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刑務所伝道シリーズ

刑務所伝道シリーズ(11)刑務所に6回服役した菅原健太さん

2015年12月2日06時57分
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関連タグ:「罪人の友」主イエス・キリスト教会
刑務所伝道シリーズ(11)刑務所に6回服役した菅原健太さん(仮名)
現在は求道中で「神様の時」を待つ菅原健太さん(仮名・写真左)。隣は進藤龍也牧師。

さまざまな過去を持つ人々が集まる「罪人の友 主イエス・キリスト教会」(通称:罪友)。

進藤龍也牧師は、「俺にできて、お前らにできないはずがない! イエス様がついていてくだされば、何も怖がることも恐れることもない!」と半ば叫びつつ、熱く訴える。その一言一言が胸に刺さり、男泣きする参加者も少なくない。救われた喜びを全身で表す彼らの礼拝は、ノリの良い賛美で始まる。一曲歌い終わると、手狭になった会堂は、熱気に包まれ、11月も末だというのに、クーラーを入れなければならないほどだ。この会堂も近々、立ち退きを迫られている。新しい会堂を見つけるべく、不動産屋を回るも、「元ヤクザで前科者の俺には、なかなかローンの許可も下りない。仮に下りても、刑務所伝道の話をすると、『犯罪者が出入りする教会に物件は貸せない』と言われてしまう。理解があっても協力はできないというのが、世の常のようだ。しかし、『神にとって不可能なことは一つもありません』(ルカ1:37)とあるように、これからも祈り、期待していきたい」と進藤牧師は話す。

4年ほど前に罪友を初めて訪れた菅原健太さん(仮名・58歳)。山梨県の穏やかな田舎町で生まれ育った。5人兄姉の末っ子として、少々いたずら小僧だった健太さんだったが、何不自由なく暮らしていた。父親は酒癖が悪く、時折、母親に手を上げる姿を見ていた。健太さんが物心つく頃には、2人の兄はすでに家を出ていたが、2人の姉と健太さんを必死に守り育ててくれたのは母親だった。「刑務所に入ったり、私の人生にはいろいろありましたが、決して両親の育て方が悪かったとは思っていません。私の心の弱さがすべての原因です」と健太さんは話す。

山梨県甲府市で小中学生時代を過ごし、思春期を迎える頃には、大都会東京に漠然とした憧れを抱くようになっていた。高校へは進学せず、あてもないまま東京へ。板橋区で製本会社に勤めた。初めは真面目に働いていたものの、21歳になる頃には、赤羽で水商売をやるようになっていた。そこで4年ほど働いた後、スナックのバーテンとして店を任されるように。夜の仕事と同時に、お客さんに勧められて、露天商の仕事もやった。そんな生活をしているうちに、昼間の露天商の仕事をすると、夜の仕事ができなくなり、休みがちに。あっという間にバーテンをクビになった。住み込みで働いていたため、クビと同時に住まいも失った。露天商を勧めた友人が、「それなら、しばらくここに住むといい」と連れて行かれた場所があった。とりあえず、屋根のある場所で、何人かの住人との共同生活が始まるが、そこに出入りする人々の異様な姿に、不安を覚えるようになった。その場所とは、いわゆる暴力団の組事務所だったのだ。「怖くなって、逃げようと思ったが、お金もないし、土地勘もない。やむなく、そこに留まることにした」と健太さんは話す。

初めて刑務所に服役したのは、23歳の時。窃盗罪だった。それから、実に6回の服役を繰り返す。現在までに、12、3年間を刑務所で過ごしたと話す。「刑務所って、どんなところですか?」と尋ねると、「もう、2度と戻りたくないね」と渋い顔をして、首を横に振る。

刑務所伝道シリーズ(11)刑務所に6回服役した菅原健太さん(仮名)
熱気で溢れかえる罪友の会堂。手狭になったこの会堂とも近々お別れの予定だ。新会堂を求めて祈っている。

4年ほど前、服役中に、テレビの中で熱く話す進藤牧師の姿を見た。「川口市なら、知っている場所だし・・・出所したら、行ってみよう」と思ったという。出所して、その足で向かった先は、川口警察署だった。「『進藤』という牧師のいる教会に行きたい」と話すと、警察官がインターネットで教会の場所を調べてくれた。1人で教会の場所を探し、進藤牧師と対面した。その日から罪友で住み込みをしながら、建設業の仕事に就いた。今度こそ、生まれ変われると思っていたが、昔の悪い癖が健太さんを苦しめた。ある日、お金を十分に持っていたにもかかわらず、ホームセンターで小さなものを盗んでしまった。即、逮捕、実刑が下される。6回目の服役だった。出所したのは、昨年の5月。2年10カ月の刑務所生活であった。その間、進藤牧師からは、励ましの手紙や差し入れがあった。罪友のメンバーからの手紙や面会もあった。聖書は、刑務所にいる間、毎日読んだ。悔いても、もう時間は戻せないが、日々反省をしながら、神様に必死に祈った。「新しい自分になりたい」その一心だった。

出所後、行くあてはなかった。服役中に実家の母が亡くなったことも知らされた。苦労と心配をたくさんかけた母親の死に目に会えなかったことへの後悔は、今も健太さんの胸に重くのしかかる。進藤牧師は、一度受け入れた犯罪者が、教会で「やり直し」をし、再犯を犯した場合は、2度と教会の住み込みは受け入れないことにしている。「教会に通うのはもちろん歓迎するが、住み込みは断っている」と進藤牧師。健太さんは、それを知っていたが、帰る場所は、もう罪友しかなかった。進藤牧師と話し、「特例」として、2度目の「やり直し」が始まった。この時のことを、「まさか・・・と思いました。今まで、出所してから、真面目にやっていたのを知っていたから、裏切られたというよりは、『どうしたの?』といった感じでした」と進藤牧師は振り返る。しかし、それでも2度目のやり直しを受け入れたのは、それまでの彼の態度を知っていたからだという。

現在は、解体の仕事をしながら、教会近くのアパートで暮らしている。「刑務所にいる間、進藤先生、罪友のメンバーの方々の支えは、精神的にとても大きかった。『この人たちは裏切れない。ましてや、この人たちの上にいる神様はもっと裏切れない』と思った」と話す。まだ洗礼には至っていない健太さんだが、「神様が示す時」を祈り求めている。

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関連タグ:「罪人の友」主イエス・キリスト教会
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