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ムスリムへの伝道について思うこと

ムスリムへの伝道について思うこと(1)自己紹介、私のムスリム社会との関わり 菊地智徳

2015年10月10日07時30分 コラムニスト : 菊地智徳
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関連タグ:菊地智徳イスラム教
菊地智徳+

まえがき:視点

最近、ウェブ上のニュースで、イスラム教徒(以下、ムスリム)のキリスト教への改宗が世界的に増加しているという記事を目にし、また所属教会でもそのようなことを幾つか知る機会もあった。思うところを書いてみたいと思い、投稿させていただくことにした。キリスト者の立場からムスリムにいかに接していくのか、またムスリムへの伝道の際の留意点は何なのかについて書かれている解説本が、日本では一般的にはほとんどないのではないかとあらためて気付いた。私が知らないだけかもしれないが。この課題は、神学校に行けば伝道学や世界宣教論のような講座で体系的に、また神学的に学ぶのかもしれないが、それにしても一般向けの指導書といえるようなものが少ないのではないかと思う。

ムスリムが増加している米国や、多くのムスリムがシリアなどから流入している欧州では、ムスリムとの関係についての考察や議論の多さは日本の比ではないであろう。日本の場合、この分野におけるキリスト教会関係者の認識は、一般にはまだ浅いと私は思う。仕方がない。過去「まったく身近ではない」という方々が圧倒的であることを思えば、生活実感としてよく分からなくて当然である。このコラムの動機は、そのような情報を真剣に探している方々に、何らかの「道しるべ、手がかり」を提供することができればという思いである。

この時代、世界各国に居住している日本人は120万人を超えており、アジアや中近東などでイスラム文化に触れてきた経験を持つキリスト者も少なくない。自分もその一人である。自分の場合には、イスラムの聖典・コーランを憲法として政教一致を国是とするサウジアラビアでの3年駐在(1991年、湾岸戦争時期をはさむ)、2002年タリバン政権崩壊後のアフガニスタンでの1年半駐在(カブール、タリバンの本拠地カンダハール)、そして誰も観光で行くことがない紛争地(フィリピン・ミンダナオ島のモロ・イスラム解放戦線影響地域)での停戦監視団の任務など、多分日本人キリスト者としては希少な経験を重ねてきたといえよう。業務の性質が企業活動ではないということが幸いし、特殊な地域にも深く関わった。仕事は苦楽さまざまあったが、冒険的な生活もさせてもらったというのが正直な感想である。感謝である。

「たまたま、面白い人事異動でしたね」というセリフ、それは何回となく聞いてきたが、この背景に「神の意図」がどのようにあったのかについては、実は、私にもよく分からない。考えても分からない。特に、自分が強く希望したわけでもなく、「自然な流れ」であったと思っている。しかし、「神」の存在を私に確信させる「偶然とは思えない要素」は幾つかあった。「運が悪ければ」(ということは、世俗的な言い方であるが)、おそらくは「この世には存在していない姿になったであろう状況」の経験は、アフガニスタン駐在時代にあった。テロから守られた不思議な出来事であった。

日本語で「イスラム原理主義」という言葉がある。英語ではファンダメンタリズム(Fundamentalism)といっている。いわゆる、そのような地域に深く関わる勤務環境は、「キリスト者」が信仰を維持・養育していくには「ふさわしくない」という見方は、当然ながらあるであろう。しかし、欧米人で国際機関に勤務しているような方々の世界では、そのようなところに駐在するのは、実は珍しいことでもない。世界のほとんどが開発途上国であることを思えば、当然かもしれない。常軌を逸した異常な勤務であると周囲に見えたとしても、「軽く」引き受けてきたというのが実感であり、「たまたま」任命を拒否しなかっただけである。むしろ、その異次元環境を私は楽しんできた。仕事には向き不向きがある。単純に「向いていた」ということでもあろう。

