ちいさな絵本や日記とにゃんずたち(3) 高津恵子

2016年1月22日18時41分 コラムニスト : 高津恵子 印刷
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信州からこんにちは! 絵本屋「ノエル(Noel)」です。

ある日のことでした。小学4・5年くらいの男の子とその担任と思われる先生がいらっしゃいました。「絵本ですか?」・・・様子が明らかに違っていました。その子はおびえた顔をしています。

先生は「お宅の家に落書きをしてしまって謝りに来ました」と説明しました。どれどれとその箇所を見ると、ポストの入り口に鉛筆で小さく「ばか」と書いてありました。なぁんだ~こんなことぐらいで先生と一緒に謝りに来るんだ~、今は大変なんだなぁと、その時は思ったのです。

ですから、深々と頭を下げて「ごめんなさい」と言う男の子に「もういいよ~今度はやっちゃだめだよ~」ぐらいで笑ってしまいました。(ちゃんと叱った方がよかったのかな?)

数日後に今度は母親がY君を連れて、菓子折りを持ってやってきました。全く大げさなんだから~、鉛筆だからすぐ消えましたよ~どうってことないです。

でも、心配ですよね。

少しお話を聞きました。話は深刻でした。うちの落書きだけだと思ったら、路上駐車してある他車への傷つけ、さらにスーパーで万引きもしていると打ち明けてくれました。同じ小学校の仲間もいるらしい。

母親はY君を連れて再婚されて、最近男の子が生まれたそうです。Y君の環境はいや応なしに複雑になり、そのまだ幼い心は変化についていけなかったかもしれません。母親の愛情も小さい弟に注がれて、寂しかったのでしょう。

お兄ちゃんになったY君、でも、まだまだ抱きしめてあげてね、お母さん。時々でもいいから、Y君との二人だけの時間を作ってあげて。

通学で前を行くY君に声を掛けたら、お母さんの手作りクッキーを持って遊びに来てくれたこともありました。

それから、しばらくたったある日、お母さんと一緒に今度新しい家に引っ越すこと、そしてまた新しい家族(3人目)が増えることを伝えに来てくれました。その時の二人の顔は、以前に見た顔と全く違い、明るく喜びに溢れていました。

どうか、いつまでも幸せに・・・。

(わが育児の日々を省みて)

本日の絵本の紹介は当店の五郎丸? イケメンはるくんです。

ちいさな絵本や日記とにゃんずたち(3) 高津恵子

どんなに見た目元気な男の子でも、心はデリケートにできてるだに~!?

ちいさな絵本や日記とにゃんずたち(3) 高津恵子

むすこよ』(2002年、いのちのことば社)

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高津恵子

高津恵子(たかつ・けいこ)

上田女子短期大学卒業、2007年JTJ宣教神学校神学部卒業。実家のホテルで20年勤務した後、保育園勤務。佐久市社会福祉協議会ボランティアスタッフ。「ブレッシング・ホームチャーチ」メンバー。10年から絵本屋「ノエル(NOEL)」を始める。1999年受洗。著書に、最新刊「心に寄り添うおとなの絵本(小さな絵本屋さんが綴った12のメッセージ)」がある。

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