神様からのメッセージ―聖書は偉大なラブレター(30)聖書を翻訳した人たち―世界の全ての言葉に聖書を(ウィクリフ聖書翻訳協会) 浜島敏

2016年3月5日19時38分 コラムニスト : 浜島敏 印刷
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世界の全ての言葉に聖書を(ウィクリフ聖書翻訳協会)

中南米では、大部分の人たちはスペイン語を使っています。ところが、そこにはインディオというずっと前から住んでいた人たちがいます。彼らは、普段は自分の言葉で生活しています。スペイン語はある程度分かりますが、自分の言葉ではありませんので、細かいことまでは通じません。

米国から中米のグアテマラに出掛けた宣教師のタウンゼントは、スペイン語でみんなにイエス様の話をしていました。ところが、ある時、先住のインディオから「あなたの神様がそんなに偉い方だったら、どうして神様は私の言葉で話してくれないんですか」と言われました。それまで、そんなことは考えてもいませんでしたが、その時、世界中の言葉に聖書を翻訳しなければいけないと気付き、聖書を翻訳するための宣教会を作りました。その宣教会は、聖書協会などとも協力しながら、今までに4650語ほどの言葉に聖書を翻訳しました。

また、今でも、残り2250ほどの言葉に翻訳しようと、たくさんの宣教師を、中南米やアジア、アフリカなどのまだ聖書が翻訳されたことのない地域に送って、そこで聖書翻訳の仕事をしています。日本からもたくさんの宣教師がフィリピンやパプア・ニューギニアなどに出掛けています。ようやく自分の言葉で聖書を持つことになったあるアジアの人は「あなたがたはいつからこの聖書を持っていたんだ? 父親は持っていたのか? じい様もだと? わしらのとこへ持って来るのになんでそんなに時間がかかったんだね?」と言われたそうです。

ところで、世界には幾つくらいの言語があるのでしょう。6900語ぐらいはあるといわれています。よく分かりませんが、さきほどお話した方言まで含めれば、もっと数は増えるでしょう。今では約4650語ほどの言語に聖書が翻訳されています。ですから、まだ聖書が自分の言葉では読めない人たちがたくさんいます。その人たちのために、今も聖書は翻訳し続けられています。どうぞ、その人たちのために祈ってください。早く、世界中の人たちに神様のお言葉が届くようにと。

聖書は、みんなに必要な本ですので、読みたくても読めない人がいたら困ります。目の不自由な人、また耳の聞こえない人にも聖書は必要なのです。

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浜島敏

浜島敏(はまじま・びん)

1937年、愛知県に生まれる。明治学院大学、同大学院修了。1968年4月、四国学院大学赴任。2004年3月同大学定年退職。現在、四国学院大学名誉教授。専攻は英語学、聖書翻訳研究。1974、5年には、英国内外聖書協会、大英図書館など、1995、6年にはロンドン大学、ヘブライ大学などにおいて資料収集と研究。2006年、日本聖書協会より、聖書事業功労者受賞。2014年7~9月、ロンドン日本語教会短期奉仕。神学博士。なお、聖書収集家として(現在約800点所蔵)、過去数回にわたり聖書展示会を行う。国際ギデオン協会会員。日本景教研究会会員。聖書の歴史、聖書翻訳に関する著書・翻訳書、論文多数。

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