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イスラエル軍、ヨルダン川西岸でキリスト教徒の女性を拘束 カンタベリー大主教が懸念

2024年4月16日23時35分
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関連タグ:イスラエルパレスチナヨルダン川西岸聖公会ジャスティン・ウェルビー
イスラエル軍、ヨルダン川西岸でキリスト教徒の女性を拘束 カンタベリー大主教が懸念+
イスラエル軍に拘束されたパレスチナ人キリスト教徒のラヤン・ナシルさん(写真:聖ジョージ学院のリチャード・スーエル学院長のXより)

パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区で今月初め、キリスト教徒の女性がイスラエル軍により拘束された。女性は当時、エルサレムから北に約30キロの同地区ビルゼイトの自宅にいたが、逮捕状もなく、起訴されることもなく連行されたという。女性は聖公会の信者で、アングリカン・コミュニオン(全世界聖公会)のトップである英国国教会のカンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビーは懸念を表明した。

イスラエル軍に拘束されたのは、ラヤン・ナシルさん(23)。ナシルさんの両親にインタビューをした英ガーディアン紙(英語)によると、イスラエル軍の兵士15人ほどが6日午前4時ごろ、突然ビルゼイトの自宅を訪問。両親は銃を突き付けられ、ナシルさんは兵士らが到着してから約20分後に目隠しされた上、手錠をかけられた状態で連行されたという。

翌日、電話で弁護士と約1分間話すことが許された父親は、ナシルさんがヨルダン川西岸地区にあるオフェル刑務所に収容されているが、すぐに移送される予定であることを知った。また、イスラエル当局がナシルさんを行政拘禁するために手続きを進めていることも告げられたという。

行政拘禁は、イスラエル当局が安全保障上の理由で、起訴などの司法手続きを経ないで個人を拘禁できる制度。米CNN(日本語版)によると、イスラエルの法律では行政拘禁は6カ月以下とされているが、期限は何度でも更新可能だという。

ナシルさんは、ビルゼイトにある聖公会の教会「聖ペテロ教会」の信者とされる。エルサレムにある聖公会の神学校「聖ジョージ学院」のリチャード・スーエル学院長は8日、X(旧ツイッター、英語)に、「私たちの教会の信者がイスラエル軍に拘束されたことに深く心を痛め、衝撃を受けています」と投稿。ナシルさんと家族のために祈るとした。

ウェルビー大主教は10日、X(英語)でスーエル氏の投稿を引用。その上で、「このニュースに衝撃を受け、深く懸念しています。パレスチナのキリスト教徒の兄弟姉妹と共に、ナシルさんとその家族、そして占領下のヨルダン川西岸地区にある聖ペテロ教会の信者たちのために祈ります。ナシルさんの安全と速やかな釈放のためにお祈りください」と投稿した。

ガーディアン紙がナシルさんの弁護士の話として伝えたところによると、ナシルさんは現在、パレスチナ人女性が多く収容されているイスラエル北部のダモン刑務所に収容されているとみられている。一方、イスラエル軍はナシルさんを「地域の安全に脅威を与えていることを示す諜報情報に照らし」拘束したと発表したという。

同紙は、ナシルさんを「現在イスラエルで拘束されている唯一のパレスチナ人キリスト教徒の女性」と伝えている。

ナシルさんは2021年、左派の学生団体「進歩的民主主義学生ポール」に所属していたとして、友人の女性ら10人と共に拘束されたことがある。イスラエルは、大学外の組織と関係しているとして、この団体を犯罪組織と見なしている。

ナシルさんの友人らは懲役1年2月を言い渡されたが、ナシルさん自身は2カ月後、2万4千シェケル(約100万円)の保釈金を支払い保釈された。その後は、法的に曖昧な状況が続き、有罪とされることも無罪とされることもなく、定期的に法廷に呼び出されては判決が延期され続け、4月17日に次回の出廷が予定されていたという。

関連タグ:イスラエルパレスチナヨルダン川西岸聖公会ジャスティン・ウェルビー
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