拉致から1年過ぎたシリアの正教会指導者たち 米豪で募る憂慮の声

2014年5月5日15時13分 記者 : 行本尚史 印刷

シリア正教会のイブラヒム大主教とギリシャ正教会のブーロス・ジャズィジ大主教が、昨年4月22日にシリアで拉致されてから1年が過ぎたが、その後どうなったのかは依然として不明である。米国やオーストラリアの教会関係者の間では、1周年を前に憂慮の声が出ていた。

北中米カノン的合法正教会主教会議は4月25日、同主教らの拉致1周年に関する声明文を発表した。その中で同会議は、「悲しみの心をもって、私たちは文官がこれら2人のキリスト教指導者たちの回復を助けることに興味をもたなくなりつつあることを認識している。私たちは良心ある全ての人々に、選ばれた役人と連絡を取るように、また、この2人の大主教たちを見つけ取り戻す取り組みを助けることを彼らに頼むよう促すものである」と述べた。

この声明文で同会議はまた、「私たちは、中東のクリスチャンたちの保護者である聖大致命者凱旋者ゲオルギイが、その祝日の前日に誘拐された大主教たちの救いと無事の帰還のためにとりなしてくださるよう懇願する」とも記していた。

同会議はまた、「さらに、私たちは世界の22億人のクリスチャンたちや、すべての宗教者や良心ある人たちに、この2人の大主教を各自の日々の想いや祈りの中にとどめるよう訴える」などと記した。

一方、米国のハフィントンポスト紙も、米国時間の4月21日(日本時間の同22日)、「1年前の今日に誘拐されたグレゴリオス・ヨハンナ・イブラヒム大主教とブーロス・ジャズィジ大主教を解放するための嘆願」という見出しの記事を掲載した。

そして、4月24日、オーストラリア教会協議会(NCCA)も、「拉致されたシリア人の大主教たちの無事帰還を再び求める」とする声明文を発表した。

「グレゴリオス・ヨハンナ・イブラヒム大主教とブーロス・ジャズィジ大主教は共に平和の唱道者たちであり、あらゆる形態の暴力に反対であった」と、同声明文は記した。

NCCAのタラ・カールイス総幹事は、「彼らが拉致されてからというものの、彼らの居場所についても、また誘拐犯の正体についても新しい知らせがなく、世界中の諸教会が2人の大主教の健康と安寧を心配し続けている。クリスチャンたちがイースターを祝ったばかりの今こそ、彼らの解放にふさわしい時だ」と述べた。

カールイス総幹事は、「よく尊敬された共同体の指導者たちは、(中東)地域における深い不信によってあおられている、シリアの昨今における不安定に安定をもたらす上で、不可欠である。ザッカ一世が最近逝去されたことで、シリアのクリスチャンたちはイブラヒム大主教が安全に帰還するよう求めている。和解と非暴力による代替策の模範を示す賢い指導者たちは、力を発揮しうるのである」と結んだ。

関連記事

クリスチャントゥデイからのお願い

いつもご愛読いただき、ありがとうございます。皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。記事の一つ一つは、記者や翻訳者、さらに編集者の手などを経て配信されているものです。また、多くのコラムニストや寄稿者から原稿をいただくことで、毎日欠かすことなくニュースやコラムを発信できています。

この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、読者の皆様にはぜひ、祈りと共に、毎月定期的にサポートする「サポーター」として(1,000円/月〜)、また単発の「サポート」(3,000円〜)によって応援していただきたく、ご協力をお願い申し上げます。支払いはクレジット決済で可能です。申し込みいただいた方には、毎週のニュースやコラムをまとめた申込者限定の週刊メールマガジンを送らせていただきます。サポーターやサポートの詳細、またクレジットカードをお持ちでない方はこちらをご覧ください。


国際の最新記事 国際の記事一覧ページ

新型コロナウイルス特集ページ

人気記事ランキング

おすすめのコンテンツ【PR】

コラム

主要ニュース