カメルーンで米国人宣教師殺害される、妻と子の目前で 派遣1カ月の惨事

2018年11月2日21時55分 印刷
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昨年11月の感謝祭に撮影したチャールズ・ウェスコ氏の家族写真(写真:ウェスコ氏のフェイスブックより)
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カメルーンに派遣されていた米国人宣教師が10月29日、妻と子どもの目の前で銃弾に倒れるという惨事が起きた。

殺害されたのは8人の子を持つチャールズ・ウェスコ氏(43)。米インディアナ州ウォーソーにあるビリーバーズ・バプテスト教会から、10月初めに派遣されたばかりだった。一家の派遣は2年前から計画されていたという。

同教会の協力牧師であるデイブ・ハルヤマン氏が米ワシントン・ポスト紙(英語)に語ったところによると、ウェスコ一家はカメルーン北西部の都市バメンダの郊外に滞在していた。この地域は主に英語話者が住んでおり、過去2年にわたる抗争で荒廃していたという。

ハルヤマン氏によると、ウェスコ氏と妻のステファニーさん、8人の子どものうちの息子1人が別の宣教師と買い物に出掛けていたときに、ウェスコ氏らが乗っていた車に向かって発砲されたという。

ウェスコ氏には少なくとも銃弾2発が命中し、現場近くの医療施設に運ばれた後、バメンダ病院に搬送された。ハルヤマン氏によると、医師はウェスコさんの蘇生を試みたが失敗に終わった。

一家の友人で宣教師仲間でもあるベッカ・シンクレアさんのフェイスブックの投稿によると、ベッカさんの夫が運転する車にウェスコ氏らを乗せて走っていた際に銃撃に遭い、ウェスコ氏は頭部を撃たれたという。

犯人のためにとりなすことがウェスコ氏の願いだと考えるベッカさんは、米NBC系テレビ局「WNDU」(英語)に次のように語った。

「夫は彼(ウェスコ氏)を殺害した者のためにすでに祈りました。チャールズも私たちがそうすることを願っていたはずです」

ウェスコ氏は、インディアナ州のティム・ウェスコ議員の兄弟でもある。同州のエリック・ホルコム知事は声明(英語)で次のように述べた。

「(妻の)ジャネットと私は、チャールズの死を悼むティム・ウェスコ議員とご家族を心配しています。インディアナ州民全員にお願いします。ウェスコ一家のために共にお祈りください」

AFP通信(英語)によると、カメルーンのジョゼフ・ベティ・アソモ国防相は10月31日、国営ラジオ放送で、犯行は4人の「テロリスト」によるものだと述べた。

アソモ氏によると、犯人らは軍の部隊とバメンダ大学を襲撃しに向かう途上、バメンダから約14キロ離れた場所で、ウェスコ氏らが乗る車を待ち伏せしたという。事件後、当局が追跡し、銃撃戦の末、犯人らは死亡した。

APF通信によると、アソモ氏が犯人らを「テロリスト」と呼んでいるのは、カメルーン軍が事件の背後にあるとする、英語話者の分離主義者らの主張に応答したものだという。分離主義者らは、カメルーンの英語圏における紛争は、フランス語話者が大勢を占める中央政府が英語話者コミュニティーを疎外しているためだと主張している。

カメルーン現地のキリスト教指導者が8月に報告したところによると、同国の英語圏では過去1年半の間に暴力がエスカレートし、死者は2千人に上り、170の村が焼き討ちされた。暴力を逃れるため避難した人は数十万人に上るという。

国際人権団体「アムネスティー・インターナショナル」は9月の報告(英語)で、軍は村々を焼き払うだけでなく、「軍事作戦の中で数十人の人々を無差別に殺害したり、逮捕したり、拷問した」と指摘している。

民主党のカレン・バス米下院議員(カリフォルニア州)は、カメルーン政府と分離主義勢力を仲介する宗教指導者らの努力を支援するよう米国政府に求める決議案を下院に提出した。

アフリカの治安アナリストで信教の自由に関するコンサルタントでもあるスコット・モーガン氏は、クリスチャンポストに次のようにコメントした。

「現在、英語話者のキリスト教徒に対する暴行に対応できる、話し合いによる手立ては一切ありません」

「このような状況は解消されなければなりません。2人のカトリック司祭と神学生1人が殺され、今度は宣教師が殺されました。仲介者らに必要なのは紛争の被害者になることではなく、防御であり、正直に仲立ちする者として行動するための手段です。これは善良な意図によるものですが、こういった弱点もあるのです」

ウェスコ氏の母親であるレベッカ・ウェスコさんは、息子が天国にいることを確信しているとWNDUに語った。

「疑う余地はみじんもありません。息子には罪がありましたが、神に赦(ゆる)しを求めていたからです。息子は心の底から神を愛したいと願っていました。自分の命は二の次でした」

ウェスコ一家のウェブサイト(英語)よると、ウェスコ氏がステファニーさんと結婚したのは2004年。ウェスコ氏は結婚前も、宣教旅行で何度かアフリカを訪問しており、夫妻は14年ごろからアフリカで奉仕する召しを感じ始めたという。最終的に夫妻はカメルーンへの召しを感じるようになり、15年春に下見で訪れている。ウェブサイトには、この訪問により「主は、カメルーンの人々に対する愛と重荷を深めてくださった」とつづられている。

「神は私たちの家族を、かのテモテと同じ働きに召しておられます。福音を宣(の)べ伝え、洗礼を施し、忠実な人たちに教えを授け、今度はその人たちが教会を開拓し、教会を増やすために出て行くのです」

※この記事はクリスチャンポストの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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