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人生を導き教会を生かすレビ記通読の手引き

人生を導き教会を生かすレビ記通読の手引き(22) 宮村武夫牧師

2014年7月22日21時53分 コラムニスト : 宮村武夫
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宮村武夫牧師+

レビ記20章

(1)18章、19章と20章

20章は、18章と19章を繰り返すように、「あなたがたの神、主であるわたしが聖であるから、あなたがたも聖なる者とならなければならない」(19章2節)のテーマを継続、「あなたはイスラエル人に言わなければならない。イスラエル人、またはイスラエルにいる在留異国人のうちで、自分の子どもをモレクに与える者は、だれでも必ず殺さなければならない。この国の人々は彼を石で打ち殺さなければならない」(20章2節)と、聖別のテーマを告げています。

そうです。19章で教えられている、神の民の立場を自覚せずに服従への道を進むならどうなるかと、20章で刑罰の厳しさを記します。その中心は偶像礼拝と不法な性的関係です。

(2)20章の枠組みと大筋

聖別は、神の御用に備えるためです。十戒(出エジプト記20章)に基づいて言えば、前半の主なる神にかかわる事柄と後半の人々との関係についての戒めとは切り離すことができない、本来一つのものです。

この十戒の基本構造に基づきレビ記20章は展開しています。

① 1~5節

18章21節に見るモレクに献げることの厳禁。

② 6節

民間で行われている呪い的行為の禁止。

③7節と8節

7節。積極的聖別。口寄せや霊媒などは、モレクの場合ほどではなくとも、イスラエルの民の生活の根底に深い悪影響を与えます。いろいろな偶像礼拝が混合しはびこるカナンへ入国するイスラエルへの厳しい警告です。

当時のカナン宗教の実情についての研究、K・A・キッチン著『古代オリエントと旧約聖書』(いのちのことば社)。

出エジプト記20章は、イスラエルの民が出てきたエジプトの宗教習慣に戻る危険を防ぐ意図を背景に記されています。それに対して、レビ記20章では、彼らが入り行くカナンの多神教の海に溺れないようにとの警告が根底にあります。

後にして来たエジプトと前に控えているカナン、それぞれにおいてイスラエルの民は戦いに直面します。常に戦闘の教会としての歩みをなすのです。乳と蜜の流れる地と言われるカナン。そこにも戦いはあります。そこは多神教の海です。それ故自らを聖別せよと命じ、勧めています。

激しい偶像礼拝や死者礼拝との戦いは、何も沖縄においてだけのことでも、日本だけのことでもない。自分だけが、自分たちだけが困難に直面していると思いこまされてしまう罠から解き放たれる必要があります。地上にあって戦い続ける戦闘の教会の一員であるとの自覚。それに基づく責任と喜びをしみじみ経験したいのです。

8節。7節の命令に続く8節は主なる神の約束。そこから与えられる慰め、これこそ聖別の原動力であり命綱です。律法は、確かに恵みの手段です。これを軽んじてはならないのは、明らかです。しかし主なる神は手段を与え、それだけで突き放しておられるのではないのです。

「守れ」との命令だけでなく、「わたしは聖である」(19章2節)と宣言なさる主なる神ご自身が、「あなたがたを聖なる者とする」と、イスラエルの民を聖なる者となさる、「あなたがたの回りに残された諸国の民も、主であるわたしが、くつがえされた所を建て直し、荒れ果てていた所に木を植えたことを知るようになる。主であるわたしがこれを語り、これを行う」(エゼキエル36章36節)と約束なさるのです。

後ろに前に戦いを迫られ、律法を手に進まんとするイスラエルの民。この厳しい使命を担う力なき者たちに、「わたしはあなたがたを聖なる者とする主である」との主のことばが与えられており、彼らの心に響くのです。「わたしが」と強調なさる、主なる神ご自身の真実な約束に目をとめ続ける、イスラエルの民の信仰です。

④ 9節

恵みの手段としての律法と主なる神の真実な約束についての記述に続き、家庭の課題に言及しているのは、唐突ではない。

戦いの勝敗を左右するのは、家庭です。いわゆるマイホームに退くのではないのです。律法に従い進むため、主なる神が備え守り給う家庭。その恵みのホームの日常生活で、父母をのろうなら、そこにすべてを滅びに引きずり込む罠が潜みます。

十戒において、前半の神についての教えと後半の人々に対する教えを結ぶ、まさに要(かなめ)の位置に、「あなたの父と母を敬え」と戒めが与えられているのです。

⑤ 10節以下

性的倫理。すべての基盤である家庭の存在を内側から危うくする、性的混乱に対して具体的な警告。これほどに詳しく具体的に性的混乱を次々と取り上げている意図を探りながら、読む必要があります。

