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こころと魂の健康

こころと魂の健康(35)哀れな牧師 渡辺俊彦

2016年2月9日14時50分 コラムニスト : 渡辺俊彦
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関連タグ:渡辺俊彦

牧師の現状について、ウィリアム・ウィリモンは「牧師とは、なんと哀れな存在だろうか。近年、牧師は遠慮会釈なく降り注ぐ批判の嵐にさらされている。すなわち、『牧師は礼拝堂の会衆席(たしかに座り心地はいいが、次第に空席が目立つようになっている)にひとかたまりに座っている人々に向かってつまらない説教しか語れない』『教会は滅びに向かって衰退しつつある団体だ』『いずれにせよ、牧師の仕事のほとんどすべては大して重要なことではない』、また、ことわざで言うところの『何でも屋に専門はいない』といったたぐいの批判である。長時間の労働、わずかな謝儀、さまざまなことを要求する会衆。このような条件のもとで牧師はすべての批判に耐えている。会員の訪問、信仰の訓練、教育、説教の準備、新しい会員への働きかけ、教会財政問題、教会内のささいな争いごとの仲裁といった日常的な仕事に力を使い果たしたあげく、ようやく夜になって寝床に倒れ込もうとする直前に、教会の活動におけるもう一つの重要な分野である『礼拝』にもっともっと深い関心を振るい起こすべきだとさらに牧師に告げるのである」(『牧会としての礼拝』11頁、新教出版社)と指摘しています。

この指摘は、日本の牧師たちの現状でもあります。友人の牧師たちは、教会員の過度な要求と批判に振り回され、疲労困憊(こんぱい)しています。A牧師は、教会の花壇や植木鉢の水やりからゴミの管理、会堂の掃除に至るまで走り回っています。そんなA牧師に対して教会員の感謝の言葉がありません。いつの間にか、「牧師はやって当たり前」になってしまったのです。とうとう、A牧師は怒りを爆発させてしまいました。

B牧師は、教会員の期待に添うよう一生懸命に仕えました。やがて、心がぼろ雑巾のようになってしまいバーンアウトしてしまいました。そんなB牧師に対し、「あの牧師は心が弱いのだ」「肉の力で仕えているのだ」などと非難した人々がいました。その結果、B牧師は入院して治療を続けることになったのです。教会の牧師に対する愛のなさを感じます。

C牧師は、教会から一週間の休暇を与えられました。とても配慮のある教会です。ところが、牧師はどこかに出掛けるでもなく教会に毎日いるのです。教会員は、「先生、どこにも行かれないのですか」と尋ねました。牧師は、「特に、行きたいこともないし」と答えました。実際は、休暇を楽しむだけのお金がなかったからです。教会は、公務員と同等の給与保証をしてほしいという気持ちになってしまいます。

D牧師は、数カ月に一回(年に数回)牧師給が少ないときがあります。約束の牧師給が支給されないのです。その理由は、「今月は一カ月の献金が少ないので牧師給を減らしました。そうしないと、教会のライフラインが維持できません」というのです。しかし、D牧師は「神様は必要を満たしてくださる」と正当な要求をしませんでした。この牧師の姿に教会員の無責任さと甘えが見えるではありませんか。牧師はどうなってもいいのか、と言いたくなってしまいます。

E牧師が赴任した教会で最初の礼拝の時、驚いた光景を目にしました。礼拝に聖書と共に注解書を持って会堂の椅子に座っている教会員が沢山いたことです。彼らは、礼拝が終わると牧師に近づき「この注解書の内容と違う」と主張してきたというのですから驚きです。E牧師は失望してしまいました。礼拝とは何と心得ているのか、と言いたくなってしまいます。

F牧師は、教会員の不当な扱いに対して忍耐しながら祈りつつ関わりました。そして、F牧師は真っ暗な会堂で一人涙を流しながら祈りました。しかし、教会員のほとんどはF牧師の話に耳を傾けませんでした。F牧師は、とうとう教会を去ることになったのです。この出来事について、教会全体は心を痛めませんでした。F牧師は深く心と信仰が傷つき癒やしの日々を過ごしています。牧師は孤独だということを痛切に感じてしまいます。

