Skip to main content
2025年10月22日20時40分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

聖書の言葉の悪用は、やめてっ! 関智征

2016年1月29日15時44分 コラムニスト : 関智征
  • ツイート
印刷
関連タグ:関智征
聖書の言葉の悪用は、やめてっ! 関智征

1. 聖書の権威で、自己主張する母子


ある土曜日の午後3時ごろのことです。私は、友達と吉祥寺のデニーズで、お茶をしました。私のテーブルには、7歳のハンナと5歳のメグミ、そして2人の母親のレイチェルがいました。

女の子たちは、既にお昼ごはんを2時間前に食べていました。お店に入ると、ウェイトレスがメニューを持ってきて、私たちは、それぞれ飲み物などを選びました。

飲み物を選ぶときの、お姉ちゃんのハンナとお母さんのレイチェルの会話に、私は苦笑してしまいました。

娘:「ママ。私、ホットケーキ食べたい」
母:「ハンナ。もう、お昼ご飯を食べたでしょ。今は、我慢しなさい」
娘:「えー、ママ。ホットケーキ、食べたい」
母:「ハンナ。ダメよ」

ファミレスでは、たまに見かける母と子の会話です。あまりに娘のハンナがごねるので、母親のレイチェルはイライラしていました。

レイチェル一家は、敬虔なクリスチャンです。聖書の言葉を、生活の中で実践したいと願っています。

母:「ハンナ。聖書には『親に従いなさい』とあるでしょ。私の言うことを聞きなさい」
娘「でも、ママ。聖書には『求めるものに与えなさい』とあるわ。私はホットケーキを求めているのよ」

お母さんのレイチェルは、聖書を引用して、ハンナをしつけようとしましたが、7歳のハンナも負けていません(笑)。

結局、お母さんのレイチェルが降参して、ハンナはホットケーキを食べていました。

 

2. 神の智慧(ちえ)なくしては、子育てできず


なんとも微笑ましい母子の会話ですが、子育てをする親としては、子どもがどうすれば自分の言うことを聞いてくれるのか、悩ましいところです。

先の会話では、母親のレイチェルも娘のハンナも、互いに聖書の言葉を悪用して相手におしつけていたことに問題がありました。

では、母親レイチェルは、どのようにハンナをしつければよかったのでしょうか。

例えば、「ハンナ。私は、ハンナのことが大切なの。聖書に『人を愛しなさい』ってあるでしょ。私は、娘のあなたを愛しているの。だから、ハンナが太り過ぎないように食べ物を我慢してほしいの」と心を込めて毅然(きぜん)と言う。

そうすれば、聖書の言葉を押しつけることなく、娘をしつけることができたのではないでしょうか。

もちろん、子どもも生の感情を持つ一人の人間であり、一人一人、性格も違います。家庭ごとに、子育ての状況も違うので、一概に「これが正解!」という答えは見つかりません。

私たちにできることは、神に子育ての智慧を祈り求め、失敗から学びながら、試行錯誤を繰り返す。これに尽きます。

 

3. 聖書は、相手ではなく自分を変えるためのもの


時々、自分の主張を正当化するために、聖書の言葉が引用されることがあります。

「お前。聖書に『全てのことに感謝しなさい』と書いてあるだろ。なんで感謝しないの?」と、聖書の言葉を利用して、相手を変えようとします。これは、聖書の言葉の悪用です(離婚の原因のほとんどは、「妻は夫に従いなさい」と「夫は妻を自分の体のように愛しなさい」という聖書の言葉を、それぞれが相手に押し付けることにあります)。

昔から誰もが、自分の目に正しいと見えることを行ってきました。歴史を見るなら、宗教戦争も家庭のゴタゴタも、神ならぬ自分を正当化した結果の産物です。「自分が神に従う」ためにではなく、「相手を自分に従わせる」ために、「神の言葉」を悪用するのです。

でも、"「お前はダメだ」 なんてあなたが勝手に決めないで、余計なお世話じゃないの"という話です。そもそも、いつでも正しい人なんて、いるのでしょうか。

あくまでも、「自分も間違っているかも」「知らずに人を傷つけていたかも」と謙虚に自己を省みて、心を静めるために聖書はあります。聖書の言葉は、相手ではなく自分を変えるためのものなのです。自分が変われば相手も変わるかもしれません。

<<前回へ     次回へ>>

◇

関智征

関智征(せきともゆき)

ブランドニューライフ牧師。東京大学法学部卒業、聖学院大学博士後期課程修了、博士(学術)。専門は、キリスト教学、死生学。論文に『パウロの「信仰義認論」再考ー「パウロ研究の新しい視点」との対話をとおしてー』など多数。

■ ブランドニューライフ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:関智征
  • ツイート

関連記事

  • 蜜と塩―聖書が生きる生活エッセイ(3)やり直し ミュリエル・ハンソン

  • 神が私たちの味方 穂森幸一(20)

  • 律法と福音(28)新しい戒め(最終回) 山崎純二

  • わが人生と味の道(23)家族の愛がほしい 荘明義

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 現代における「御言葉の飢饉」 法規制や不足で1億人のキリスト教徒が聖書入手できず

  • 冷めた心に注意しよう! 万代栄嗣

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(14)抗黙示思想と現代 臼田宣弘

  • トルコ、5年余りで外国人キリスト教徒200人以上を国外追放 「国家安全保障」理由に

  • 「アジア太平洋伝道会議」2027年に開催決定 50カ国・地域から2500人が参加へ

  • ワールドミッションレポート(10月22日):ザンビア 信仰と知識のバランス

  • ワールドミッションレポート(10月21日):ソマリア 水の上を歩いて近づいてきた男

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • 冷めた心に注意しよう! 万代栄嗣

  • 現代における「御言葉の飢饉」 法規制や不足で1億人のキリスト教徒が聖書入手できず

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(233)宣教は主の備えから始まる 広田信也

  • 【インタビュー】ブトロス・マンスール世界福音同盟新総主事 「平和をつくる者、それが私の使命」

  • ヨハネの黙示録(8)テアテラ教会の御使いへ 岡田昌弘

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • 「アジア太平洋伝道会議」2027年に開催決定 50カ国・地域から2500人が参加へ

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • チャーリー・カーク氏の妻、殺害者を赦す 「キリストはそうしたし、夫もそうする」

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 米メガチャーチ牧師、当時12歳の少女に性的虐待 罪認め6カ月収監へ

  • 「ジーザス・ムーブメント」指導者チャック・スミス氏のディボーションブック邦訳出版

  • 日本キリスト教病院協会第5回総会 人材確保や人材育成などを討議

  • 「ザ・チョーズン」がギネス記録、イエス・キリストの生涯描いた長編連続ドラマ

  • 英国国教会トップのカンタベリー大主教に初の女性、ムラリー主教の任命を国王が承認

  • イラク人難民のキリスト教徒、フランスでライブ配信中に殺害される

  • 中国東部で教会活動に対する大規模取り締まり、キリスト教徒70人以上拘束

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.