Skip to main content
2026年7月18日20時37分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
聖山アトス巡礼紀行

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(25)ケリの祈り2:I修道士とケリ 中西裕人

2017年4月1日20時02分 コラムニスト : 中西裕人
  • ツイート
印刷
関連タグ:中西裕人東方正教会日本正教会(日本ハリストス正教会)ギリシャギリシャ正教会アトス

ケリの裏へ回ると、さらに数軒のケリが岩にへばりつくように建てられていた。そして、その向こうに、大きな岩山が。山頂に大きな雲がかかり、風と共に次第に現れてきた。

「アトス山だ」

強風と共に尾根に沿って雲が流れていく。が、次第に山頂の雲は停滞し広がり始めた。傘のかかるような雲はアトス山では初めて目にした。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(25)ケリの祈り2 I修道士とケリ 中西裕人

徐々に日が上がり、空も、海も青くまぶしく映り、聖堂内では聖体礼儀になる。M司祭と共に、父も聖杯を掲げた。そして、I修道士、F修道士、巡礼者たちも待ち望む領聖の時となった。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(25)ケリの祈り2 I修道士とケリ 中西裕人

夜中から始まった聖歌と共に、夜が明け、清々しい朝を迎える。午前3時から続いた祈りは8時すぎに滞りなく終わり、すでに外はギラギラと照りつける太陽が聖堂を照らしていた。

これまでも引き継がれたケリでの祈りは、時や季節を感じながら、きっといつの日までも続くのである。誰を思い、何を思い、彼は祈りを続けるのか。

この日は特に、この情景と聖堂を行ったり来たりし、考えていたことを思い出す。

聖堂内でぜひ記念撮影をと、I修道士が勧めてくれた。こんなことも滅多にないが、ちゃんと理由や意味を共有すれば写真に応えてくれるということが分かった瞬間でもある。

そして、I修道士は聖堂の外の横にある石でできたテーブルと椅子の方へと案内してくれた。「どうぞ、お座りください。朝食を準備します」と、その席は、視界一面のエーゲ海、すなわちオーシャンビューの特等席である。

まるで、リゾートホテルに来たのかと勘違いするほどの眺めである。ここはきっと楽園だ。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(25)ケリの祈り2 I修道士とケリ 中西裕人

温かいお茶に、出されたものは乾燥させたフルーツ、糖飯のみ。これを皆で頂き、のんびりと語らいの時間になるのである。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(25)ケリの祈り2 I修道士とケリ 中西裕人
聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(25)ケリの祈り2 I修道士とケリ 中西裕人

その中で、この地で雨の日も風の日も雪の日も、ただただ1人、海に面したこの厳しいケリで生涯を閉じることを決意したI修道士は言った。

「死は決して恐れていないのです。死は天国の通り道にすぎない。永眠すれば、神の国で永遠の命を得ることができるのです」

彼の目は美しく、そして穏やかな表情をして、海を背に語ってくれた。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(25)ケリの祈り2 I修道士とケリ 中西裕人

時がたち、ラヴラ修道院へ帰る時間になった。荷物をまとめ、足早にM司祭とF修道士は車に乗り込んだ。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(25)ケリの祈り2 I修道士とケリ 中西裕人

ラヴラ修道院に着き、M司祭はわれわれを誰もいないトラペザ(食堂)へと案内してくれた。「お腹空いていますか。軽く食べてください」と、F修道士が調理場から朝の残りを提供してくれた。

誰もいないトラペザでの食事は、何か特別感を感じた。撮影も快諾してくれ、食事や壁画のイコン、食堂内も写真に収めた。じっくり見れる機会がそうないだけに、イコンを見つめ息をのむ時間となった。

このケリでの祈りを体験させていただき、これまで感じたことのない、祈りという、そのもの自体を考えさせられた。祈るという行為は一体なんなのか、そして言葉、行動、情景、全てのものからたくさんのキーワードを頂いたように思う。ここでの経験は自分にとって、この地の祈りというものを考える上でとても貴重な経験であったことは、この時はまだ分かり得なかった。

帰国後のある時、写真の整理をし、今後の自分がこの地の写真を撮り、自分を濾(こ)して人に伝える、発表するとしたときに、どのような切り口で探るか撮るかということを深く考えさせられていることに気付いた。

この時、日本では1回目のアトスの展示が決まっており、会期が迫っていた。今後の続編やテーマの深化を考える上で、大変貴重になった2回目のアトス訪問となったということに気付いた。次につなげなくては、という気持ちが起こった瞬間でもあった。

ケリでの体験を経た翌日早朝、ラヴラ修道院を出る前にバスを待っていると、遠くエーゲ海に真ん丸の朝日が昇り始めた。

とても清々しい朝だったことを思い出す。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(25)ケリの祈り2 I修道士とケリ 中西裕人