このコラムは、仕事の内容を紹介するサイトではないので仕事の詳細は書かないし、また今は立場上書けないことも多い。自身、学生時代に受洗して後30年が経過したが、牧師や宣教師でもなく、また神学校で神学を修めた者でもない。仕事の必要があって、タリバンやアルカイダの価値観を勉強したことはあるが、イスラム法学やイスラム神学を専門にしている立場にもないので、本稿で学術的、神学的な議論を行う意図は全くない。むしろ、生活の中で、今後ムスリムが日本で増加する可能性も考え、主に日本国内で「ムスリム」と接することについて、あるいは伝道を考えていく上で、キリスト教会の指導者や信徒が知っているべきであろうと思われる重要なことを参考までにお伝えしようという趣旨である。

ムスリムは中東、アジア、北米、欧州などに20億人以上いると推定されており、東南アジアではインドネシアでの人口が多いが、日本ではかなり少なく、一般的にはキリスト教会でもなじみが薄い。

自分の最初の駐在地はサウジアラビアであった。少し紹介しておくと、私のサウジアラビア駐在は、首都リヤドに1990年から約3年間。リヤドは知る人ぞ知る、世界で最もイスラムの戒律の適用が厳しいところである。完全禁酒国としてもよく知られているが、この世界最大級の産油国は宗教国家でもあり、宗教警察による巡回など欧米や日本では想像もつかないようなこともある。

イスラム圏への次の駐在は、2002年7月から14年2月まで、タリバン政権崩壊後のアフガニスタン・カブールであった。01年の9・11、米国ニューヨークでの飛行機突入の映像は多くの人の記憶に鮮明に残っているであろう。米国による軍事作戦の後に崩壊したタリバン政権の後、世界中でアフガニスタン復興支援に火が付き、カブールは国連や赤十字、国際NGOなどの関係者が大規模に流入しており、私もその一員として、アフガニスタン本格支援の先兵としてカブール入りしていた時期があった。

カブール駐在をし、現地で関係者の受け入れや事務所設立支援などに奔走し、またタリバンの本拠地であったカンダハールに乗り込んで拠点づくりなどを行っていたことがある。タリバンの狂信的な信条は、日本でもある程度よく知られている。女性教育の禁止ということは周知である。他にも女性は人前で笑ってはならない、人前で化粧をしてはならないなど、こっけいとも思えるようなことが多い。一種の「カルト」であろう。

3回目は、08年夏からの2年余りフィリピン・ミンダナオの中西部で40年以上フィリピン政府との間に紛争が続いている地域で、MILF(モロ・イスラム解放戦線)の影響地域、支配地域で開発協力を推進する業務であった。

国際(停戦)監視団に所属して、「ゲリラ」の支配地域に入り、覆面に機関銃という人たちの村にも入っていき、時間の止まったような場所で開発支援を現地のNGOなどと共に行っていくという任務であった。このような地域での行動では、公平・中立の立場を意識するとともに、解放戦線メンバーとの信頼関係の構築は文字通り命綱になっていた。そうした点では、私は「ムスリム」には少なからずお世話になってきたともいえる。

少し、関連することについて自己紹介を書いたが、イスラムの原理・原則の厳しい側面が、おそらく日本の風土ではあまり理解されていないし、また一部のキリスト教関係者の中には誤解もあるように思えるので、各位の理解の一助として記したい。また、一部東南アジア地域でムスリムの改宗者が増加しているが、国によって「改宗」の許容度には相当に違いがある。実際、キリスト者とムスリムが共存している地域は世界にはたくさんあり、戒律のゆるい地域も少なからずある。宗教の自由を謳歌している国のほうが多い。本稿で紹介することは特殊な地域のことであろうが、それでも、中東由来のムスリムと接する機会を持つことになる方々のご参考になれば幸甚である。

■ ムスリムへの伝道について思うこと: (1)(2)(3)

◇

菊地智徳

菊地智徳

(きくち・とものり)

1962年、千葉県柏市生まれ。ODA(政府開発援助)による国際協力に27年間従事。この間、海外調査、緊急援助、海外安全管理、大学院留学、海外駐在、国際理解教育支援、フィリピン・ミンダナオでの国際停戦監視団(モロ・イスラム解放戦線担当)参加などを経験。2000年以降、約10年はパレスチナ(ガザや西岸)支援、アフガニスタン支援、バルカン地域の地雷問題、フィリピンなどで紛争地域における開発協力に深く関与。イスラム教の影響の濃い地域での関与多数。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:菊地智徳イスラム教
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