Skip to main content
2025年10月28日10時24分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 教会

手紙爆弾テロで傷つくも世界を癒やすマイケル・ラプスレー司祭、講演後の質疑応答で参加者と“共振”

2015年6月13日00時44分 記者 : 行本尚史
  • ツイート
印刷
関連タグ:マイケル・ラプスレー聖公会聖公会神学院西原廉太憲法9条
手紙爆弾テロで傷つくも世界を癒やすマイケル・ラプスレー司祭、講演後の質疑応答で参加者と“共振”+
講演するマイケル・ラプスレー司祭(中央奥)と参加者ら=9日、聖公会神学院(東京都世田谷区)で

『記憶の癒し アパルトヘイトとの闘いから世界へ』の著者である南アフリカのマイケル・ラプスレー司祭(聖使修士会)が初来日し、9日に聖公会神学院(東京都世田谷区)で、「記憶の癒し 自由のための闘士から癒し人への私の旅路」と題して講演した。講演後、ラプスレー司祭は3人の参加者からの質問に答えた。

最初の質問者からは、「沖縄と福島の人々もものすごく傷ついている。どういう準備をすれば記憶の癒やしのワークショップが日本でできるか?」という質問が出された。

これに対しラプスレー司祭は、「私たちが正義のために働くとき、自らが達成したいことを必ずしも達成するとは限らない」と述べつつも、南アフリカでは、黒人はいつの日かアパルトヘイトが終わるだろうという希望を持っていたとし、「だから、私たちは平和のために働く、正義のために働く、最初の世代ではないことをはっきりさせておく必要がある」と語った。

その際にラプスレー司祭は、「私たちの多くは、あなたがたの憲法の平和条項(9条)を取り除こうとする試みを見て心配している。なぜなら、ある意味でこの条項は、『そう、私たちはたくさんの戦争をしたが、でも私たちの国では、私たちは常に平和を支持する』と言うための、記憶を癒やすことの一部だからだ。だから、あなたがたの憲法は人類のための希望のしるしの例なのだ。だから、私が日本で平和のために働く全ての人たちに言いたいのは、私は愛を込めて抱きしめにくるということだ」と付け加えた。

その上でラプスレー司祭は、「私たちは、記憶の癒やしワークショップのやり方を、だんだんと教えられるだろう。けれども、皆さんは、なおもそれをどうすればうまくできるか学ばなければならない」と述べた。一方、「私はこの本があなた自身の癒やしの旅と他の人たちの痛みに耳を傾けるあなたの意思の大切さを既に教えていることを望む」と語り、だからこそ講演の中で新しい言葉を作り出す大切さを述べたのだと語った。

次に、「個人的な恨み、もしくは個人的に本人を知っている場合は、なかなか赦(ゆる)しというものが出てこないのではないか? もし相手が分かっていれば、もしかすると違う赦しになったのでは?」という質問が会場から出された。

これに対しラプスレー司祭は、「キリスト教の伝統では、赦しというのは私たちの信仰の中心的なものだ。それが中心的であるが故に、私たちはそれを単純で安っぽい簡単なものとして話しがちだ」と語った。そして、「大多数の人間にとって、赦しというのは代償が大きく、それは痛みを伴い、困難なものだ。それに私が思うのは、大多数の人間は親密な人間関係における赦しが最も困難だと考えているということだ。また、実のところ、私たちはしばしば赦したくないのだ。だから、私たちがもし信仰者であれば、私たちは神様に『助けてください。私は赦したくないから』と、時々言う必要がある。正直になろう」などと回答した。

さらに、「人々が傷ついているとき、彼らは赦しの説教を必要としていない。彼らに必要なのは、彼らの痛みを聞いてくれる人なのだ。そして、傷ついている人々は説教を必要としていないことが多い。彼らは抱きしめてもらうことが必要なのだ。そして、恐らく、彼らはある日、赦しの旅路を行くことを選ぶだろう」とラプスレー司祭は語った。

「しかし、不正義の場合は、私たちは怒ることが正しい。もし南アフリカの人々が怒っていなかったら、私たちは今日もなおアパルトヘイトの下で生きているだろう。だから、怒りは正義のために働き出す助けとなり得る。でも、もし私たちが永遠に怒り続けたままであれば、その怒りは私たちをむしばむ。だから、聖書に『怒ることがあっても、罪を犯してはなりません』(エフェソ4・26)と書かれているのはとても興味深い。だから、言い換えれば、問題は『怒ることは何も悪くはないが、でも私はそれで何をするのか?』ということ。そして時に人々は、自らの弱さや至らなさに目を向けるよりもむしろ怒ることがある」と、ラプスレー司祭は答えを結んだ。

