世界300万人が愛読するディボーション誌「アパ・ルーム」 日本で70周年

2019年10月22日13時41分 印刷
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記念の礼拝で説教する青山学院副学院長のポール土戸シュー氏=19日、ウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会(東京都新宿区)で

世界100カ国以上で36言語に翻訳され、毎日300万人を超える人々が愛読しているディボーション誌「アパ・ルーム」。同誌を日本で発行するアパ・ルーム日本委員会が今年、設立70周年を迎え、記念の礼拝と講演会が19日、東京・大久保のウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会で開かれた。礼拝では、長らく委員として関わってきた青山学院副学院長のポール土戸シュー氏が説教し、講演会では、米テネシー州ナッシュビルの本部から来日したイム・ユン氏が語った。

アパ・ルームは1935年、世界恐慌で疲弊していた米国で誕生した。メソジスト教会の日曜学校で教えていた女性教師が、個人や家庭で毎日用いることのできるディボーション(静まって聖書を読み、祈るひととき)用の文章を書けないか、牧師に尋ねたことがきっかけだった。創刊時は10万部の発行だったが、4年後には100万部を発行するまでに拡大。メソジスト教会だけではなく、超教派で用いられるディボーション誌として広がっていった。来年には創刊85周年を迎え、米国でも最も歴史あるディボーション誌の一つとなっている。

日本では、終戦4年後の1949年に日本委員会が組織された。1年かけて準備を進め、50年秋に日本語版第1号を出版。アドベントの期間に各教会に配布し、翌51年の元旦からアパ・ルームを用いてのディボーションが始まった。アパ・ルームは日本においても最も古いディボーション誌の一つで、日本では現在、日本語版が9600部、英語版が1100部発行されており、最近はメールで受信可能な電子版の購読者も増えているという。

礼拝で説教したシュー氏は、米国から派遣されている宣教師でもある。家には幼い頃からアパ・ルームがあったと言い、幼い自分でも楽しんで読めたのがアパ・ルームだったと語った。説教では、世界的に広がるアパ・ルームの働きが80年以上続いていることや、アパ・ルームを通して御言葉が伝えられ、証しが分かち合われ、忙しい毎日の中でも静かに祈るひとときが与えられていることに感謝した。そして、この働きのために労している日本委員会の関係者や、証しを寄せてくれている読者一人一人に感謝の言葉を贈った。

世界300万人が愛読するディボーション誌「アパ・ルーム」 日本で70周年
講演するユン氏=同上

礼拝後には、アパ・ルーム愛読者からの証しの紹介と、ユン氏による講演が行われた。証しの時間では、宣教師として日本で40年間奉仕し、日本委員会にも携わってきたロバート・タヒューン氏や、日本基督教団引退牧師の伊藤地塩氏、岩手県水沢市在住の市川定子さんの証しが紹介された。今年で96歳になる市川さんは、祖父母の代から信仰を持つ3代目のクリスチャン。今は子も孫も洗礼を受け、一家は5代続くクリスチャンの家系となっている。そんな市川さんがアパ・ルームを読むのは就寝前。一日の働きを終え、寝る前にゆっくりアパ・ルームを読むと、感謝が込み上げてくるという。現在はがんを患い、毎週の礼拝に通うことはできていないが、アパ・ルームによって日々霊的に養われているという。

この日はこの他、今年8月末に115歳で天に召された松下しんさんの娘から送られてきた手紙も読み上げられた。松下さんは存命中、日本で2番目に長寿の高齢者だったが、アパ・ルームの愛読者でもあった。100歳を超えても毎日3食を食べ、朝食後にその日の日付を確認し、アパ・ルームを読むのが習慣だったという。亡くなる前日も普段通り生活していたが、翌日の早朝、眠っている状態で息を引き取った。ある人は松下さんの最期を「エノクのごとくだね」と話してくれたという。

世界300万人が愛読するディボーション誌「アパ・ルーム」 日本で70周年
アパ・ルーム本部からの記念品を受け取るアパ・ルーム日本委員会委員長の峯野龍弘氏=同上

講演したユン氏は、アパ・ルーム本部でアジア・グローバル・プロジェクト・マネージャーとして働いている。来日は2回目で、今回はインド、スリランカ、パキスタンを訪問してからの来日となった。講演では、日本委員会の関係者に記念品を贈呈。70周年を祝うとともに、「聖書は物語であふれています。そして、私にも物語があり、皆さんにも物語があります」と言い、参加者にはアパ・ルームを通して、自分自身の「物語(証し)」を書き、分かち合ってほしいと呼び掛けた。

「皆さんの物語はどこにありますか。一人一人の心の中にあります。でも心の中の物語は、外に表さなければ伝わりません。世界の人たちが、日本の皆さんの物語を知りたがっています。あなたの心の中で、また日本で働かれている神様を知りたがっています。日本はこれまでアパ・ルームと共に70年間歩んできましたが、今度は皆さんの物語を分かち合う時です。そうすることで、皆さん一人一人の中に、また日本の中にイエス・キリストが生きて働かれていることを証しすることができます」

最後には、会場となった淀橋教会の主管牧師で日本委員会委員長の峯野龍弘氏があいさつした。峯野氏はドイツで乗り継ぎ便を待っている間、空港でアパ・ルームを読んでいると、近くの人が鞄からアパ・ルームを出して見せてくれたエピソードを紹介。「言葉は通じませんでしたが、昔からの家族に出会ったような思いでした。世界中にアパ・ルームのファミリーがいます」と語った。

世界300万人が愛読するディボーション誌「アパ・ルーム」 日本で70周年
最新号となるアパ・ルーム2019年11・12月号。左が日本語版、右が英語版。表紙のデザインは、ロシアの現代絵画家であるタチアナ・モロディクさんの作品。

アパ・ルームは、2カ月分がポケットサイズの小冊子1冊にまとめられており、年6回発行されている。日本では現在、日本語版(1年3000円・送料込み)、英語版(同)のほかに、日本語・英語・韓国語の3カ国語が1冊にまとめられた3カ国語版(1年4200円・送料込み)も発行されている。3年分をまとめて申し込んだり、5冊以上の定期購読を同時に申し込んだりすると、送料(年600円)が無料となる。また80歳以上の場合は、いずれの版も送料込みで1年2000円。

電子版は1年2400円で、無料サンプルも提供されている。世界各国の老若男女から寄せられる証しで構成されたアパ・ルームは、伝道用冊子としても最適で、日本語版、英語版については贈呈用のプラン(送料無料)もある。詳しくは、公式サイトを。この他、淀橋教会では、小さな文字が読みづらい高齢者のためにA4サイズの「拡大版」も提供している。拡大版の問い合わせは、同教会(03・3368・9165)まで。

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