参照。映画「静かな生活」の試映会において、「美しい人間と、暗く性的なものを、どのようにつなぐかが私の小説の書き方だと思っていた。映画では、その二つが描かれている。映画には、私の小説に対する批評がある」と感想を話したと報じられている事柄と重なります。

(3)レビ20章10~21節に見る不法な性関係と20章22~27節の異教的風習

両者が平行的に取りあげられています。周囲ではあたりまえのことが、イスラエルでは問題なのです。また周囲からの影響はイスラエルにも無関係ではありえないのです。その全体的な関係の中で最も重要であり深刻な課題として、性関係の課題が取りあげられています。

(4)20章10~21節に見るケースの幾つもが、すでに18章で取りあげられています

たとえば以下のように。

10節→18章20節、参照申命記22章22節。
11節→18章8節。
12節→18章15節。
17節→18章9節。
19節→18章12、13節。
21節→18章16節。
以上、家庭内の性関係の混乱にかかわるもの。

13節→18章22節、男女の正常な関係以外のもの。

15、16節→18章23節、人間と動物の境界・区別を越えたもの。

このように繰り返し取りあげることにより、その重要性を強調。また同じ課題を異なる側面から見、取り上げています。

(5)聖書の他の箇所での言及と比較し総合的な考察が必要

レビ20章21節「人がもし、自分の兄弟の妻をめとるなら、それは忌まわしいことだ。彼はその兄弟をはずかしめた。彼らは子のない者となる」→18章16節「あなたの兄弟の妻を犯してはならない。それはあなたの兄弟をはずかしめることである」。

しかし申命記25章5節「兄弟がいっしょに住んでいて、そのうちのひとりが死に、彼に子がない場合、死んだ者の妻は、家族以外のよそ者にとついではならない。その夫の兄弟がその女のところに、入り、これをめとって妻とし、夫の兄弟としての義務を果たさなければならない」に見るような順婚と言われるような場合は例外。

さらにサドカイ派の人々の質問に答える、主イエスのことば。マタイ22章23~33節、特に30節、「復活の時には、人はめとることも、とつぐこともなく、天の御使いたちのようです」。参照並行記事、マルコ12章18~27節、ルカ20章27~40節。

死後の天国での性差や結婚関係が、なお課題です。

(6)レビ20章の中心課題は家庭

性関係が取りあげられているのは、性的混乱のある所では、家庭は成り立たないか、非常に困難なため。家庭、つまり小さな祈り励まし合うサークルの大切さ。

主への献身と時代・環境の流れのただ中で、聖別(26節)。それは出エジプト記19章4~6節で明示されているイスラエルの進むべき道です。また新しいイスラエルとしての教会の在り方を示しています。参照Ⅰペトロ2章9~12節、世界の祭司として、他者のために生きるのです。世のために生かされる教会。この神中心の聖化(聖なる神ご自身が恵みの手段を用いて聖としてくださる)にとって、小さな聖研・祈祷会が大切です。地区集会、職場集会など多様な展開が求められています。

(7)性について考える手掛かりの幾つか

性差、男と女。神の創造としての人間・私。性について考えることは、人間・私について考えること。人間・私について考えようとすれば、性について考えることを避けることはできない。

(8)性とからだの関係

性の課題は、より広くはからだの課題と結びつきます。人間・私がからだを持つ存在である事実、さらにからだを持つことの積極的な意味へと。

主イエスの受肉の意味。ヘブル10章5節「ですから、キリストは、この世界に来て、こう言われるのです。『あなたは、いけにえやささげ物を望まないで、わたしのために、からだを造ってくださいました』」に見る詩篇40篇6~8節の引用。

人間存在におけるからだ・肉体の意味。ヘブル13章3節「牢につながれている人々を、自分も牢にいる気持ちで思いやり、また、自分も肉体を持っているのですから、苦しめられている人々を思いやりなさい」。

Ⅰコリント6章、からだ・性。7章、性、結婚。この6章と7章の順序に大切なヒントを見ます。

◇

宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。宇都宮キリスト集会牧師、沖縄名護チャペル協力宣教師。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、『哀歌講解説教 哀歌をともに』、『ルカの福音書 味読身読の手引き①』以上クリスチャントゥデイ、など。

■ 外部リンク:【ブログ】宮村武夫牧師「喜びカタツムリの歩み」

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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