宗教に対する侮辱を禁止する「反冒とく法案」を撤回 ジョージア

2016年2月24日11時22分 翻訳者 : 木下優紀 印刷
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ジョージアの首都トビリシにあるジョージア正教会の至聖三者大聖堂(写真:BRUTE)
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ジョージア(グルジア)は、議会の人権委員会が条件付きで承認していたにもかかわらず、政治的衝突を理由に反冒とく法案を撤回した。

「Eurasia Net」によると、法案は与党連合「ジョージアの夢」を分裂の危機に陥れた。そのため、ソソ・ジャクヴリアニ国会議員は15日、法案を撤回し、さらなる検討が必要だと述べた。

議会のダビット・ウスパシュヴィリ報道官は、議会がその法案についての議論をやめたと報じた。法案によると、その目的は全ての宗教を保護し、宗教に対する不敬な言動を法律によって禁ずることにある。

「宗教的感情への侮辱」に対し100ラリ(約4500円)の罰金、反復して行った場合にはその倍額の罰金を盛り込んでいる。宗教的シンボルを汚した場合は、ジョージアの平均月収に相当する1千ラリ(約4万5千円)の罰金だ。

宗教的少数派の中には、この反冒とく法案が最も優勢なジョージア正教会の利益を守るための道具として、また差別の道具として利用されるのではないかとの恐れがある。

バプテスト派のルスダン・ゴットシリゼ牧師は、「この法案は誰も保護しないでしょう。少なくとも少数派の保護にはならず、言論の自由を弾圧する力ある道具となるでしょう」と述べた。

法案に対する批判は正教会の中からも出ている。ドイツに拠点を置くジョージア正教会のタマズ・ロミゼ輔祭(ほさい)は説教の中で、「誰が宗教的感情を定義できますか。ある行動が誰かの宗教を侮辱したかどうかについて、どのような判決が出せるのでしょうか」と話した。

アムネスティ・インターナショナルは、この法案が「宗教的指導者や団体に対する批判を違法化し、時事的な政治問題や社会問題についての言論の自由を弾圧する」危険があると述べた。

ジョージアではジョージア正教会が大きな権力を持っており、新ロシア派や国粋主義者とも関連がある。正教会の会員の一部は、少数派であるイスラム教、キリスト教ペンテコステ派、エホバの証人、ユダヤ教の信者に対し、時には暴力を含む抗議行動を行っている。

「寛容と多様性研究所(the Tolerance and Diversity Institute)」によると、2014年9月、ジョージア領アジャリア自治共和国のコブレチで、地域の正教徒がイスラム教系全寮制学校の開設に抗議するため、豚の頭部を学校の玄関のドアに釘で打ち付ける事件が起こった。

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