雪よりも白く(3)初めて見るアメリカ人、初めての教会 榮義之

2018年7月16日21時40分 執筆者 : 榮義之 印刷
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星原中学の生徒は通常、中種子(なかたね)高校に進学しますが、私は西之表市の種子島高校に行くことになりました。自炊下宿をしながらの高校生活で、毎日楽しく勉強していました。放課後にアメリカ人の宣教師が学校に来て、英会話のクラスを開いてくれました。

アメリカ人を見るのは初めてでしたし、英語もただで習えるということで、わいわい出掛けました。日本語がほとんどできない方でしたが、いつもクラスの初めに「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。わたしは心優しく、へりくだっているから、あなたがたもわたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。そうすればたましいに安らぎが来ます。わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからです」(マタイ11:28〜30)という言葉を読みました。

最初に聞いたとき、体の大きな先生でしたので私の重荷を背負ってくれるのかと、瞬間思いました。田舎では休みの日は、畑仕事をしたり、薪を背負って運んだりすることが普通でした。早く済ませるために、背負いきれないくらい背負って歩きましたから、手伝ってくれたら助かるなあ、と考えて不思議はありません。

しかし、それが聖書の言葉であることを知って、一度教会に行ってみたいと考えるようになりました。

2学期になり、思い切って教会を訪ねることにしました。それは市内の医院の一室でした。賛美歌と聖書を渡されました。少人数の集まりでした。宣教師が、日本語ができなかったので説教はなく、聖書をみんなで朗読する集まりでした。今でもその日に読んだ箇所を覚えています。なぜ覚えているかというと、そこには年配のご婦人が数人いただけで、若い人は1人もいなく、だから見つけるのは無理だと思ったからです。その時の聖書の言葉は、「しっかりした妻をだれが見つけることができよう。彼女の値うちは真珠よりもはるかに尊い」(箴言31:10)でした。神様のみことばは真実です。その後、真珠よりもはるかに尊い妻と結婚することができました。

教会の集まりで聖書を読み、交わりの時間になりました。私はもともと無神論者でした。生意気にも共産主義にもかぶれており、すべての宗教は人間が作り出したもの、偶像は何の意味もないと考えていました。もし、この集まりの後でこれが神様ですとか、この札を拝めば救われるなどと言われたら、文句を言うつもりでした。

どこに祭っているんだと見回したら、「神様は目に見えませんし、見ることもできません」と。じゃあ、空気みたいなものかと考えたら、「神様は愛です」とのこと。その小さな集まりの雰囲気は、今まで自分が経験したことのない温かさのあるものでした。ここに愛がある、愛の神様がおられるんだと素直な気持ちになれたのは、聖霊によって神の愛が注がれていたからだと思います。

9歳で母を亡くし、厳しい父の元で暮らし、話もほとんどせず、独りぼっちで歩いてきた人生でした。神なんかあるものか、あっても全部人間が自分の都合に合わせて作ったものだとかたくなになり、意固地になって必死に生きてきました。そのような自分を愛してくださる神がいると聞いたとき、本当だと思ったのです。そしてそれは60年が過ぎた今も変わりありません。変わらないどころか、その確信はますます大きくなってきています。

わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。(イザヤ43:4)

なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。(ローマ5:5)

(続く)

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※ 本コラムは、小冊子「雪よりも白く」から転載・編集したものです。クリスチャントゥデイをご覧になり小冊子をご希望される方には、1人1冊を無料でプレゼントします。申し込みは、榮義之(メール:elimyoshi@kcn.jp)まで。

榮義之

榮義之(さかえ・よしゆき)

1941年、鹿児島県種子島生まれ。生駒聖書学院学院長、同名誉神学博士。日本ペンテコステ教団代表、エリムキリスト教会主任牧師、エリム宣教会代表、朝日放送ABCラジオ牧師などを歴任。著書に『輝き・可能性への変身』『天の虫けら』『30秒の祈りが世界を変える!』など。

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