Skip to main content
2021年1月26日12時26分更新
Go to homepage
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
聖山アトス巡礼紀行

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(34)ヴァトペディ修道院の祭日・その1 中西裕人

2017年8月19日16時23分 コラムニスト : 中西裕人
  • ツイート
印刷
関連タグ:中西裕人正教会日本正教会(日本ハリストス正教会)ギリシャギリシャ正教会アトス

朝6時半、いつも通り、前日予約をしたラヴラからカリエ行きのミニバスに乗り込んだ。約1時間半後、カリエに到着する。

8時ごろからカリエの街は徐々に賑やかになる。2軒あるレストランは開店をしており、いつものようにそこでコーヒーを飲んだ。この時間、何とも落ち着く、心地よい時間となっている。店が開くと、どこからともなく猫たちも入店し、客のおこぼれや客のいないテーブルや椅子に乗っかり、日向ぼっこや運動(いたずらで机から机を飛び回っている)をしている。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(34)ヴァトペディ修道院の祭日・その1 中西裕人

カリエには、相当数の巡礼者たちが集まり出した。すると皆、「ヴァトペディへ行くんだ!」と、口を合わせたかのように言う。

やはり、以前訪れたときに見た修道院長に会いたいのか、話だけでも聞きたいのか、同じ時間を過ごしたいのか、とても人気のようだ。カリエから数台のミニバスが出発し、約1時間かけてヴァトペディ修道院に到着した。

2014年の9月以来の訪問になるので、何かとても懐かしく思えた。アルフォンダリキ(受付)を目指したのだが、正門から巡礼者たちが行列を作るほどのごった返しようであった。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(34)ヴァトペディ修道院の祭日・その1 中西裕人

アルフォンダリキに通されると、そこはまるでホテルのロビーのような造りで、担当の修道士がフロント係をしており、名前と許可書を提出した。すると、不思議と近づいて来る1人の修道士の気配を感じた。そう、以前、イコン工房を見せてくれたS修道士が我々を見つけ、「エブロギーテ」とあいさつをしに来てくれたのだ。

「よくいらっしゃいました。再び会えてうれしいです」。部屋へは私が案内しますと言い、個室に案内してくれたのだ。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(34)ヴァトペディ修道院の祭日・その1 中西裕人

以前来たときもそうであったが、ここの修道士たちは仕事に対する姿勢が他の修道院とは明らかに違い、人のために、巡礼者のために働いているという姿勢を随所に感じる。受け付けを済ませた巡礼者たちに、修道士たちが丁寧に部屋を案内する姿は、まるでホテルのようであった。

また、祈りの時間、食事の時間もしっかり伝えてくれ、温水シャワーやコーヒーサービスもあり、至れり尽くせり。私は、ここを「ホテル ヴァトペディ」と呼んでいる。ホスピタリティーナンバー1のお薦め修道院だ。

この日は徹夜の祈りのため、夕方の祈りは1時間ほどで終わり、食事となった。ここの食事も素晴らしい。味付けが他の修道院とは格段に違い、質素ながらもエビの出汁をしっかりとり、塩加減も絶妙なのだ。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(34)ヴァトペディ修道院の祭日・その1 中西裕人
タコとインゲンの煮込み
聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(34)ヴァトペディ修道院の祭日・その1 中西裕人

食後は前回同様、修道院長の周りにたくさんの巡礼者たちが輪になり、話に聞き入る。修道院長は一人一人の話に耳を傾け、祝福を与える。巡礼者たちは皆健やかになり、そして、憧れの眼差し。今この地にいることを心から幸せに思う姿を垣間見た。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(34)ヴァトペディ修道院の祭日・その1 中西裕人

徐々に日が傾き、聖堂の周りにたくさんの巡礼者たちが集まり出した。修道士たちもちらほら現れ、そこには、昨日まで一緒にいたラヴラの修道士もおり、祝福に来たということであった。このように祭日の日は、各地の修道院から司祭や修道士が参加し、大勢で祝うことも特徴の1つだ。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(34)ヴァトペディ修道院の祭日・その1 中西裕人

日が完全に落ち、シマンドロ(板木)がいよいよ鳴り響いた。ある修道士が1人の老修道士と共に、聖堂に入ってきた。このように自分1人で歩行などが困難な修道士には、必ず1人面倒を見る若い修道士がつくことも、このアトスではよく目にする光景だ。

祈りは徹夜になり、朝まで執り行われることになる。暗い聖堂の中を歩くというのは危険でもあり、また祈りの最中に少し休んだり、トイレに行く場合などは必ず若い修道士が手を取り、共に行動するのが決まりだ。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(34)ヴァトペディ修道院の祭日・その1 中西裕人

聖堂に入り切らないほどの参列者。聖堂内はロウソクの光で満たされ、修道士たちの目つきにも力が入る。両翼には修道士や巡礼者たちもスタンバイする。静かに1人の修道士が祈祷書を読み出した。いよいよ始まりだ。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(34)ヴァトペディ修道院の祭日・その1 中西裕人

次回予告(9月2日配信予定)

9月7日からキヤノンギャラリー銀座でスタートする中西裕人写真展「記憶〜祈りのとき」についてお話しさせていただきます。お楽しみに。

写真展情報

9月7日(木)より、キヤノンギャラリー銀座にて、中西裕人写真展「記憶〜祈りのとき」を開催します。2015年7月に開催した「Stavros アトスの修道士」の続編となります。ぜひ、お越しください!

