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言葉と聖書

言葉と聖書(4)人口頭脳と言葉に関して 木下和好

2016年10月17日18時25分 コラムニスト : 木下和好
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関連タグ:木下和好

コンピューター社会になった今、人口頭脳もかなりのレベルに達しています。そんな中で話題になっているのが、「人と会話をするロボット」です。音楽セラピーやイルカセラピーのように、会話をするロボットもそのような役割を果たし始めたように見えます。でも、私は人の形に似せた「話すロボット」が発展すればするほど違和感を覚えます。それは、人間が話す言葉の構造とロボットが発する言葉の構造が全く違うからです。

人の言葉はhuman-logos(中枢言語)と音声記号(外的言語)の2重構造になっています。human-logosを別名「心」と呼ぶこともできます。そこには意思、思い、感情、価値観、善悪判断など数え切れないほどの要素が詰まっています。すなわち、「人格」そのものです。人は日々の生活の中でそのほんの一部を意識し、それを他人に伝えるために音声を使います。

この外的言語である音声は、あくまでも記号で、聞いた人の脳の中で意味化されない限り、言葉としての役割を果たすことができません。human-logos(心)⇔音声記号⇔human-logos(心)という双方向のコミュニケーションが実行されたとき、「人格」対「人格」の対話が成立します。

Theo-logosなる神が天地を創造したとき、人間にのみhuman-logosを与え、人間以外の被造物には与えられませんでした。オウムや九官鳥は人の言葉を覚え、また、それを発するので、あたかも言葉を話しているように見えます。しかし、それらの鳥が記憶するのは、人が発する音声記号だけで、それ以上のものではありません。鳥の脳の中で音声の意味化は起こりません。鳥にはhuman-logosがないからです。Voice recorderで音声を収録したり、再生したりするのと同じです。鳥は音声の意味を全く理解しないし、理解することも不可能です。

ある時、私は車で姉の家に行きました。そしてバックで駐車場に車を止めようとしたとき、「ピー、ピー、ピー」という音が聞こえました。私の車はバックするとき、そんな音を出さないので不思議に思ったら、駐車場の脇に鳥籠があり、九官鳥がその音を出していたことが分かりました。姉の車はバックするとき、警告音を出すので、九官鳥がその音を覚え、私が駐車するときも同じ音を発したのです。九官鳥にとっては人の言葉も、車の警告音も音の塊にすぎず、それ以上でもそれ以下でもありません。

人口頭脳の全ては記号で成り立っています。コンピューターは多量のデータを瞬時に計算し、あらかじめ設定されたプログラムに沿ってそれらのデータを処理します。「話すロボット」は聞こえて来る音声記号を瞬時に分析し、それに返答すべき音声記号を瞬時に組み立て、スピーカーを使って発声させるわけです。すなわち、音声記号⇔分析⇔音声記号の繰り返しで、それ以上のことをすることはあり得ません。ロボットにはhuman-logosすなわち、「心」がないからです。

このように、ロボットの情報処理範囲は記号の領域を超えません。その意味ではCDやDVDと同じです。人はCDで美しい音楽を聞き、心に癒やしを覚えます。でも、CDから聞こえてくる音と対話する人間はいません。聞こえてくる音には人格がないからです。「話すロボット」も、形だけ人に似せて造られたPCにすぎません。音声の双方向の処理を可能にするプログラムが入っているだけです。「話すロボット」の利用価値も、CDで美しい音楽を聞く以上のものではありません。

神の創造の業、すなわち、人間にしか与えられていない2重構造の言葉の認識がない場合、ロボットの機能を複雑に発展させることにより、人間と同価値の存在を人間が造り出すことができるという錯覚に陥ります。それは、あのバベルの塔の建設に似ています。

根拠のない進化論で生物学が混乱したように、創造主抜きの人口頭脳の発展は、人の心を翻弄(ほんろう)させることになると、私は心配しています。

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◇

木下和好

木下和好

(きのした・かずよし)

1946年、静岡県生まれ。文学博士。東京基督教大学、ゴードン・コーウェル、カリフォルニア大学院に学ぶ。英会話学校、英語圏留学センター経営。逐次・同時両方向通訳者、同時通訳セミナー講師。NHKラジオ・TV「Dr. Kinoshitaのおもしろ英語塾」教授。民放ラジオ番組「Dr. Kinoshitaの英語おもしろ豆辞典」担当。民放各局のTV番組にゲスト出演し、「Dr. Kinoshitaの究極英語習得法」を担当する。1991年1月「米国大統領朝食会」に招待される。雑誌等に英語関連記事を連載、著書20冊余り。

木下和好氏の書籍のご注文は、全国の書店、またはAmazonにて。

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※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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