Skip to main content
2025年10月18日17時15分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

世紀の大発見、死海写本 菅野直基

2022年1月7日13時03分 コラムニスト : 菅野直基
  • ツイート
印刷
関連タグ:菅野直基

1947年、イスラエルのクムランで、20世紀最大の発見と言っても言い過ぎではない、世紀の大発見がありました。それまで知られていた最古の旧約聖書写本より、さらに千年も前に記された写本、死海写本が見つかったのです。死海写本発見の翌48年、1900年ぶりにイスラエルが建国されたことは神のタイミングであると感じざるを得ません。

ある日、ベドウィンの羊飼いの少年が、飼っている子ヤギを追いかけながら石を投げると、偶然、死海写本の入ったつぼに当たり「カーン!」という音がしたことから、つぼに入った死海写本を発見するに至りました。ベドウィンたちは、見つけた4つの写本をベツレヘムの古物商の靴職人のもとに持っていき、その価値が分からないので二束三文で売り渡してしまいました。

古物商は古代シリア語の文書かと思い、死海写本を聖マルコ修道院のアタナシウス院長に見せました。アタナシウス院長は、4つの写本、①イザヤ書、②ハバクク書註解、③共同体の規則、④外典創世記を100ドルで買い取りました。

同じ頃、ヘブライ大学の考古学教授であるエレアザルとビンヤミンは、ベドウィンたちが発見した写本を古物商が入手したことを知り、命の危険を冒して47年11月29日に⑤戦いの書、⑥感謝の詩篇、⑦イザヤ書を買い取りに行きました。

48年1月、エレアザル教授とビンヤミン教授は、聖マルコ修道院のアタナシウス院長のもとに行って、3つの写本の他に、さらに4つの死海写本を買い取ろうとしましたが、商談が決裂しました。

その後、死海写本の第三者による客観的評価を知ろうとしたアタナシウス院長は、米オリエント学研究所の研究者であるトレヴァーに写本を見せました。トレヴァーは、写本の書体や語法が1898年に発見されたナッシュ・パピルスのものとよく似ていることから、「本物である」と断定しました。

48年5月には第一次中東戦争が起こり、アタナシウス院長は写本を安全のためにレバノンのベイルートに移送し、その後、米国に移送しました。移送先では、さまざまな商談がなされますが、最終的にアタナシウス院長が1954年6月1日のウォール・ストリート・ジャーナル紙に「写本売り出し」の広告を出しました。

「売りたし。4つの死海文書。少なくとも紀元前200年ごろにさかのぼる聖書テキスト。個人・団体を問わず教育機関や宗教施設に最高の贈り物なり」。写本は、イスラエル政府の意を受けたエレアザル教授とビンヤミン教授の息子によって、25万ドル(現在の価値で200万ドル以上)で購入されました。

当初、ベドウィンによって二束三文で売られた死海写本は、買い戻すのに随分高いお金を出すことになりましたが、イスラエルは最初の7つの写本のすべてを入手することができました。

7つの写本は、エルサレムのパレスティナ考古学博物館に置かれましたが、61年に隣国のヨルダンが「死海文書はヨルダンの財産である」と宣言したことから、66年には博物館もイスラエルの国有化としました。しかし、ヨルダン政府はそれ以降も死海文書返還要求を続けているそうです。

死海写本は2000年に「キリスト降誕2千年」を記念して日本でも展示されました。東京のオペラシティで「東京大聖書展」が行われ、私も展示会に足を運びました。

クムランの洞窟の中で眠っていたときには、ほとんど劣化が見られませんでしたが、展示のために度々移動しているうちに劣化が進んでしまいました。しかし、日本のマイクロフィルムの技術により、死海写本は当初の色合いと姿をしっかりとフィルムに残すことに成功しています。

その後の10年で、さらに200巻の巻物の写本と、数千に及ぶ写本の断片とが発見されています。旧約聖書のイザヤ書は全巻の写本が発見されていますし、旧約聖書の他の書も、エステル記を除いてすべての書の一部が発見されています。

