この時聖書を開いた(23)神様の深いご配慮に守られて 加々美要

2016年12月4日21時42分 執筆者 : カレブの会 印刷
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神様の深いご配慮に守られて
桶川聖書教会牧師 元・チバビジョン㈱勤務 加々美要

「見よ。わたしは新しい事をする。今、もうそれが起ころうとしている。あなたがたは、それを知らないのか。確かに、わたしは荒野に道を、荒地に川を設ける」(イザヤ書43章19節)

私は1997年12月、55歳で会社生活を終えました。早期定年を選択したのは、キリスト教伝道にフルタイムで取り組むことが<夢>だったからです。20代に実現できなかった<夢>が、定年の時期が近づくにつれてますます大きく強く募ってきました。

この時期に、妻と定年後の計画などを話し合いました。妻はしばらく休養をとり、旅行、趣味、運動など一緒に過ごす時間を持ちたいとの強い希望がありました。しかし、私の希望は若い頃から温めていた<夢>を実現したいことでした。このことを伝えたところ、家内は意外にも自分の希望を脇に置いて協力すると言ってくれました。感激の一瞬でした。

神学校の入学が許可され、1998年4月から中年神学生の学びと訓練がスタートしました。若い方々と机を並べて授業を受けることは、楽しみと期待と緊張の連続でした。妻の支えがあり、2002年3月、無事に卒業することができました。

卒業後は、現住地を伝道の拠点として奉仕するように導かれました。団地の集会所を拝借して、日曜日の礼拝と水曜日の聖書を学ぶ会を現在まで行っています。共有場所を宗教活動に使用することの心配はありましたが、クレームは1度もありません。

1984年、この団地に越してきた時期に管理組合の理事となりました。理事の仲間の子どもたちが教会学校に来るようになり、知らず知らずのうちに信頼関係が築かれてきたものと思われます。このことは、神様の深いご配慮があったことと感謝しています。

同労者である妻は、2002年4月から5年間、団地の自治会や地区の民生委員などのボランティアに携わりました。しかし、2005年の夏、脳腫瘍が見つかり、16時間の大手術を受けました。さらに、その回復途上にALS(筋萎性側索硬化症)を新たに発症しました。

この難病は意識が明瞭で、次第に運動神経が衰え筋力が弱ってゆく病でした。2007年7月17日の夜、別れは突然やって来ました。「もういいんだ。もういいんだ」という地上最後の言葉を残し、64歳の生涯を終えて天国へ旅立ちました。

茫然(ぼうぜん)自失の毎日を送る中で自分の弱さを痛感し、妻の存在の大きさをあらためて知らされました。妻の背後の祈り、陰にある奉仕、それとなく支えてくれたからこそ、会社勤めの期間も教会奉仕の間も働き続けられたことを深く感謝しました。

それから1人での生活が始まり、教会の活動や地域のボランティアなどに関わり、気が付くと7年が経過していました。7年後に新たな伴侶が与えられました。主イエス様は思いがけない出会いと再婚を備えていてくださいました。日本が大好きな、台湾のクリスチャン女性です(家内を亡くしてから、すぐに知人のクリスチャンの方々が私の伴侶のことを祈ってくれていたことを後で知りました)。

今後の2人の人生を、心と力と祈りを合わせながら歩みたいと思います。福音宣教と主の証人としての歩みを、これからも続けます。妻を理解し受け入れ、愛と真実の主に仕えてゆきたいと願う日々です。

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【書籍紹介】

 カレブの会編『この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―

カレブの会編『この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―』

私たちはみな、退職後のさまざまな不安を抱えています。夫婦や家族関係の在り方、体力の衰え、病、経済のこと、伴侶との離別、孤独等々。この世の人々が行く同じ道を歩みます。「夢」がコインの表だとすれば、弱さを味わう「軟着陸」はその裏面です。幸いなことに、この弱さは私たちを成熟へと導いてくれるだけでなく、しばしば夢と使命を与え、御国を広げる道へと導いてくれるのです。

現役で働いている方にとっては、示唆に富んだ言葉に、生き方の確かなヒントやアドバイスが与えられます。同世代の人にとりましては、生きる勇気や力が湧き上がり、その励ましを共有できる本です。

ご注文は、全国のキリスト教書店、Amazon、または、イーグレープのホームページにて。

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カレブの会

カレブの会

切り株から芽を出す「カレブの会」のロゴマークは、リタイア後も御言葉の約束を信じ、それぞれが置かれた場所で、豊かな実を結ぶ現代のカレブのような人々のスピリットを表現している。「主から夢を頂き、夢の実現のために互いに助け合う」こと、「人生のソフトランディング(軟着陸)を助け合う」ことを目的に2006年12月に活動を開始。そのビジョンは宇都宮、仙台、西宮へと、御霊の風に乗って運ばれ、今ゆっくりと広がり続けている。

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