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保育の再発見

保育の再発見(11)「童の心」と書いて憧れと読む

2023年7月5日14時40分 執筆者 : 千葉敦志
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子ども/children/kids/自転車/補助輪+
※ 写真はイメージです。(写真:とりすたー)

求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。 あなたがたのだれが、パンを欲しがる自分の子供に、石を与えるだろうか。魚を欲しがるのに、蛇を与えるだろうか。このように、あなたがたは悪い者でありながらも、自分の子供には良い物を与えることを知っている。まして、あなたがたの天の父は、求める者に良い物をくださるにちがいない。だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。これこそ律法と預言者である。(新約聖書・マタイによる福音書7章7~12節)

憧れこそがモチベーション

子どもたちの発想は純真で柔軟だ、とよくいわれますが、その基礎となるのが発達です。そして、発達に伴い、それ相応の憧れが生まれます。それが、やる気(モチベーション)と結び付くようにするには、ちょっとした工夫が必要です。

その工夫が、モデルを示すことです。具体的には、絵本や素話、壁面装飾などがモデルとなります。積み木の作品や活動の様子などの写真を、子どもたちに見える壁面に掲示することも良いです。また、ままごと用に、盛り付け例やメニューを作ってあげるのも効果的です。

でも一番大切なのは、子どもたちの周りにあります。ある保育園で、年中児が、年長児がやっていたお店屋さんごっこを自分たちもやってみたいと言い出しました。実際にやらせてみると、とても集中して遊びました。しかし、子どもたちが熱中し過ぎるあまり、どうやって活動を終えるか、担任の保育士が悩み始めました。

そこで、デパートなどの閉店時によく流れる「別れのワルツ」(蛍の光)をスマホで検索して流してみました。すると、痛快なことが起こりました。子どもたちの手がピタッと止まり、口々に「閉店だ」と言い始め、片付けが始まったのです。しかも「明日のために片付けよう」と、明日のお店屋さんごっこがすぐ展開できるように考えながら片付けたのです。「いつもなら大きな声で『お片付けして!』と叫んで、一人一人説得していたのですけど、こんなやり方があるのですね」と担任の保育士も感心していました。

モデルは、実は子どもたちの生活のあちこちにあるのです。それに私たちが気付けるかどうかで保育の質は変わってきます。

隙あらば

保育は集団活動です。年齢・月齢の高い子たちがやっていることを、年齢・月齢の低い子たちが憧れをもって見ることがあります。年長児が園外活動でいないとき、年長児がやっているお手伝いを年中児がわれ先にと嬉々としてやっている様子は痛快です。お遊戯会の出し物も、他の組の出し物さえ見よう見まねで学んでいきます。当日には、全ての子が全ての出し物のセリフや振り付けなどを覚えていることも、よくあることでした。

このように、「隙あらばやってみたい」と子どもたちは常々思っているものです。障がいのある友達に対して、保育士がやっている支援を見よう見まねで体得し、しかも大人よりもごく自然にやっているのを見たときには、これこそが教育なんだと実感したものです。

子どもの発達は「階段」ではなく「連続」

よくある誤解に、発達は階段のようなものだという受け止めがあります。例えば、木版画を作るという課題をクリアにするためには、彫刻刀をどう持つか、どのように版木を削るか、といったことを教えるのが教育カリキュラムです。

しかし一方で、そこにたどり着くまでには、無数の土台となるスキルがあるという前提を忘れてはいけません。物を握ることができる→鉛筆持ちができる→鉛筆を使って自由に線を描くことができる→線に沿ってハサミで切ることができる→線に沿ってカッターで切ることができる、というようなスキルを経て初めて彫刻刀を使うことができるという段階に達することになります。

この基礎部分をしっかりと導いていくのが保育です。スプーンを握ったり、木の棒で地面を削ったりという一見無駄な、当たり前のような行動ができなければ、彫刻刀を自在に操ることなどできないのです。握力、体幹、目線・・・さまざまな部分のスキルが一定以上に達していなければ、目指す課題はクリアできません。発達は段階という概念で理解されがちですが、実は無数のスキルの点をつないだ連続した線なのです。

タイミングを逃さないこと

そういう意味で、子どもに何をいつさせるのかというタイミングがとても重要になります。そして、それこそがその子のモチベーションに直結します。達成したいという願望が、その子の抱えるリスク評定を超えるきっかけをどのように提示するかを考えなければなりません。

いくら憧れても、できないことはすることができません。例えば、年長児が舞台などの高い所から飛び降りるのを見たとしても、自分はできないことを知っているのであれば、自分ですることは諦め、できる人(子)に「やって、やって」とねだるのです。その姿を見て、近い将来できるようになる自分の姿を思い浮かべているようです。そして、自分もできるようになったと自覚すると初めて、同じことを挑戦しようとします。そういうチャンスは、ある日ある時に訪れるのです。逆に言えば、適切なタイミングを把握しないまま挑戦させると、悪い結果を導くことが多いです。

自転車に乗れるようになったよ!

多くの子どもが補助輪を外した自転車に乗れるようになるのは、5歳くらいからだといわれています。わが子が補助輪を外したのもその頃でした。補助輪を外した自転車に乗りたいと言い出したのも、その頃でした。ある春先の土曜日、補助輪を外してやりました。

最初はひとこぎもできなかったものの、30分もすると数メートルは進むようになりました。ぶつかったり、自転車を支えきれず倒してしまったりしましたが、けがをする様子もなく、そして「ここまでくればしめたもの」と思ったのか、「あ~、疲れた。楽しかったから、また明日やる」と宣言して、その日は終わりました。一晩寝て、翌日の日曜日には、スイスイと乗れるようになりました。

睡眠は大切だとよくいわれます。この頃までの子どもたちは、頭の中で、昼間に得た経験や情報などを眠っている間に整理統合しているといわれますが、本当に一夜を挟むだけで上達するのだと感心したことを覚えています。

見て、考えて、真似てできるようになるのは、そういうものの積み重ねが頭の中でつながった瞬間なのです。(続く)

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◇

千葉敦志

千葉敦志

(ちば・あつし)

1970年、宮城県生まれ。日本基督教団正教師(無任所)。教会付帯の認可保育所の施設長として、保育所の認定こども園化を実施。施設長として通算10年間、病後児保育事業などを立ち上げたほか、発達障害児や身体障害児の受け入れや保育の向上に努め、過疎地域の医療的ケア児童の受け入れや地域の終末期医療を下支えするために、教会での訪問看護ステーション設置などを手がけた。その後、これまでの経験に基づいて保育所等訪問支援事業を行う保育支援センターを立ち上げた。現在、就労支援B型事業所「WakeArena」を立ち上げ、地域の福祉増進を目指している。

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