次回予告(4月15日配信予定)

今回の訪問の目的の1つでもあった、シモノスペトラ修道院を目指します。

<<前回へ     次回へ>>

◇

中西裕人

中西裕人

(なかにし・ひろひと)

写真家。1979年生まれ。東京都杉並区出身。日本大学文理学部史学科卒。外苑スタジオ勤務後、雑誌「いきいき」(現「ハルメク」)専属フォトグラファーを経て独立、雑誌、広告、webを中心に活動中。2014年に洗礼を受ける。父は日本ハリストス正教会司祭であり、年に数回共にアトスを訪れ修道士の生活などに密着した取材を続けている。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:中西裕人東方正教会日本正教会(日本ハリストス正教会)ギリシャギリシャ正教会アトス
  • ツイート

関連記事

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(24)ケリの祈り1:夜明けのエーゲ海 中西裕人

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(23)M司祭との再会〜午前3時の約束 中西裕人

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(22)イヴィロンの荒波 中西裕人

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(21)静寂のラヴラ 中西裕人

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(20)霧と闇 中西裕人

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 中絶に反対、東京でマーチ・フォー・ライフ カトリック築地教会起点に7月20日

  • アムネスティ、報告書でキリスト教団体などを「反人権的」 公表後に削除し「遺憾」表明

  • 米国のメガチャーチ、毎週の礼拝出席者は1000万人 コロナにも適応し予想上回る回復

  • 日本キリスト教協議会、皇室典範改正案の衆院通過受け声明

  • Gゼロ時代の津波石碑(11)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(その2) 山崎純二

  • ワールドミッションレポート(7月18日):エチオピア 傷ついたティグレの地─飢餓とがれきの中での平和への祈り

  • ヨハネの黙示録(16)太陽は黒く月は赤くなった 岡田昌弘

  • 神学の限界と突破口(7)第1章 主な論争と解決─総括 三谷和司

  • 聖書原語への招き─霊に燃え、主に仕えるために(13)高価な真珠を探す商人のたとえ 白畑司

  • 日本YMCA同盟、カリタスジャパン、日本基督教団 ベネズエラ地震の緊急支援募金開始

  • 日本キリスト教協議会、皇室典範改正案の衆院通過受け声明

  • 米国のメガチャーチ、毎週の礼拝出席者は1000万人 コロナにも適応し予想上回る回復

  • 日本カトリック司教協議会、聖ピオ十世会の司教破門巡り信徒に「お知らせ」

  • ベネズエラ地震、日本のキリスト教支援団体も募金開始

  • ナイジェリア、6年間でキリスト教徒2万8千人超が殺害される フラニ系武装勢力が主因

  • Gゼロ時代の津波石碑(11)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(その2) 山崎純二

  • 中絶に反対、東京でマーチ・フォー・ライフ カトリック築地教会起点に7月20日

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(252)地域教会こそ日本社会の希望 広田信也

  • バチカン、聖ピオ十世会の司教6人を破門 教皇の承認ない司教聖別で

  • ヨハネの黙示録(16)太陽は黒く月は赤くなった 岡田昌弘

  • ヘブライズムへの回帰は「第2の宗教改革」 川端光生牧師が講演

  • バチカン、聖ピオ十世会の司教6人を破門 教皇の承認ない司教聖別で

  • 日本キリスト教協議会、皇室典範改正案の衆院通過受け声明

  • 米合同メソジスト教会、神学校4校を認可外に アズベリー神学校は同性愛巡る理由で

  • 日本カトリック司教協議会、聖ピオ十世会の司教破門巡り信徒に「お知らせ」

  • 救世軍清瀬病院が来年3月末で閉院、診療は今年11月下旬めどに終了

  • 米国のメガチャーチ、毎週の礼拝出席者は1000万人 コロナにも適応し予想上回る回復

  • ベネズエラ地震、日本のキリスト教支援団体も募金開始

  • 「根拠に基づくスピリチュアルケア」 オックスフォード大でオリブ山病院の取り組み発表

  • トマス・ア・ケンピス著『キリストにならいて』 600年以上読み継がれてきた名著

編集部のおすすめ

  • ヘブライズムへの回帰は「第2の宗教改革」 川端光生牧師が講演

  • いのちの言葉聖書学校が卒業式、5人が新たな歩みへ

  • 「今、求められているのは、慰めと癒やし」 能登被災者支援でゴスペルコンサート

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

  • 芥川賞作家の鈴木結生氏らが登壇、青山学院大学で口語訳聖書刊行70周年記念講演会

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • Threads
  • RSS
Copyright © 2002-2026 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.