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「ハタから見たキリスト教」 内田樹×釈徹宗対談(2)

2016年10月21日12時22分
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関連タグ:キリスト新聞社
「ハタから見たキリスト教」 内田樹×釈徹宗対談(2)+
約1時間半にわたる講演は、あっという間に時間が過ぎた=15日、群馬県前橋市で

歴史の中に見るキリスト教

かつて、九州地方、今の長崎県周辺を護(まも)り、長崎港を開港したとされる大村純忠という大名がいた。大村は後にキリシタン大名となり、長崎周辺一帯の土地をイエズス会に寄進している。内田氏は、「この国境を越えたグローバルな視点は、今の日本人にはない。大村は、この小さな島国から世界を見て、イエズス会の影響力などを知り、便宜を図った。同じくキリシタン大名の高山右近は、信仰の故に2度、国を捨てている。今では考えられないようなことが、この時代、ナチュラルに行われていたことに、私たちはもっと注目すべき」と話した。

やがて、豊臣秀吉の台頭により、日本は宗教がコントロールされる時代に入る。仏教も例外ではなく、寺が秀吉の一言で簡単に動かされた。キリスト教も弾圧を受け、その後、禁教の時代に入る。この禁教の時代が長かったことが、キリスト教が日本に土着しない原因の1つとも考えられると川上盾(じゅん)牧師は言う。

しかし、形の上では棄教をしながらも独特の信仰を守った「隠れキリシタン」は、注目すべき歴史の1つ。内田氏は、「生き延びようとする生身の人間と、この地にすがり、同じく生き延びようとする宗教がお互いに手を伸ばし合いできたのが、『隠れキリシタン』という形なのでは。まさに『アクロバット』な技だ」と独特の表現を使って説明した。

「ハタから見たキリスト教」 内田樹×釈徹宗対談(2)
季刊誌「Ministry」編集長の松谷信司氏。「ハタから見たキリスト教」の名づけ親。

明治期以降のキリスト教

明治に入り、再び、キリスト教が日本に広まりを見せ始めた。この流れの中でできた教会の1つが、前橋教会だ。明治期以降、キリスト教はどのように人々の目に映り始めたのだろうか。

これまでの対談にあったように風土、土壌に『唯一絶対の神』がバッティングしていた時代から、ある種、合理的な『知性』『納得』などを経て、着地点を見いだしたのがこの頃のキリスト教なのでは・・・と釈氏は分析する。

近年のキリスト教

内田氏は、長年ミッションスクールで時を過ごした経験から、「キリスト教の時間軸は、今のこの時代の時間軸と違う。ここがキリスト教の特異点であり、非常に大切だと感じている。特異点があることは、マジョリティーではないということ。もっと長くて、もっと深いものなのだと思う。世の中がどう変わろうと、普遍的な信仰がある。学校に勤めていたとき、学校内、特にチャペルの中と外では、何か空気感さえ違うのを感じていた」と話した。

釈氏は、「日本にある大学の1割がミッション系であるということは、教育に関して、キリスト教は多大なる影響力があるということ。また、この150年間で日本人の感覚は徐々にキリスト教的になってきているとも感じている。私たち僧侶でさえ、キリスト教にはたくさんの影響を受けた。クリスチャンではないかもしれないが、世界をキリスト教のメガネをかけて見ることが日本人は可能になってきている。ここ数年では、急激に日本人ムスリムも増えてきていることから、イスラムメガネも必要になってきた」と述べた。

この先、20~30年間は「宗教の時代」が来ると内田氏は言う。団塊の世代、その下の世代は、「霊的成長」を置き去りにしてきたため、「無宗教こそ知性の証し」のような時代が長く続いたというのだ。

釈氏は、「宗教は、反伝統でもある。これに違和感を覚える世代でもあったが、今の若い世代は、この『伝統』すらない世代。この10年でムスリムは倍増している。おそらく、この先10年でさらに倍増するだろう。私たちは、喫緊の課題として、仏教界、キリスト教界も考えていかなければならない。長い歴史のあるものは、それだけ、時代とのすり合わせが必要だ。そのままだと若者にとって魅力のないものになりがち。これを『文化』と消化はするが、この辺りがキーなのでは。しかし、マクロでものを見るのではなく、ミクロでものを見ると、一つ一つの教会、寺、活動は、とても魅力的。キリスト教を個人として、とても尊敬している。日本でこれから爆発的に信徒が増えていくのは、今のところ考えられない。しかし、キリスト教が日本に与えている影響は間違いなく大きいと思う。クリスチャンの人口は少ないかもしれないが、裾野は広い。裾野は豊かであればあるほど、頂が高いということだと思う」と結んだ。

「ハタから見たキリスト教」 内田樹×釈徹宗対談(2)
日本基督教団前橋教会の川上盾(じゅん)牧師。前任地の神戸で内田氏と初めて会い、影響を受けた。

近年、無数の広がりを見せるカルトについて、内田氏は「何をもって『いい宗教』か、『悪い宗教』かと判断することは難しい。しかし、教祖なり、指導者なりが一人間を献身の対象にすること、『こっちを見ろ。私を拝め。私を神格化しろ』という宗教は、良くない宗教の特徴の1つ。信仰は頭や知識ではなく、体を通じるものだと思う。繰り返し行うことで宗教がしみつくのでは。長い時間をかけて、霊的な成熟を営んでいく修練の場として、教会を維持していくことが大切。体を通して理解するには、『儀礼』が大切だとあらためて思う」と話した。

川上牧師は、「1パーセントしかいないと嘆いてしまいがちだが、1パーセントしかいないことの意味があるのだということを今日、あらためて感じた。キリスト教会は、聖人君子の集まりではない。みんな下手なりに、泳ぎながら生きている人たちの集団。どうか、皆さんも自分の物語を持って、泳いでいくことができますように」と講演会を締めくくった。

同対談は、キリスト新聞社より書籍化の予定。

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