地方遊説の一環として九州地方を訪れた麻生太郎首相は7日、熊本県天草市内のホテルで演説し、高齢者の就労問題に関連して「旧約聖書では神がアダムに与えた罰は労働」だとし、キリスト教やイスラム教を合わせた世界の7割くらいの宗教の哲学では労働は罰だとしていると自身の宗教観・労働観を語った。全国紙各紙が伝えた。
首相の同発言を報じた毎日新聞によれば、首相は「我々は働くというものは正しいと思って育ってきた。(日本では)神々は働いていたんだから。神々が行うなら善行に決まっている」と指摘。海外と日本では労働に対する哲学が違うとして、そこに日本の独自の力があると語った。
一方、首相自身はカトリック教徒。祖父である吉田茂元首相の雪子夫人がカトリック教徒であったこともあり、吉田家は長男の健一を除いてはみな信者であった。吉田元首相自身もカトリックに対しては好意を持っていたようで、東京カテドラル聖マリア大聖堂の後援会会長なども引き受けるなどしていた。吉田元首相の三女・和子は麻生太賀吉と結婚。両氏ともカトリック教徒で、麻生首相は両氏の長男である。