アダムとイブは実在したのか? 『Who Was Adam?』著者インタビュー

2015年10月27日20時20分 翻訳者 : 木下優紀 印刷
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今夏に「リーズン・トゥ・ビリーブ」(RTB)から出版された、ファゼイル・ラナ氏とヒュー・ロス氏の共著『Who Was Adam?』第2版(写真:RTB)

ファゼイル・ラナ氏とヒュー・ロス氏による『Who Was Adam?(アダムとは誰か?)』の出版から10年。その第2版が今夏、出版された。第2版では、人類の起源に関する新しい科学的証拠が13章にわたって記されている。

ラナ氏とロス氏は、『Who Was Adam?』を出版した「リーズン・トゥ・ビリーブ」(RTB、信じる理由)という団体と提携する研究者だ。RTBは、聖書に見られる真理を科学がいかに裏付けているかを示すことで、福音を広めようとしている団体だ。ラナ氏とロス氏はそれぞれ、自然科学、生化学、天文学の分野で博士号を取得している。

多くの他の書籍における第2版と違い、この本はオリジナルの部分には手を加えず、新しい章を加えている。

米クリスチャンポスト(CP)とのインタビューで、ラナ氏は、透明性を確保するためにこうした方式を採用したと語った。読者は当初の予測と、その後10年の科学的研究の結果を比較することができる。ラナ氏とロス氏は、初版に対する批判に答えるためにも新しい章を設けた。

ラナ氏はまた、自身とRTBが、いわゆる「創造 VS 進化」にまつわるさまざまな見地の中でどこに位置しているかについて語り、さらに『Who Was Adam?』の出版後間もなく発表されたホモ・ナレディ(暫定的にヒト属に分類されたヒト族の絶滅種)の発見についての考えも明かした。

CP:何を目的に、『Who Was Adam?』の初版を10年前に出版したのですか。また、この10年間を振り返ってみて、何をすることができましたか。

ラナ氏:『Who Was Adam?』の初版では、科学的に厳密な事例が、人間の起源についての伝統的な聖書の観点に当てはまるということを示したかったのです。

キリスト教徒を含め多くの人が、人間の進化には圧倒的な証拠があると信じています。この証拠に照らして、人々は人間の起源について、聖書的な見方を放棄して進化の現実を受け入れる他にないと感じてしまっています。このアプローチの問題は、人間の起源についての聖書の記事と、人間の進化という考え方を調和させることができないことにあります。

良い点は、アダムとエバが現実に存在したという証拠と、全ての人類が一つの根本的なペアから出現したという証拠があることです。人間例外主義の考えを取る人類学者は増加しています。人間例外主義とは、人類が神の形にユニークに造られたものだという、聖書の考えにも沿っています。現代の人類の出現とも矛盾しない、芸術的、音楽的表現を含む洗練された行動が、他(の生物)とは完全に違って観察されるのです。

CP:この第2版の新しい点は何ですか?

ラナ氏:『Who Was Adam?』の初版が出版された後のここ10年間、人類学の世界では多くのことが起こりました。私たちは、もともと持っていた考えがこれらの進展とどれほど一致するかを検討してみたらよいのではないかと考えました。

また、この新版は、私たちの創造モデルに対する批判に答えるのにもよいだろうと考えました。透明性確保のため、私たちは初版をそのまま残し、150ページ以上にわたる新しい内容を書き加えました。

CP:「創造 VS 進化」の議論には、多様な、少なくとも2つ以上の観点があります。この議論をあまり追っていないクリスチャンにとっては、混乱のもとになるかもしれません。お二人の立場を理解する上で、最も重要なポイントは何ですか?

ラナ氏:『Who Was Adam?』の中で私たちが支持する立場は、「古い地球説(Old Earth Creationism)」と呼ばれているものです。この立場において、創世記1章での1日は、長く有限な時間を意味します。この観点から、私たちは地球の年齢と生命の発生した時期について、科学的に明らかにされた年齢を受け入れています。

しかし、私たちは創造主義者です。そしてそのため、私たちは進化論が生命の起源、歴史、デザインを説明できるという主張には懐疑的です。私たちは人類の進化を否定し、歴史的なアダムとエバがいたと考えています。

アダムとイブは実在したのか? 『Who Was Adam?』著者インタビュー
『Who Was Adam?』の共著者で、「リーズン・トゥ・ビリーブ」(RTB)の研究者であるファゼイル・ラナ氏(左)とヒュー・ロス氏(写真:RTB)

CP:3章では、「創造は検証できる。創造のコンセプトは、科学の分野に入った」と書かれています。なぜそれが、読者が理解するために重要なのでしょうか?

ラナ氏:ある科学的事例が神の存在と聖書の現実性を表すとき、懐疑的な人たちはそれが科学の範疇(はんちゅう)の外だと主張し、議論を拒否することがしばしばあります。彼らは、キリスト教信仰のための科学的事例を無視することを正当化するために、そのような拒否をしています。人間性の起源の物語を科学的文脈で明確にし、検証可能な予測を十分持つことで、懐疑的な人にもキリスト教のための科学的証拠に取り組ませることができます。

CP:新刊出版後、南アフリカで「ホモ・ナレディ」という重大な人類学的発見がありました。もし出版前にこの発見があったとしたら、このことについて何を書きますか?

ラナ氏:このヒト科動物は、人類学者が人間の進化の物語を書き直さざるを得なくなるような、一連の化石の発見の一つに過ぎません。新しいヒト科動物が発見されるたびに、進化のパラダイムは混沌(こんとん)の中に投げ込まれます。ホモ・ナレディも例外ではありません。

もし科学的理論が良いものであれば、新しい発見はその確証を深め、より明確にするものとなっているべきです。一方、もし新しい発見が人類の系統樹を揺るがし続けるのであれば、それは進化のパラダイムに問題があることの確固としたサインです。

※この記事はクリスチャンポストの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。
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