英国で修道女になる女性増加 過去25年で最多

2015年5月3日18時20分 翻訳者 : 木下優紀 印刷
+修道女・シスター
通りを歩くシスター(修道女)。カトリック教会では、司教や司祭など、助祭以上が聖職者となるため、シスターは聖職者には含まれない。(写真:Alex Proimos)

英国で修道女になる女性の数が増加していることが、最近の調査で明らかになった。イングランド・ウェールズ・カトリック教会が先月末に発表した報告書によると、両地域で修道会へ入会した女性の数がここ10年で6倍に増え、過去25年間で最も多くなった。

報告書によると、イングランドとウェールズにあるカトリックの女子修道会に入会した女性は、2004年にはたった7人だったのが、14年には45人になった。同教会は、「教育を受けて活動的な女性が増える中で、宗教的人生は魅力的な選択なのです」としている。

同教会で宗教的人生・召命推進を担当するシスターのキャシー・ジョーンズさんは、「増加の主な理由は、教会の中で使命に生きる文化が強まってきたことにあります。若いカトリック信者は、『私の人生における神の計画は何か』と自問しています。そして、祈り、議論し、聖書を通して将来を考え、経験ある人からのガイドを得る機会を多く持っています」と話す。

また、「ここ数年では、多くの教会が生き方を提示し、ひそかに教勢を強めてきました。楽しい週末と若者のフェスティバルに参加することで、潜在的に『召されている人』がよりたやすく宗教的人生に触れ、それへの第一歩を踏み出せる環境を作ってきました」と言う。

ベネディクト会の修道士でありワース・アビー修道院の元修道院長であるクリストファー・ジャミソン神父は、「私たちの文化において、市場で提示される人生の意味にはギャップがあります。そして女性がその意味を見つけられるであろう一つの方法が、宗教的人生です」と言う。ジャミソン神父は、英BBCの連続テレビ番組「ザ・マナストリー(修道院)」に出演し、英国内外で知られており、現在は同教会の召命担当長を務めている。

元研究者のシアドーラ・ホークスリーさん(29)は、最近修道会に入会した女性の一人だ。ホークスリーさんは博士号取得後、スコットランドのエディンバラ大学の研究員をしていたが、数カ月前に修道会「Congregation of Jesus(イエズスの修道会)」に入会した。ホークスリーさんは現在、ロンドン北部の修道院に住んでおり、清貧、貞潔、従順の誓願を立てるための第一歩を踏み出そうとしている。

ホークスリーさんは、「宗教的人生に入るのは、愛に基づいた決断でした。私の人生が、神の愛と、私が他の何よりも多くの価値を置く神との関係の中でゆっくりと着実に変化していることを感じています」と言う。

Congregation of Jesus は、教育、ヘルスケア、そして伝道の分野で奉仕しており、観想修道会とは違い使徒的な働きもしている。しかし、こうした活動修道会だけではなく、観想修道会の入会数も増えている。イングランドとウェールズでは、04年に比べ、14年には活動修道会の入会数が9倍に、観想修道会の入会数が4倍に増えた。

ローマに拠点を置いて活動する英国人シスターで、Congregation of Jesus のジェーン・リブジー会長は、「この年の始まりに、特に私たちのうちのイグナチオのカリスマと、当会の創立者である尊者メアリー・ワードに惹かれ、英国内から志願者が出たこと、また現時点で私たちと共に修道生活と働きを共にできるであろう方が与えられたことをうれしく思います。尊者メアリー・ワードは女性の使徒的修道生活の開拓者で、1612年、創立初期の会員に『来るべき時に来る女性は多くのことを行います』と語りました」と述べた。

ローマ教皇フランシスコは、女性に対し教会でもっと「機敏な」働きをするよう呼び掛けている。「教会は、女性が繊細さ、直感などの男性より豊かに持っている性質によって社会にもたらす、絶対不可欠な貢献を理解しています」と女性の重要さを強調。最近では、前教皇ベネディクト16世から引き継いだ、米国での修道女についての調査を急がせ、予定より2年早く終わらせた。

英国と米国の修道女は、カトリック教会で説かれている社会貢献、教育、またあらゆる善行を実社会においても最もよく実行できているという。

リブジー会長は、「修道生活が、教会の中で女性に清冽(せいれつ)で認められた場所を提供し、全ての神の人への奉仕という教会の使命に全力で貢献する機会を与えるのは、歴史的にもよく見られることです。この国におけるケースでは、私たちは大学や神学校での教育、病院のチャプレン、全ての分野での霊的な協力、子どもの心理療法などを通し宣教の働きをしています。そして私たちは、私たちと同様、神に感謝しながら同じ分野での働きに従事する団体が集まる一つのグループです。神は女性にも男性にも、聖別された生活を送り、神に従うよう呼び掛け続けています。教皇フランシスコの招きによって、カトリック教会は2015年を『奉献生活の年』とし、聖別され奉献された生活を重んじて祝います」と語った。

今回の報告書は、1984年から2014年までの30年間の統計をまとめたもの。修道会への入会数は女性の場合、84年が95人と最も多く、その後04年まで減少が続くが以降増加に転じ、過去3年間は30人以上を維持している。男性も、同じく04年まで減少し以降増加に転じているが、14年の入会数は18人と、女性に比べて伸びが緩い。

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。

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