最後に、原爆投下後の広島に若い頃住んでいた母親を比較的早いうちにがんで亡くし、それに怒りや悲しみを感じている司祭が、個人間と(例えば国同士のような)団体間の和解の違いと共通性について質問した。

これに対しラプスレー司祭は、質問者に同情を表した上で、「あなたのお母さんに起きたことは悪いことだということで合意できる。それは何か悪いものによるものだった。だから、それは真理であり続ける。けれども、あなたの痛みの中から、それはあなたをよりよい司祭にしただろうか? それはあなたを苦しめたのか、それともそれはあなたを憐(あわ)れみのうちに成長させたのか? そして、あなたのお母さんはあなたに何を望むだろうか? それは癒やしに関わることだ」と回答した。

その上でラプスレー司祭は、「悪の中から出てくる善、死の後に来る命」について語り、「私たちの信仰共同体に対する招きの一つは、私たちの信仰共同体が完全でなくてもよい、弱くなれる、自分たちの痛みを話し始めることができる場であるべきだということ。私たちが前へ進むべく慰められることができるように」と述べた。

そしてラプスレー司祭は、「例えば、新約聖書では、癒やしはしばしばそれ自体が目的の癒やしではない。イエスによって癒やされた人々は、癒やされたときにどう応えたか? 聖書にはしばしば、『彼らはイエスの後に従って行った』と書かれている。彼らは神の国のために働く人々となったのだ。なぜなら、彼らはもう十分健康になったからだ」と述べた。一方、「私たちの人生の旅路では、いつも新しいトラウマがあり、新しい痛みがあるだろう。私たちはその痛みを癒やす道具が必要となることが多い」と述べて、答えを結んだ。

『記憶の癒し』の監修者で、この講演会の司会を務めた西原廉太氏(立教大学文学部長)は、同書のあとがきで、「ラプスレー司祭の置かれた状況はあくまでも、南アフリカの文脈であるが、しかし彼が伝えたいことは、まさに、いま、私たち日本のキリスト者が直面している諸課題と共振するものに他ならない」と記していた。西原氏はこの「共振」について、今回の講演会で本紙に対し、「憲法9条などいくつかのものはできたと思う」と語った。

■ マイケル・ラプスレー司祭講演会:講演・質疑応答

関連タグ:マイケル・ラプスレー聖公会聖公会神学院西原廉太憲法9条
  • ツイート

関連記事

  • マイケル・ラプスレー司祭が初来日、手紙爆弾テロで両手と片目の視力失いながらも世界の癒やし語る(動画あり)

  • 【書評】自由の闘士から世界の治癒者へ マイケル・ラプスレー著『記憶の癒し』

  • アパルトヘイト撤廃主導のマンデラ元大統領死去

  • 日本聖公会、主教会が戦後70年でメッセージ発表

  • 南アフリカで外国人襲撃激化、死者7人 教会から相次ぐ非難

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 「2033年までに全ての人に福音を」 世界福音同盟の第14回総会、ソウルで開幕

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(250)聖書と考える「推しの殺人」

  • 私たちを生かす主キリストの御業 万代栄嗣

  • ワールドミッションレポート(10月28日):アイルランド ホームレスからセレブへ 若き成功者ゲッドの回心(3)

  • 約250校の子どもたち数千人が「主の祈り」を唱和 英イングランド

  • ワールドミッションレポート(10月27日):アイルランド ホームレスからセレブへ 若き成功者ゲッドの回心(2)

  • イラクで2つの歴史的教会が再開 「イスラム国」の支配から8年

  • 神の前に高ぶらないで生きよう 菅野直基

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 約250校の子どもたち数千人が「主の祈り」を唱和 英イングランド

  • 「2033年までに全ての人に福音を」 世界福音同盟の第14回総会、ソウルで開幕

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • 「迫害下にある教会のための国際祈祷日」 WEA・JEAが呼びかけ

  • 神の前に高ぶらないで生きよう 菅野直基

  • 私たちを生かす主キリストの御業 万代栄嗣

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • 現代における「御言葉の飢饉」 法規制や不足で1億人のキリスト教徒が聖書入手できず

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 米メガチャーチ牧師、当時12歳の少女に性的虐待 罪認め6カ月収監へ

  • 「ジーザス・ムーブメント」指導者チャック・スミス氏のディボーションブック邦訳出版

  • 日本キリスト教病院協会第5回総会 人材確保や人材育成などを討議

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • 英国国教会トップのカンタベリー大主教に初の女性、ムラリー主教の任命を国王が承認

  • 「ザ・チョーズン」がギネス記録、イエス・キリストの生涯描いた長編連続ドラマ

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • イラク人難民のキリスト教徒、フランスでライブ配信中に殺害される

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.