メキシコ学生43人失踪事件、地元のカトリック司祭らが家族ら励ます

2014年11月6日03時30分 翻訳者 : 木下優紀 印刷
+メキシコ学生43人失踪事件 カトリック司祭が学生家族に希望を持つよう励ます
ゲレロ州が作成した行方が分からない学生の顔写真入りの画像

メキシコ南部ゲレロ州イグアラ市で9月下旬に学生6人が殺害され、43人が失踪、行方不明になっている事件で、同州アカプルコ市のカトリッック司祭が、被害学生の家族らに対して、捜査に希望を持ち続けるよう励ましている。行方が分からない学生の多くは虐殺されたか、生きたまま焼き殺された恐れすらあると伝えられている。

「痛みと苦悩の中で一致し、私たちの慰めと希望を感じることができるよう、ごあいさつ申し上げます。9月26日にイグアラ市で起きたお子様の失踪と死に対し、深く同情の意を示します」と、3日にフィデス通信が伝えたアカプルコ大司教区の司祭らによる声明は始まる。

そして、「私たちはあなた方が前を見続けられるよう励まします。神はいつも神の子どもたちに良いことをしてくださいますので、歩み続けなければなりません。希望を持ちましょう。希望は闘い続けるために、尊厳を持って生き続けるために、より良い世界にするために働き続けられるように、力を与えるからです」と続く。

報道によると、学生の捜索に政府がもっと力を入れるよう要求する数百人規模のデモ行進が現在も続いている。イグアラ市南部で9月26日に発生したこの事件では、学生43人を乗せたバスが複数の地元警察から発砲を受け、その後麻薬密売組織「ゲレロス・ウニドス」に引き渡されたとされている。少なくとも学生3人がその場で殺され、他の学生は組織のメンバーによって虐殺された恐れがある。

メキシコでは何年にもわたって麻薬が原因の激しい紛争があり、これは、こうした犯罪や暴力に対し政府が十分取り組んでいないと訴える市民らが、主要都市で抗議行動を引き起こす原因にもなっている。

抗議行動に参加するペドロ・パディラさん(48)は、ロイター通信のインタビューに応え、「なぜ彼ら(麻薬密売組織)は私たちを殺そうとするのでしょうか」と尋ねる。「私たちは学生たちのためだけにここにいるのではありません。ゲレロ州の至る所で起こっていることがあるからです。人々は麻薬犯罪者にとても怯えています」

バチカン放送は、学生たちが生きたまま焼かれた恐れがあると報じ、そのことで教皇フランシスコが学生らとその家族のために祈るよう求めていることを伝えている。

教皇は、「私は祈りをささげ、この学生らを失ったことや、また多数の似たような問題に苦しんでいるメキシコの人々に心の中で近づくことができるよう願っています。この祈りの時に、私たちの心が人々に近づきますように」と話している。

メキシコシティ大司教区は、「メキシコを苦しめている悪は社会構造の真の腐敗であり、この国のどの分野もこの悪からは逃れられていません」とする声明を出した。声明では、「この危機の深刻さに対しては、私たちのモラル、法律、そして私たちの故郷の社会的・政治的組織を根本から再建する必要があります」と指摘する。

「国を再構築することが必要です。私たちの国にはびこる不道徳、不正な見逃し、腐敗、冷笑主義を崩し恥とさせるために闘うには、社会の全ての分野のコミットメントが強く求められます。政治的な階級はそれ自体価値のないものであることが明らかになりましたし、政党はそのような大きな課題に対して全くもって無能であると自ら明らかにしました」

アカプルコ大司教区の司祭たちは、過去数年間にわたって犯罪者の手によって苦しめられてきた何千もの家族を慰めたいとも付け加えている。

「私たちは、ここ数年間にわたって誘拐、強奪、強制立ち退き、家族の死といった、あなた方と同様の状況を経験してきた何千もの家族とともに、あなた方の必要に対しても親身でありたいと願っています。私たちは、こうした人々の信仰にあって彼らを支えるために、慰めと希望を経験するために、赦せるようになるために、そしてあなた方の心に広がった傷と怒りを癒すために、召されているのです」

※この記事はクリスチャンポストの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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