Skip to main content
2025年11月1日07時53分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

神は人をちりに帰らせます 穂森幸一(56)

2016年10月7日09時07分 コラムニスト : 穂森幸一
  • ツイート
印刷
関連タグ:穂森幸一

人の生死を支配しておられるのは、天地万物を創造された主なる神です。人は寿命が尽きると、肉体は地のちりに帰り、魂は天に帰っていきます。死は終わりではありません。命が地から天に移されるときです。誰にでも死は訪れますが、安らかな状態であまり周りに迷惑をかけずに逝けたらいいと望んでいます。

ところが、今の日本では安らかに逝けない状況になっていると思います。これは鹿児島のある離島の例です。この島には診療所はありますが、医者は常駐していません。高齢者の方々は病気になると船に乗り、はるばる鹿児島市内の病院に入院しなければならないのです。身内の付き添いが必要となりますので、家族の1人が仕事を休んで付き添います。

そして、病院で最期を迎えます。この間の入院費、交通費、生活費、家族の払う犠牲はとても大きなものになります。この島に住む人にとっては避けることのできない負担ですが、恒例の出来事になっていました。

しかし、この島に事件が起きます。93歳の女性が、住み慣れた島を離れたくないし、入院して家族に負担もかけたくないと言っておられました。在宅医療を選択し、時々巡回してくる医師に診てもらい、島に常駐しておられる看護師さんに助けてもらっていました。高齢であったため、間もなく病死されます。日本の法律では看護師は死亡の判断ができないことになっています。適切な処置はしましたが、巡回してくる医者を数日待たなければなりませんでした。

死亡したときに近くに医師がいて、死亡診断書を書いてくれなければ事故死扱いになるそうです。家族は何時間も尋問されるし、「なぜ入院させなかったか」と責められます。入院させなかったことで「虐待」を疑われたと、家族の1人は苦しい胸の内を地元の新聞に明かしています。このことは地元の新聞でも報道されました。

この事件を契機として、離島などの無医村地区の場合は、看護師が電話で医者の指示を受けながら、死亡判断ができるように法律が改正される方向になっているそうです。

離島でなくて市内の場合でも、自宅で逝くというのは、安易なことではなさそうです。ある方は家族が在宅での最期を望み、受け入れましたが、かかりつけのホームドクターを決めていなかったために、死亡診断書を書いてくれる医者を見つけるために走り回らなければなりませんでした。

また、病院で意識不明の状態に陥り、医者もあと数日の寿命だと宣言します。家族に関係者への連絡などの指示があります。ところが、家族のほうで少しでも長生きできるようにしてくださいと医師に依頼し、胃瘻(いろう)などによる栄養分の投入が始まります。それから意識不明のまま、自分の意思を全く伝えられない状態が5年以上続いたケースに2回遭遇し、葬儀のお手伝いをしたことがあります。

現在、投入されている栄養分は性能がよくて、寝たきりなのに肌がつやつやですし、白髪が黒くなる場合もあるようです。ある方は医者が「気持ちの用意をしてください」と最後の通告をしてから、7年もったケースもあるようです。この間の家族のケアも大変ですし、大変な費用もかかります。何よりも天国の入り口で足踏みしていることが、本人にとって幸せなことなのかどうか考えてみてもいいかもしれません。しかし、家族の感情としては、どんな形であれ、生きていてほしいと願っていますので、難しい選択です。

北欧では寝たきりになっている高齢者はほとんどいないといわれます。自分の口で食べられなくなったら、寿命が尽きたときという解釈があるそうです。意識がないのに胃瘻などの治療で寿命を延ばすのは虐待といわれるそうです。

「あなたは人をちりに帰らせて言われます。『人の子らよ、帰れ。』まことに、あなたの目には、千年も、きのうように過ぎ去り、夜回りのひとときのようです。あなたが人を押し流すと、彼らは、眠りにおちます。朝、彼らは移ろう草のようです。朝は、花を咲かせているが、また移ろい、夕べには、しおれて枯れます」(詩編90:3~6)

書店に行くと、多種多様のエンディングノートが山積みされています。自分の財産目録や相続のことなど、問題が起こらないためにはどうすればいいのか示されていて参考になるようです。また、自分の葬儀はどうしたらいいのか、誰に連絡するのか、呼んだらいけないのは誰かまで記入するようになっています。

終活セミナーも盛んで、どのセミナー会場も満席だといわれます。人生の終末期に真剣に向かおうとしている人が多いのですが、実際の終末期ケアの現場にいくと、介護する方々は心身に負担を感じている人が少なくないといわれます。

人生の最期を迎える方も介護する方々も、死の先にあるものが分かっているかどうか問われていると思います。今こそ、福音宣教の必要な時です。

「確かにこの幕屋の中にいる間は、私たちは重荷を負って、うめいています。それは、この幕屋を脱ぎたいと思うからでなく、かえって天からの住まいを着たいからです。そのことによって、死ぬべきものがいのちにのまれてしまうためにです」(Ⅱコリント5:4)

<<前回へ     次回へ>>

◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:穂森幸一
  • ツイート

関連記事

  • 時が良くても悪くても宣教しなさい 穂森幸一(55)

  • 人の心から忘れ去られる苦痛 穂森幸一(54)

  • 心地よいもてなし 穂森幸一(53)

  • 備えられている永遠の住まい 穂森幸一(52)

  • あなたは価値ある尊い存在です 穂森幸一(51)

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • カンタベリー大聖堂の「落書き」プロジェクトに批判の声

  • 聖書アプリ「ユーバージョン」が間もなく10億インストール 11月に「聖書月間」開催

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 花嫁(36)薄明かりの祈り 星野ひかり

  • ワールドミッションレポート(10月31日):エジプト 福音の力—何世代にもわたる暗闇を撃破(1)

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(250)聖書と考える「推しの殺人」

  • ワールドミッションレポート(10月30日):イエメン 苦難はあれど希望は消えず

  • ワールドミッションレポート(11月1日):コンゴのルワル族のために祈ろう

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 「2033年までに全ての人に福音を」 世界福音同盟の第14回総会、ソウルで開幕

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 約250校の子どもたち数千人が「主の祈り」を唱和 英イングランド

  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • 「迫害下にある教会のための国際祈祷日」 WEA・JEAが呼びかけ

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • 聖書アプリ「ユーバージョン」が間もなく10億インストール 11月に「聖書月間」開催

  • 花嫁(36)薄明かりの祈り 星野ひかり

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 米メガチャーチ牧師、当時12歳の少女に性的虐待 罪認め6カ月収監へ

  • 「ジーザス・ムーブメント」指導者チャック・スミス氏のディボーションブック邦訳出版

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • 日本キリスト教病院協会第5回総会 人材確保や人材育成などを討議

  • 「ザ・チョーズン」がギネス記録、イエス・キリストの生涯描いた長編連続ドラマ

  • 英国国教会トップのカンタベリー大主教に初の女性、ムラリー主教の任命を国王が承認

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.