Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 教会
  3. 聖書

NTJ新約聖書注解に先駆け『新約聖書解釈の手引き』刊行 著者が集まりシンポ「新約聖書の読み方」開催

2016年3月16日16時32分
  • ツイート
印刷
関連タグ:日本キリスト教団出版局VTJ旧約聖書注解NTJ新約聖書注解日本聖書神学校
NTJ新約聖書注解に先駆け『新約聖書解釈の手引き』刊行 著者が集まりシンポ「新約聖書の読み方」開催+
シンポジウム「新約聖書の読み方」に集まった参加者たち=5日、日本聖書神学校(東京都新宿区)で

日本キリスト教団出版局から2017年に刊行が開始される、日本語で書き下ろす聖書注解シリーズ「VTJ旧約聖書注解」「NTJ新約聖書注解」。シリーズに先駆けて、監修に当たる新約聖書学者らによる研究成果が、『新約聖書解釈の手引き』(浅野淳博 / 伊東寿泰 / 須藤伊知郎 / 辻学 / 中野実 / 廣石望 / 前川裕 / 村山由美、同出版局)と題して1冊にまとめられ、2月22日に刊行された。

本書に書かれている内容を具体的に解説するシンポジウム「新約聖書の読み方」が5日、日本聖書神学校(東京都新宿区)で開催され、著者のうち5人と、100人を超す参加者が集まった。第一部「NTJ新約聖書注解をめぐって」、第二部「手引きをめぐって」、共に本注解シリーズの監修者で本書の著者である、浅野氏、伊東氏、須藤氏、辻氏、中野氏がパネラーとなり、公開討論という形式で進められた。

まず第一部の冒頭では、進行役を務めた辻氏が、あらためて「NTJ新約聖書注解」刊行の趣旨を説明した。本注解シリーズの最大の特徴は「日本語で書き下ろされる」ことだ。初めから日本語で書かれた注解書はこれまでにも刊行されているが、年代の古いものが多い上、専門性の高い学術的なものか、説教集のようなより実践的な要素に偏ったものである場合が多い。

さらに、既存の注解書はほとんどが海外から輸入された翻訳書で、現代日本の教会が想定されていない内容のものだ。この現状に問題を感じた同出版局の呼び掛けで、それに共鳴する新約聖書研究者らの監修者会が立ち上がり、共に学びを進めてきた。

現在はこれまでの共同研究をベースに、教団・教派の垣根を越える執筆者らによって同シリーズの執筆が行われている最中で、注解書が持つべき超教派的性格を備えたシリーズの完成が期待されている。ドイツで80年以上使用されている最も基本的な聖書注解「ATD/NTD聖書注解」のように、日本の教会で長く用いられるものを目指そうと「VTJ/NTJ」と名付けられたという。

NTJ新約聖書注解に先駆け『新約聖書解釈の手引き』刊行 著者が集まりシンポ「新約聖書の読み方」開催
左から、「NTJ新約聖書注解」シリーズのペトロの手紙第一第二、ユダの手紙の執筆を担当する辻学氏(広島大学)、ローマの信徒への手紙、ガラテヤの信徒への手紙を担当する浅野淳博氏(関西学院大学)

第一部の後半では、聖書注解と信仰の関わり、聖書学と教会の関わりをどう捉えながら執筆作業を進めているのかという問題提起へのパネラーからの応答を通して、日本語で書き下ろされる注解書の意義やその果たす役割について考えた。聖書学と教会の関わりについて論じ合われた中では、パネラーの多くが日本聖書協会の新しい聖書翻訳事業にも携わっていることに触れられ、「注解書が示す翻訳と一般的な聖書翻訳はなぜ違うのか」という問いも出された。

注解書の訳は一語一語にこだわって原典によった訳になっているが、そうなると日本語としては違和感のある文章になってしまうため、一般的な聖書は、礼拝で朗読されるのに美しい日本語が目指されているのだという。「原語にこだわる翻訳者としてはその間でジレンマに陥っている」と聖書学者らの本音が漏れると、会場にももらい笑いが起こった。