聖書は信仰によって神の言葉であると信じられてきましたが、死海写本の発見によってそれを確認することができました。

「『呼ばわれ』と言う者の声がする。私は、『何と呼ばわりましょう』と答えた。『すべての人は草、その栄光は、みな野の花のようだ。主のいぶきがその上に吹くと、草は枯れ、花はしぼむ。まことに、民は草だ。草は枯れ、花はしぼむ。だが、私たちの神のことばは永遠に立つ』」(イザヤ書40章6〜8節)

目に見えるすべてのものは、必ず過ぎ去ります。私たちは、過ぎ去るものの上に人生の土台を据えるのではなく、何が変わっても変わることがなく、一点一角であっても地に落ちることなく、そのまま成就する聖書の言葉に人生の土台を据えて歩んでいきましょう。

「まことに、あなたがたに告げます。天地が滅びうせない限り、律法の中の一点一画でも決してすたれることはありません。全部が成就されます」(マタイの福音書5章18節)

神様は生きておられます。

◇

菅野直基

菅野直基

(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッションなどの地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での賛美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式など、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

■ 新宿福興教会ホームページ(メッセージをくだされば、皆さんの近くの教会を紹介致します)
■ 菅野直基牧師のフェイスブック

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:菅野直基
  • ツイート

関連記事

  • 背伸びしないで! 菅野直基

  • 「良い」「悪い」を超えた選択 菅野直基

  • 神が下さるプラス思考 菅野直基

  • 「はからずも」の祝福に「ああ」と驚くほかない 菅野直基

  • 時間管理の秘訣 菅野直基

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 【インタビュー】ブトロス・マンスール世界福音同盟新総主事 「平和をつくる者、それが私の使命」

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • 焦りは禁物 菅野直基

  • イスラエルとハマスが和平合意、生存人質20人全員解放 キリスト教界から歓迎の声

  • グラミー賞受賞のクリスチャンソングライター、飛行機事故で死亡

  • 「アジア太平洋伝道会議」2027年に開催決定 50カ国・地域から2500人が参加へ

  • ビリー・グラハム伝道協会とサマリタンズ・パース、福音主義財務責任協議会を脱退

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(233)宣教は主の備えから始まる 広田信也

  • 栄光への脱出の道 穂森幸一

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • グラミー賞受賞のクリスチャンソングライター、飛行機事故で死亡

  • ビリー・グラハム伝道協会とサマリタンズ・パース、福音主義財務責任協議会を脱退

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • 「ザ・チョーズン」がギネス記録、イエス・キリストの生涯描いた長編連続ドラマ

  • イスラエルとハマスが和平合意、生存人質20人全員解放 キリスト教界から歓迎の声

  • チャーリー・カーク氏の妻、殺害者を赦す 「キリストはそうしたし、夫もそうする」

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 加速する聖書翻訳、3日に1つのペースで新しい言語訳の聖書が誕生

  • シリア語の世界(34)ウルファ(トルコ南東部)の洪水について(1) 川口一彦

  • チャーリー・カーク氏の妻、殺害者を赦す 「キリストはそうしたし、夫もそうする」

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 米メガチャーチ牧師、当時12歳の少女に性的虐待 罪認め6カ月収監へ

  • 「ジーザス・ムーブメント」指導者チャック・スミス氏のディボーションブック邦訳出版

  • 日本キリスト教病院協会第5回総会 人材確保や人材育成などを討議

  • 「ザ・チョーズン」がギネス記録、イエス・キリストの生涯描いた長編連続ドラマ

  • 英国国教会トップのカンタベリー大主教に初の女性、ムラリー主教の任命を国王が承認

  • イラク人難民のキリスト教徒、フランスでライブ配信中に殺害される

  • 中国東部で教会活動に対する大規模取り締まり、キリスト教徒70人以上拘束

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.