<会期>
キヤノンギャラリー銀座 9月7日~13日
10:30~18:30(最終日15:00まで)日、祝休館
キヤノンギャラリー名古屋 9月28日~10月4日
10:00~18:00(最終日15:00まで)日、祝休館
キヤノンギャラリー福岡 10月12日~24日
10:00~18:00 土、日、祝休館

<<前回へ     次回へ>>

◇

中西裕人

中西裕人

(なかにし・ひろひと)

写真家。1979年生まれ。東京都杉並区出身。日本大学文理学部史学科卒。外苑スタジオ勤務後、雑誌「いきいき」(現「ハルメク」)専属フォトグラファーを経て独立、雑誌、広告、webを中心に活動中。2014年に洗礼を受ける。父は日本ハリストス正教会司祭であり、年に数回共にアトスを訪れ修道士の生活などに密着した取材を続けている。

関連タグ:中西裕人正教会日本正教会(日本ハリストス正教会)ギリシャギリシャ正教会アトス
  • ツイート
▼関連記事を見る  ▼クリスチャントゥデイからのお願い

関連記事

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(33)再びラヴラ 中西裕人

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(32)展示編その2:レセプションパーティー 中西裕人

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(31)4度目のアトス〜アトスの玄関口 ダフニ港 中西裕人

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(30)展示編その1:写真展「AGION OROS ATHOS」開催 中西裕人

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(29)巡礼の拠点〜首都カリエについて 中西裕人

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

新型コロナウイルス特集ページ

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • バイデン氏の大統領就任、米国のキリスト教指導者5人の反応

  • 日本から遠く離れた地の日本人伝道最前線 駐在員家族120人に福音伝える英語教室

  • バイデン新大統領誕生、聖書の詩篇を引用し「米国の結束」呼び掛ける就任演説

  • 誘拐された30代のカトリック神父、遺体で発見 ナイジェリア

  • エチオピア北部紛争、教会で750人殺害 NGOが報告

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(2)イエス様の愛はどんな愛?②

  • 改宗禁止条例、インド各州で相次いで施行 迫害監視団体が危惧

  • 米国の大統領交代、トランプ氏の功績とは?

  • 「海外宣教」と「ラディカル・リベラリズム神学」 第23回断食祈祷聖会2日目

  • カトリック東京大司教区の司祭1人が新型コロナに感染 隔離静養中

  • バイデン氏の大統領就任、米国のキリスト教指導者5人の反応

  • 日本から遠く離れた地の日本人伝道最前線 駐在員家族120人に福音伝える英語教室

  • バイデン新大統領誕生、聖書の詩篇を引用し「米国の結束」呼び掛ける就任演説

  • 誘拐された30代のカトリック神父、遺体で発見 ナイジェリア

  • 改宗禁止条例、インド各州で相次いで施行 迫害監視団体が危惧

  • 米国の大統領交代、トランプ氏の功績とは?

  • 主の教えと助言 岡田昌弘

  • エチオピア北部紛争、教会で750人殺害 NGOが報告

  • 「海外宣教」と「ラディカル・リベラリズム神学」 第23回断食祈祷聖会2日目

  • 主の模範に倣い信仰生活を建て上げよう 万代栄嗣

  • バイデン新大統領誕生、聖書の詩篇を引用し「米国の結束」呼び掛ける就任演説

  • 米下院で「父」や「母」などの単語使用不可に フランクリン・グラハム氏「神の権威否定する」と批判

  • トランプ氏続投と「誤って預言した」 ジェレマイア・ジョンソン氏が謝罪

  • 群馬県太田市の教会クラスター、感染者78人に 県内最大規模

  • 群馬県内の教会でクラスター発生 40人が感染

  • 映画「聖なる犯罪者」に見るヨーロッパ的「救い」の危うさ

  • バイデン氏の大統領就任、米国のキリスト教指導者5人の反応

  • トランプ支持者が米議会占拠 米キリスト教指導者らが相次ぎ批判、祈り呼び掛け

  • コロナと自殺、必要なのは「絆」の再形成 精神科医の山中正雄牧師

  • 榊原寛氏死去、79歳 お茶の水クリスチャン・センター顧問

編集部のお勧め

  • 「開拓伝道は失われた人々への憐れみの心」 第23回断食祈祷聖会1日目

  • クリスチャン画家の山田桂子さんが姫路市美術展に入選 日米でアートミニストリー展開

  • コロナと自殺、必要なのは「絆」の再形成 精神科医の山中正雄牧師

  • 「聖書通読、回重ねるごとに喜びがある」 『1年で聖書を読破する。』の鈴木崇巨牧師

  • 「母は中絶を拒否した」 アンドレア・ボチェッリの証し

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 論説委員・編集部
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 問い合わせ・アクセス
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • Twitter
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2021 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.