NTJ新約聖書注解に先駆け『新約聖書解釈の手引き』刊行 著者が集まりシンポ「新約聖書の読み方」開催
左から、ヨハネによる福音書を担当する伊東寿泰氏(立命館大学)、マタイによる福音書を担当する須藤伊知郎氏(西南学院大学)、ヘブライ人への手紙を担当する中野実氏(東京神学大学)

第二部では、今回刊行された『新約聖書解釈の手引き』の内容解説がなされた。NTJ監修者会の共同研究の成果を、新約聖書をより深く丁寧に読みたいと願う人々に分かち合おうとする本書は、まず聖書を読むための各種の方法論を概説し、次にその方法論の適用例を示すことを通して、それぞれの解釈方法で聖書の「何が分かるか」を紹介している。

本文批評(ほんもんひひょう)、歴史的・批判的研究、社会史的研究、社会科学批評、修辞学批評、物語批評、スピーチアクト分析、文化研究批評、正典批評―聖書を一つの書物として解釈していくこれらの方法論が、聖書のコンテクスト(文脈)と解釈者の文脈を背景に、テクストを中心として、送り手である著者と受け手である読者のどこに焦点を当てているのか、その違いが浅野氏によって解説された。

また本書の中で、文化研究批評の一つとして論じられている「ポストコロニアル批評」は、ローマ帝国による植民地支配の下で書かれた新約聖書の諸文書を、帝国支配に対する適合と抵抗のテクストとして批判的に読み解くものである。それを実際に適用すると何が分かるか、須藤氏が「占星学者たちの貢ぎ物-帝国イデオロギーのパロディー」と題してサンプルを紹介した。

マタイによる福音書2章に現れる外国人による巡礼と貢ぎ献上というモティーフは元来、古代オリエントで世界帝国の軍事的な覇権を象徴するものであった。帝国支配に翻弄されたイスラエルはこれを逆手に取って、終末に異邦人がシオンの山に巡礼する待望を語っていたのであるが、福音書記者はイザヤ書60章に見られるこのモティーフの非軍事的なパターンを、王の位置に無力な幼子を置くことによってパロディーとし、非暴力の平和創造によって帝国イデオロギーに抗うマタイ共同体に一つの対抗神話を提示している。

こうした方法論は、慣れない人にとっては少し難しく思われることもあるかもしれない。だが、2千年にわたって展開されてきた新約聖書解釈の世界に飛び込んでみたいと考える初学者には、さまざまな読解のアプローチを現代人に提供する本書がまさに「手引き」となるに違いない。事実、本注解シリーズも宗教改革者たちが聖書を民衆に「分かる」言葉に翻訳した、その精神に倣って構成・執筆が進められている。いよいよ宗教改革500年を迎える2017年に刊行される本注解シリーズに向けた予習という気持ちで取り組んでみるのはどうだろうか。

『新約聖書解釈の手引き』の詳細は、こちら。また、「NTJ新約聖書注解」の詳細が掲載されている特設サイトでは、随時更新されている見本原稿を読むことができる。「VTJ旧約聖書注解」の見本原稿は、2016年4月より公開予定。

関連タグ:日本キリスト教団出版局VTJ旧約聖書注解NTJ新約聖書注解日本聖書神学校
  • ツイート

関連記事

  • 日本語書き下ろしの聖書注解書刊行に向け シンポ「新約聖書学と現代の宣教」開催

  • 日本語で書き下ろす旧新約聖書注解、マタイ福音書注解の見本が公開 キリストの系図の解釈など

  • 英新約聖書学者が講演「創造から新しい創造へ」 イエス、審判、そして津波・福島災害について語る

  • 世界的な新約聖書学者N・T・ライトの著書、日本語訳出版へ

  • 「標準訳」はどんな翻訳に? 名古屋で日本聖書協会が懇談会(1/2)

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.