英首相、コロナ対応で教会に賛辞「霊感を感じさせる」 英議会朝餐祈祷会

2020年7月3日14時58分 印刷
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オンラインでライブ配信された英国議会朝餐祈祷会で動画メッセージを寄せるボリス・ジョンソン英首相

ボリス・ジョンソン英首相は6月30日、オンラインでライブ配信された今年の「英国議会朝餐祈祷会」(英語)で、新型コロナウイルス感染拡大をめぐる教会の対応や、感染した自身の回復のために多くの人が祈ってくれたことに謝意を表した。

ジョンソン氏は事前に収録された動画メッセージの中で、コロナ禍にあっても朝餐祈祷会がオンラインで開催されたことを「とてもうれしい」とコメント。「現在、(対面式の)礼拝が中止されており、信徒たちは自宅待機しているため、集会を開いて祈るという単純な行為さえ、乗り越えなければならないハードルになる可能性があります」と述べ、現在も新型コロナウイルスの感染防止のため、教会が閉鎖されている現状について触れた。

その上で、「礼拝の場を安全に再開する作業が続けられる中、(教会の)閉鎖に対して真のキリスト教的価値観をもって臨む教会の姿は実に霊感を感じさせます」と称賛。「諸教会は、地域社会の柱としてのあらゆる役割を思い起こさせてくれました。教会は助けを必要とする人たちに手を差し伸べ、希望と平安と実際的な助けの手を届けています。ありがとう、本当にありがとう」と感謝の言葉を述べた。

「また最近、私が病にかかった際、私のために祈ってくださったすべての人に感謝します。本当にありがとう。確かに、祈りには効き目があったようです。今は多くの人にとって困難な時ですが、英国の教会は道を示す助けとなっていますので、今後もよろしくお願いします」

野党第一党・労働党の党首であるキア・スターマー氏も、「(教会は)隣人を顧み、地域住民の団結に貢献しています」と述べ、教会の働きに敬意を表した。

「私の近所では現在、王の十字架教会が各家庭に緊急の食料を提供し、孤立して困っている人たちを助け、地域の学校や病院、最前線で働く人々を支援しています。これは一つの教会の取り組みにすぎませんが、全国の教会や各教団教派でも同様のことがなされていると承知しています」

「私たちが今集っているのは、信仰の違いを歓迎するためであり、皆さんの行いで希望と福音がもたらされていることに感謝するためです。私たちは共に明るい未来を築くことができます。2021年にウェストミンスターホールで開催される朝餐祈祷会で、皆さんにお会いできることを楽しみにしています」

今年の朝餐祈祷会は、黒人女性議員のマーシャ・デ・コルドバ氏(労働党)が議長を務め、動画ではさまざまな国会議員がメッセージを寄せた。そして、コロナ禍に苦しむ英国また世界の人々、英国の医療保健制度、主要な労働者、英女王、政府、議会のために祈りをささげた。

説教は、ケンジントン司教グラハム・トムリンが取り次ぎ、パンデミックの最前線で働き、国民に仕えるすべての人々の自己犠牲を称賛した。

一方でトムリン氏は、感染防止のため現在も閉鎖されている教会を再開することは、個人主義への回帰を意味するものではないと述べ、より良い未来のために教会と国会議員が協力することを求めた。

また、「私たちの教会は今後、通常の状態に戻ることを望んでいない」とも述べ、「私たちは個人の選択よりも公共の利益を優先し、隣人の利益ために自分自身の願望を抑制することを学ぶべきなのかもしれません。それは、私たちが堅持すべきことです」と語った。「私たちは個人の自由と公共の利益のバランスを調整し、後者を少しだけ優遇すべきなのかもしれません」

英首相、コロナ対応で教会に賛辞「霊感を感じさせる」 英議会朝餐祈祷会
朝餐祈祷会で説教を語るケンジントン司教グラハム・トムリン

トムリン司教は、地域社会の不平等や不正に対処する必要性についても話した。

「教会閉鎖には暗い側面もありました。そのため、私たちは社会の不平等の一部に直面することになりました」

「ここ数週間、ジョージ・フロイドさんの死が英国社会の根底にある人種差別にまざまざと光を当てています。それが私たちの心や制度に潜む、深くて構造的な差別志向に取り組む必要性を明らかにしています」

「人種差別というのは自分自身を守ろうとして起こることであり、自分と違って見える隣人を恐れることなのです。最近の出来事は、私たちにとって反面教師になっています。私たちがこれまで目にしてきたものは、すべてが良いわけではないのです」

最後にトムリン司教は、朝餐祈祷会が、教会が担っている重要な働きを国会議員たちが思い起こす機会になることを望んでいると述べ、説教を終えた。

「私たちが直面している課題を将来解決するのなら、つまり、この時代の3つのパンデミックと呼ばれているコロナウイルス、人種差別、気候変動を私たちが解決するのなら、私たちは以前の単純な個人主義に立ち返ってはいけません」

「コロナ禍を経験したことと、キリスト教のメッセージにある驚くべき恵みとが、私たちに生き方を教えてくれるかもしれません。その生き方こそ、私たちの救いなのかもしれません」

英国議会朝餐祈祷会は、英国の超党派のクリスチャン議員連盟が主催するもので、例年、上下院の国会議員や教会指導者ら700人以上が、英国議事堂のウェストミンスター宮殿に集まり、議会や政府、政治、各国会議員と地元の教会指導者の関係構築などのために祈りをささげている。

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。

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