Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 社会
シリア内戦

ユニセフ親善大使のアグネス・チャンがシリア周辺国訪問、都内で報告会

2017年4月21日06時57分
  • ツイート
印刷
関連タグ:国連児童基金(ユニセフ)アグネス・チャンシリア
アグネス・チャン ユニセフ・アジア親善大使 シリア周辺国訪問報告会+
報告会を行ったアグネス大使=17日、ユニセフハウス(東京都港区)で

アグネス・チャン国連児童基金(ユニセフ)アジア親善大使が17日、ユニセフハウス(東京都港区)でシリア難民についての報告会を行った。2日から10日間の日程で、難民を受け入れている周辺国のトルコ、ヨルダン、レバノンをアグネスさん自身が訪問したのだ。軍事的緊張が続くシリア情勢に関する報告会とあって、報道各社、ユニセフ関係者をはじめ、約140人が参加した。

シリア内戦はすでに7年目に入り、終わりの見えない戦いが現在もなお続いている。シリア政府軍、それに対抗する反政府軍といった単純な図式ではなく、イスラム過激派がそれに加担し、さらにはロシア、米国などの大国による軍事介入もあってますます複雑化し、悪化の一途をたどっている。

ユニセフによると、現在、シリア国内で支援を必要としている子どもはおよそ580万人。それに周辺国に難民となって逃れた子ども230万人を加えると800万人以上となる。それだけの子どもが、当然あるはずの「安全」「安心」を脅かされ、支援を必要としているという。

一方で、難民となった彼らを受け入れている周辺国も苦境に立たされている。ヨルダンでは約65万6千人、レバノンには約100万人、そして最大の受け入れ国であるトルコには約290万人ものシリア難民がいる。これらの国々の国境の多くは現在、封鎖されているが、そこが開放されるのを待つ人々が数万人規模で国境近くまで押し寄せているのだ。

ヨルダンには世界最大規模の難民キャンプがあるが、キャンプ内で生活できている難民はおよそ1割にすぎない。あとの9割は街の中にいるという。キャンプ内にいればさまざまな支援を受けられるが、街で生活をしている難民は支援を受けられないため、経済的な困窮に陥る。難民は法律上働くことができないので、仕事をしていることが分かれば、現地の警察が逮捕せざるを得ない。しかし、15歳以下の子どもだと、多くの場合、警察も目をつぶるのだという。いわゆる「児童労働」だ。「シリア難民が通う学校の先生に聞くと、約半数の子どもが働いていると答えた」とアグネスさんは言う。

男子児童は家族を助けるために働きに出るが、アラブ社会において女子児童が働く場所はあまり多くない。家族を助けるため、やむなく結婚する女子児童が多く、12歳から15歳までの間に結婚する割合が、この内戦によって大きく上がったという。女子を結婚させた家庭は、食い扶持が減るだけでなく、男性側から結納金が入る。国によって違うが、相場では3千米ドルくらいだという。家族はこのお金で当面の生活を支えることができるのだ。

レバノンは、国民の4人に1人がシリアから来た難民といわれている。しかしレバノン政府は、「難民」ではなく「避難民」としているため、国連による難民キャンプの設置が許可されていない。難民たちは非公式のキャンプを自らの手で作り、土地代を支払って、粗末なキャンプで暮らしている。集落には、少年兵をリクルートする過激派の兵士が入り込むため、ユニセフなどの支援団体は、彼らをそういった集団から守る活動もしている。

トルコはシリア難民の最大の受け入れ国となっているが、シリアとは言葉が違うため、他の2つの国と比べて、支援にはさらなる努力が必要だ。アグネスさんは、「彼らから学ぶべきことがたくさんある。私たちにトルコのように支援をすることができるかと言ったら、分からない。彼らのことを尊敬する」と話した。トルコでは、キャンプ生活が長期にわたる人のため劣化したテントを張り替えたり、すでにトイレ、洗濯機、シャワーなどが備えられた仮設住宅を造って、そこに難民を住まわせたりしている。

アグネス・チャン ユニセフ・アジア親善大使 シリア周辺国訪問報告会
午前中の仕事を終え、トラックの荷台に乗って集落に戻ってきた20人ほどの女性の中に13歳のアヤさんがいた。アヤさんは、午前中は家計を支えるため近所のレタス農場で働き、午後は学校に通う。1日の収⼊は4ドル(約430円)という=レバノン・ベカーのデルハミエ⾮公式集落で © 日本ユニセフ協会 / 2017 / S.Taura

