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「すべてやすし み神共にませば」 菅野直基

2016年4月20日18時49分 コラムニスト : 菅野直基
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米国の弁護士で、二つの大学の法理学教授であったホレイショ・スパフォード(Horatio G. Spafford、1828~88年)は、1871年にシカゴの大火災で全財産を失ってしまいました。この火災の直前には、息子を失いました。

大きな試練に遭ったスパフォードとその家族には、休養が必要でした。1873年に、妻と4人の娘と共に、ヨーロッパ旅行を計画しました。しかし、スパフォードは、伝道者のD・L・ムーディーの伝道旅行を手伝うために、妻と4人の娘を先に船に乗せました。

1873年1月15日、多くの乗客を乗せたフランス旅客船は、ニューヨークの港を出港しました。

1月22日の夜、みんなが深い眠りに就いている午前2時ごろ、大西洋の真ん中でイギリスの大型船ロックアローン号と正面衝突しました。12分後、船は226名を乗せたまま海底に沈没してしまいました。

スパフォードの4人の娘はこの事故で亡くなりましたが、スパフォードの妻は救助されて生還することができました。

9日後、他の生存者と共に、ウェールズのカーディフに着いたスパフォードの妻は、「私1人だけが救助された!」という短い電報を夫に送りました。

この知らせを受けたスパフォードは、目の前が真っ暗になりました。愛する4人の娘を失って精神的に不安定な妻を心配しながら船に乗り込みました。

船長と話していると、船長はこう言いました。「もう少ししたら、娘さんたちが眠っているところを通りますよ」

それまで冷静さを保とうと頑張っていたスパフォードの心には、大きな嵐が吹き荒れ始めました。寝室に戻り、悲痛な叫びの祈りを一晩中神にささげました。それから、部屋にこもったまま何日も外に出てこないので、周囲の人たちは「信仰を失ってしまったのではないか!?」と心配しました。

その頃、絶望し、泣き疲れているスパフォードに神の臨在が波のように押し寄せました。その瞬間、今まで体験したことのないような平安が心の中に満ち溢れました。全ての苦難と絶望は神の臨在の波にのみ込まれ、人知では計り知れない心の平和がやってきました。

スパフォードの心に、一つの賛美歌の歌詞が湧き上がってきました。

「やすけさは川のごとく(It is well with my soul)」(聖歌476番)

やすけさは川のごとく 心ひたすとき
悲しみは波のごとく わが胸満たすとき

すべてやすし み神共にませば

When peace, like a river, attendeth my way,
When sorrows like sea billows roll;
Whatever my lot, Thou has taught me to say,
It is well, it is well, with my soul.

It is well, with my soul,
It is well, with my soul,
It is well, it is well, with my soul.

今日、試練の中に苦しみ悶え、声にならない叫びを上げられずに苦しんでいる人がいるでしょうか?

あなたの心にも、スパフォードが経験した神の臨在が大波のように訪れますように。心が大河のような安らぎで満たされますように、お祈りします。

◇

菅野直基

菅野直基

(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッションなどの地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での賛美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式など、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

■ 新宿福興教会ホームページ(メッセージをくだされば、皆さんの近くの教会を紹介致します)
■ 菅野直基牧師のフェイスブック

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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