これらは、牧師たちが現実に置かれている現状の一部です。決して誇張した内容ではありません。彼らは、いい加減な牧師たちではなく、尊敬すべき牧師たちです。彼らは、真面目に教会形成と牧会に励んでいる牧師たちです。しかし、牧師とは何と哀れな存在でしょうか。牧師たちの心と信仰の叫びが聞こえるでしょうか。

もう少し、牧師に寄り添い理解しようとする教会員がいてもいいのではないか。牧師だって人間です。いや、牧師以前に人間です。牧師は決して鉄人ではありません。弱さを抱えた人間です。いつ哀れな存在から卒業できますか、と言いたくなってしまいます。本当は素晴らしい働きなのに・・・。

『ギリシャ語の響き』

ようこそ!みのり農場へ(23) 星野敦子

拙著『ギリシャ語の響き』、好評です(発行元:イーグレープ)。その中から。

「耐え忍ぶ」

いつであったか、ある新聞で「我慢と辛抱の違いは何か」という問いとその回答記事を読みました。回答者は「嫌なことをただ耐え忍ぶのが我慢。好きなことのために耐え忍ぶのが辛抱。我慢の中には不満があります。辛抱の中には希望があります。我慢はいずれ爆発します。辛抱はいずれ実ります」と説明していました。

なるほどと思わせる内容です。辞書によれば「耐え忍ぶ」とは、「つらさや苦しさを我慢する。じっと辛抱する。『苦しい生活を―・ぶ』『悲しみを―・ぶ』」となっています。いずれにしても、耐え忍ぶ姿は、個々人の生き方や目標設定によって違いがあるのだということではないでしょうか。

さて、「耐え忍ぶ」はギリシャ語で「マクロシュメオー」です。この意味は、「来たるべき希望をもって忍耐すること」です。この「来たるべき希望」とは再臨(パルーシア)の主にお会いする希望です。すでにこの時点で一般的な意味と根本的な違いがあります。聖書が語る「耐え忍ぶ」姿には絶望、失望、悲しみはありません。

そこにあるのは「希望」です。ヤコブは「こういうわけですから、兄弟たち。主が来られる時まで耐え忍びなさい」(ヤコブ5:7)と語っています。また、この「耐え忍ぶ」は神様の私たち一人一人に対する忍耐の意味で用いています。パウロは「それとも、神の慈愛があなたを悔い改めに導くことも知らないで、その豊かな慈愛と忍耐と寛容とを軽んじているのですか」(ローマ2:4)と語ります。

ペテロも「昔、ノアの時代に、箱舟が造られていた間、神が忍耐して待っておられたときに、従わなかった霊たちのことです。わずか八人の人々が、この箱舟の中で、水を通って救われたのです」(Ⅰペテロ3:20)と語っています。パウロもペテロも、罪人である人間に対する「神の忍耐」を強調しています。

私たちが、再臨の主とお会いする日を耐え忍びながら待っているだけではない。神様ご自身が、私たち一人一人が悔い改めて立ち返ってくることを耐え忍んでおられるということです。耐え忍ぶ世界は、神様と人間の希望の接点ということではないでしょうか。

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◇

渡辺俊彦

渡辺俊彦(わたなべ・としひこ)

1957年生まれ。多摩少年院に4年間法務教官として勤務した後、召しを受け東京聖書学院に入学。東京聖書学院卒業後、日本ホーリネス教団より上馬キリスト教会に派遣。ルーサーライス神学大学大学院博士課程終了(D.Mim)。ルーサーライス神学大学大学院、日本医科大学看護専門学校、千葉英和高等学校などの講師を歴任。現在、上馬キリスト教会牧師、東京YMCA医療福祉専門学校講師、社会福祉法人東京育成園(養護施設)園長、NPO日本グッド・マリッジ推進協会結婚及び家族カウンセリング専門スーパーバイザー、牧会カウンセラー(LPC認定)。WHOのスピリチュアル問題に関し、各地で講演やセミナー講師として活動。主な著書に『ギリシャ語の響き』『神学生活入門』『幸せを見つける人』(イーグレープ)、『スピリチュアリティの混乱を探る』(発行:上馬キリスト教会出版部、定価:1500円)。ほか論文、小論文多数。

■ 上馬キリスト教会ホームページ
■ 上馬キリスト教会ツイッター
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■ 【渡辺俊彦著書】(イーグレープ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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