなければならないと考え、仏門に入ったという話です。そうだ、自分も死ぬための勉強をしなければならないなあと思っているときに、妻や娘が通っている教会に新しい牧師が来られました。

ある土曜日の午後、牧師夫妻が私の家を訪ねてくださいました。世間話をしているときに急に聖書の学びをしようということになりました。学生時代に教授から聖書を読むように言われていましたが、何度挑戦しても読めないでいました。西欧の文学、美術、音楽を理解するにも聖書がベースになっている。聖書を知らなければ、本当に理解することはできないと言われていました。

学生時代にキリスト教概論という必修科目があって学んだためか、特に抵抗することなく聖書の学びを始めることになりました。勤めから帰って夕食を済ませてから1時間、小さなテキストを使って学びをしました。

6月に始まって9月に入った頃、牧師が急にイエス様を信じますかと聞かれました。何で急にそんなことを言うのだろうと、少し腹が立ちました。しかし、何も返事しなくて悪かったなあとも思いました。

次の学びの時にまたイエス様を信じますかと聞かれました。その時、良くは分からなかったのですが信じますと返事しました。学びの聖書箇所は、井戸のそばでイエス様とサマリアの女が出会う場面でした。

その後、バプテスマを受けるための学びをして、2000年12月17日、バプテスマを受けました。それからは、世の中が輝いて見えました。読めなかった聖書が、読めるようになりました。毎朝、ディボーシヨンが許され、76歳になる今でも健康が守られ、仕事ができていることに感謝しています。

この恵みを1人でも多くの方に伝えたいと考え、バプテスマを受けて2年たってから64歳で夜学の神学校に入学し、5年半通って卒業して、教会の伝道師として仕え、6年になります。いつまで続けられるか分かりませんが、命の続く限り福音を宣べ伝えていきたいと願っています。

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*

【書籍紹介】

 カレブの会編『この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―』

カレブの会編『この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―』

私たちはみな、退職後のさまざまな不安を抱えています。夫婦や家族関係の在り方、体力の衰え、病、経済のこと、伴侶との離別、孤独等々。この世の人々が行く同じ道を歩みます。「夢」がコインの表だとすれば、弱さを味わう「軟着陸」はその裏面です。幸いなことに、この弱さは私たちを成熟へと導いてくれるだけでなく、しばしば夢と使命を与え、御国を広げる道へと導いてくれるのです。

現役で働いている方にとっては、示唆に富んだ言葉に、生き方の確かなヒントやアドバイスが与えられます。同世代の人にとりましては、生きる勇気や力が湧き上がり、その励ましを共有できる本です。

ご注文は、全国のキリスト教書店、Amazon、または、イーグレープのホームページにて。

《 目次詳細を表示 》 / 《 非表示 》

目次
 巻頭言 約束を信じた人々     「カレブの会」代表  小川 吾朗

私が教えられたこと①
一章 愛・希望・勇気を人間関係から学んで

営業経験を生かした人脈造り                市村昌三郎
古里伝道を目指して                    遠藤 誠一
なくなる食物のためではなく                香川 和生
三つのチャレンジ                     北原 祥光
聖句 隣人を愛しなさいは、私の人生の永遠のテーマです   佐藤 文紀
教育の原点は愛にあり                   原田 浩司
仕事と人生                        本田 英一
キリストに接木されて                   山本 文夫
主ご自身が、私たちの心を慰め強めてくださる        横倉 順治
仕える者に                        吉田 富次

私が教えられたこと②
二章 クリスチャンビジネスマンの使命を与えられて

三回のリストラからの奇跡的な解放             秋山 幹生
定年ではなく、墜落による退職とその後           伊藤 博康
一所懸命から一生懸命へ                  志田 保夫
クリスチャンビジネスの原点                棚沢 英樹
神様が示される道を求めて                 田宮  清
私は〝スルメ〟                      根田 裕道
存在感のある人になる                   八尋 隆幸
主の恵み・世と誠実にかかわる               山田 貫司
権威に従う                        星野 隆三

私が教えられたこと③
三章 主と共に夢実現の道を歩んで

いつも相談に応じてくださる神さまに感謝!         伊藤 紘一
クリスチャンの「コレクティブハウス」を創ろう       江波戸啓悟
神様の深いご配慮に守られて                加々美 要
退職経験から学んだこと─主の救いと導きに感謝─      神山  武
数々の試練を通して与えられた教訓             門谷 晥一
困難を極めた就職活動・悪戦苦闘の日々と神様の恩寵     来間 幸夫
御言葉が示すミッションとビジネスの成功法則        田口 誠弘
私たちの心は燃えていたではないか             谷  雅史
傘寿を迎えて                       西山 久生
ビジネス経験が退職後の別世界に生かされる         畠山 義則
「主と同行二人」で歩む                  藤田 達雄
主の恵みに生かされて。リタイアの前、直後、そして今    吉野 輝雄

◇

カレブの会

カレブの会

切り株から芽を出す「カレブの会」のロゴマークは、リタイア後も御言葉の約束を信じ、それぞれが置かれた場所で、豊かな実を結ぶ現代のカレブのような人々のスピリットを表現している。「主から夢を頂き、夢の実現のために互いに助け合う」こと、「人生のソフトランディング(軟着陸)を助け合う」ことを目的に2006年12月に活動を開始。そのビジョンは宇都宮、仙台、西宮へと、御霊の風に乗って運ばれ、今ゆっくりと広がり続けている。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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