教皇、トルコを司牧訪問

2014年12月2日13時59分 印刷
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【CJC=東京】教皇フランシスコは11月28日から3日間の日程でトルコを司牧訪問した。第6回目の海外訪問。トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、正教会コンスタンティノープルのエキュメニカル総主教バルソロメオス1世、トルコ・カトリック司教協議会の招きに応える訪問。

バチカン放送などによると、教皇は28日午前、ローマを特別機で出発、同日午後、トルコの首都アンカラのエセンボーア空港に到着。まずアンカラ市内のアタテュルク廟(びょう)に向かい、次いで大統領公邸での歓迎式に臨み、エルドアン大統領を表敬訪問、各界要人との出会い、アフメト・ダウトオール首相および宗教庁代表らと会談した。

新築された大統領公邸は「白い宮殿」と呼ばれ、1000室ある。建設費13億7千万トルコ・リラ(約700億円)で、敷地は20万平方メートル。首相から大統領に転じたエルドアン氏の「独裁色の反映」とも指摘されている。

29日、教皇は首都アンカラから、イスタンブールへ移動。イスタンブールのアタテュルク国際空港で、教皇はバルソロメオス1世の出迎えを受けた。教皇と総主教はこれまで数回会見している。

イスタンブールで教皇はイスラム礼拝堂スルタンアフメト・モスク(通称:ブルーモスク)をグランド・ムフティ(イスラム教指導者)と共に訪問した。イスラム教のモスクを訪問した教皇としては、ヨハネ・パウロ2世とベネディクト16世に次いで3人目。

モスクの入り口で教皇はしきたりに従って靴を脱ぎ、イスラム教の聖地メッカの方角を向き、頭を垂れて約2分間、黙祷した。バチカン(ローマ教皇庁)報道事務所は「神への崇敬の黙想」と説明している。前教皇ベネディクト16世も2006年にトルコを訪問した際、同モスクで黙祷した。

続いて、教皇はブルーモスクの向かいにあるアヤソフィア博物館を訪れた。アヤソフィア博物館はキリスト教の大聖堂だったが、オスマン帝国時代にモスクに転換。トルコ共和国成立後にムスタファ・ケマル・アタテュルク初代大統領の命により、博物館とされた。

ビザンチン様式を代表する荘厳な建築や、キリスト教時代・イスラム教時代、それぞれのモザイク装飾などを教皇は見学した。教皇はアヤソフィアの訪問者として記帳、ギリシャ語で「神の聖なる英知よ」、そしてラテン語で詩編84・2の「主よ、あなたのいますところは、どれほど愛されていることでしょう」という言葉を記した。

午後、ラテン典礼カトリック司教座であるサント・スピリト(聖霊)大聖堂でトルコの教会関係者と共にミサを行った。教皇司式のこのミサには、トルコのカトリック司祭や修道者、各小教区の信者代表らが参加し、ラテン典礼とカルデア典礼を交えて行われた。使用言語も、ラテン語のほか、アルメニア語、トルコ語、アラマイ語、また欧州の各言語などにわたるものとなった。

正教会のバルソロメオス1世をはじめ、アルメニア使徒教会、シリア正教会、プロテスタント教会の代表も参列した。

ミサで教皇は、聖霊が教会にもたらす多くのカリスマとそれを一致させる力をテーマに説教を行った。

「聖霊は教会の魂です」と述べた教皇は、聖霊は教会に命を吹き込み、神の民を豊かにするためのさまざまなカリスマを与えるだけでなく、特にキリスト者たちに一致をもたらし、それが唯一のキリストの体を構成するように働きかけると強調。教会のミッションは聖霊にかかっており、聖霊こそが全てを実現することを忘れてはならないと述べた。

続いて、ファナリ地区にある正教会の総主教座・聖ゲオルギオス大聖堂でエキュメニカルな祈りの集いを行い、総主教館でバルソロメオス1世と会談した。

30日午前、教皇はイスタンブールのバチカン代表事務所でトルコのユダヤ教首席ラビ(導師)イサク・ハレヴァ氏と会見。この後、バルソロメオス1世と総主教座聖ゲオルギオス大聖堂で典礼に参加。エキュメニカルな祝福と共同声明への署名を行った。

声明で東西教会のトップは、「キリスト者のいない中東を受け入れるわけにはいかない」と宣言。イスラム過激派組織「イスラム国」によるキリスト教徒の迫害に懸念を表明、国際社会に「適切な対応」を求めた。

バルソロメオス1世と昼食した教皇は、イスタンブール市内の病院に立ち寄り、入院中のアルメニア使徒教会のメスロブ・ムタフィアン・コスタンティノポリ総主教を見舞った。

夕方、教皇はイスタンブールのアタテュルク国際空港でバルソロメオス1世の見送りを受け出発、ローマへ戻った。

※この記事はCJC通信の提供記事を一部編集して掲載したものです。
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