アグネスさんがトルコ国境近くの学校を訪問して、17歳くらいの男性に話を聞いている時だった。あっという間に人だかりができ、その中で熱心に耳を傾けたという。

「17歳といえば、まだまだ子ども。それなのに、少し前までこの子たちはいつも政治的緊張状態にさらされていた。『お前はどっちなんだ。政府か。それとも反政府か』と毎日のように疑われ、どうやって逃げればいいのか、どうやって戦えばいいのかを考えていた。そんな毎日の中、子ども心は完全に奪われ、彼らのふるまいはまるで、さまざまな苦労をしてきた大人の男性のようだった。衝撃的だった」

トルコでは、戦争によって精神的な苦痛(トラウマ)を抱えている人のためのセンターも訪問し、アレッポから逃げてきた子連れの女性に出会った。彼女の夫は自宅のすぐ外で地雷を踏み、家族の目の前で亡くなった。通常、地雷は、軍隊が通る郊外の道に仕掛けられていることが多く、街中の自宅前に仕掛けるような非人道的なことは非常にまれだという。

彼女と子ども3人、そして夫を獄中で亡くした姉とその子ども4人が一緒にアレッポからトルコにやって来た。しかし、男手を失ったこの家族に、経済的な見通しは立っていない。いまだに難民としての登録ができないまま、仕方なく10歳と7歳の子どもを働きに出しているという。

5カ月前に同じくアレッポから逃げてきた別の一家は、兄弟全員が発育障がいと思われるほどに痩せていた。夫は空爆によって大けがを負い、女性の父親は空爆で死亡、一緒に住んでいた友人の家も空爆により焼失し、友人も亡くなった。

アグネス・チャン ユニセフ・アジア親善大使 シリア周辺国訪問報告会
トルコ・ガジアンテップ市内に住む8人家族。シリア・アレッポ出⾝で5カ月前にトルコに来た。親戚と合わせて計11⼈が4畳半ほどの2部屋に住む。家計を⽀えているのは、病気の⽗親に代わって服飾工場などに働きに出ている13歳と12歳の息子たち。働きに出れば週に35トルコリラ(約千円)を得るが、13歳の⼦は体調がすぐれず解雇されてしまった。© 日本ユニセフ協会 / 2017 / S.Taura

この一家は、スナイパーが狙う道路を、空から爆弾が雨のように降る中、奇跡的に車で走り抜け、トルコまでやって来た。しかし、この一家が直面したのも同じく経済的な困窮だった。子どもたちが働きに出ているが、食べていないため、仕事中に何度も貧血を起こして倒れてしまい、3日でクビになった。

アグネスさんがバッグの中にあった少しばかりのお菓子を渡したら、幼い女の子は驚くほどに喜んだかと思うと、小さなせんべいの袋から少しずつ兄弟に分け与えたのだ。「これは堪えました」とアグネスさんは涙ぐみながら話した。

「戦争って、子どもをものすごく早く大人にしてしまう。女の子は早くに結婚させられ、男の子は早くから家族を養っていかなければならない。小さい子どもも『静かにしなさい』と言えば、すぐに静かにする。子どもは子どもらしくというように、無邪気でいることはできない。

シリアの内戦はいつ終わるのだろうと思う。故郷を失う気持ち、離れなければならない気持ちは、想像もつかない。長期化するキャンプ生活の中で、難民自身にとっても、彼らを受け入れた国にとっても、『難民がいるから社会がよくなった』という支援、活動が必要なのでは」

この報告会の後、本紙のインタビューに対して、カトリックの信徒でもあるアグネスさんは次のように答えた。

「イエス様の教えは、『兄弟姉妹』を愛するということ。私はこの教えを守りたい。シリア難民の方々は本当に苦しい状況にあるにもかかわらず、逆にイスラム教徒である彼らから学ぶことも多い。難民の問題は世界全体を揺るがしている。まずはシリアの内戦が早く終わることを何よりも祈っている。難民を受け入れている国々でも、さまざまな議論がある。外から人が入ってくると、土地だけでなく、心のスペースも狭くなってしまう。この心のスペースを広げて、支援に取り組むことが必要だと思う」

関連タグ:国連児童基金(ユニセフ)アグネス・チャンシリア
  • ツイート

関連記事

  • ユニセフ・アジア親善大使のアグネス・チャンさん、サイクロン「ウィンストン」被災地の支援訴え

  • アグネス・チャンさん、ユニセフのアジア親善大使に

  • ローマ教皇とユニセフ事務局長が会談 若者の教育のための5年間のパートナーシップを締結

  • 世界の子どもたちの「叫び」に耳を傾けよう 千葉ユニセフ、後藤健二さんのDVDで勉強会

  • WCCとユニセフ、子どもの権利推進で世界規模の協力へ

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.