Skip to main content
2025年11月18日21時20分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
戦後70年

悲しみの島・レイテ 若井和生

2015年5月22日06時33分 コラムニスト : 若井和生
  • ツイート
印刷
関連タグ:若井和生岩手フィリピン

3月にフィリピンのレイテ島を訪ねる機会が与えられました。昨年11月にフィリピンを襲った台風の被災地を視察するためです。

かつて私は留学生としてフィリピンに7年間滞在し、その間、フィリピンの各地を訪ね歩きましたが、レイテ島だけは行ったことがありませんでした。よって、今回生まれて初めてレイテの土を踏んだ時には、自分の気持ちが高まってくるのを感じました。

この島を訪問するに際して私が持ち込んだ一冊の本があります。それは大岡昇平さんの書いた『レイテ戦記』。太平洋戦争の天王山といわれるレイテ戦の詳細な記録です。

私はこの本を読みながらレイテ島各地を歩き回りました。そして自分が立っている地で、また眺めている風景の中でどのような具体的な戦いが繰り広げられ、どれくらいの兵士たちがそこで亡くなられたのかを確認しながら歩きました。そしてその地が、凄惨を極めた悲劇の戦場だったことに改めて気付かされました。

本土決戦の危機を回避する時間稼ぎのために、大量の日本人兵士たちがこのレイテ島に投入されました。その多くは軍人としての訓練を十分に受けていない民間の兵士たちです。その結果、約8万人の日本兵がこの島で戦死しました。しかも1万人以上の兵士たちはレイテ島に取り残されて餓死したといわれています。

さらにレイテ島は体当たりの特攻隊が誕生した島でもあります。多くの特攻隊員たちが米軍戦艦への体当たりを試み、尊い命をレイテの海に沈めていきました。

レイテ戦はアメリカ兵にとっても悲惨だったようです。大岡氏は、アメリカにとってのレイテ戦がマッカーサー元帥の軍人としてのメンツを保つために、また、アメリカの国家的利益を確保するためにいたずらに引き延ばされた戦争であった事実を指摘しています。

さらに一番の被害者はレイテ島に住むフィリピン人だったことは言うまでもありません。多くの民間人たちが日米間の戦争の巻き添えになりました。戦争がいかに人間の心を残忍にし、その後、消すことのできない禍根をその地に残すのかを思い知らされました。

レイテ島は台風の甚大な被害と、慢性的な貧困と、戦争の傷跡に今も苦しみ続ける悲しみの島でした。その事実が私たちにはほとんど知らされていないのではないでしょうか。

この島との出会いに私は感謝しています。そして、この島との出会いをこれからも大切にしなければと今、思わされています。

(『みずさわ便り』第110号・2014年6月15日より転載)

(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)

◇

若井和生

若井和生(わかい・かずお)

1968年、山形県生まれ。1992年より国立フィリピン大学アジアセンターに留学し、日比関係の歴史について調査する。現在、岩手県の水沢聖書バプテスト教会牧師。「3・11いわて教会ネットワーク」の一員として、被災地支援の働きを継続中。妻、8歳の息子と3人家族。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:若井和生岩手フィリピン
  • ツイート

関連記事

  • 【寄稿】紛争を武力で解決する国際貢献ではなく 日出忠英

  • 心からの悔い改め 若井和生

  • アンネの形見のバラ満開に 兵庫の教会で「平和のための展示会」 きょうから17日まで

  • オーストリアのマウトハウゼン強制収容所跡で解放70周年記念礼拝

  • 従軍作家たちの苦悶 若井和生

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • オリンピックでメダル12個獲得の米競泳選手が受洗、離婚訴訟と依存症克服のさなかで

  • 映画「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」 「信仰と抵抗」の生涯描く

  • 武装集団がカトリック神父の住居を襲撃、神父ら数人拉致し1人殺害 ナイジェリア

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(253)聖書と考える「ちょっとだけエスパー」

  • 最高に良いものを実現するために 万代栄嗣

  • AIは福音宣教の未来をどのように形づくるか ローザンヌ運動が福音主義の視点で考察

  • Gゼロ時代の津波石碑(7)Y染色体アダムと自己を措定した力 山崎純二

  • 聖心女子大学で企画展「カトリックは日本社会の窓だった!」

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(32)コンスタンティヌスの悲願

  • オリンピックでメダル12個獲得の米競泳選手が受洗、離婚訴訟と依存症克服のさなかで

  • 映画「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」 「信仰と抵抗」の生涯描く

  • 聖心女子大学で企画展「カトリックは日本社会の窓だった!」

  • AIは福音宣教の未来をどのように形づくるか ローザンヌ運動が福音主義の視点で考察

  • 日本キリスト教団出版局、事業を整理・縮小へ 5月に債務超過

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(235)聖霊による傾聴活動は日本社会を覚醒する(前編) 広田信也

  • メル・ギブソン監督「パッション」続編がクランクイン、キャスト一新でイエス役も新俳優

  • 米ムーディー聖書学院、教育実習プログラムからの排除巡り教育委員会を提訴

  • Gゼロ時代の津波石碑(7)Y染色体アダムと自己を措定した力 山崎純二

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(253)聖書と考える「ちょっとだけエスパー」

  • オリンピックでメダル12個獲得の米競泳選手が受洗、離婚訴訟と依存症克服のさなかで

  • 日本キリスト教団出版局、事業を整理・縮小へ 5月に債務超過

  • メル・ギブソン監督「パッション」続編がクランクイン、キャスト一新でイエス役も新俳優

  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • カンタベリー大聖堂の「落書き」プロジェクトに批判の声

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 映画「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」 「信仰と抵抗」の生涯描く

  • ワールド・ビジョンがクリスマスキャンペーン、教会で酒井美紀さん登場のコンサートも

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 米ムーディー聖書学院、教育実習プログラムからの排除巡り教育委員会を提訴

編集部のおすすめ

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.