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雨にも負けず 佐々木満男・国際弁護士

2013年7月17日07時42分
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佐々木満男・国際弁護士+
1.みんな仲良く!

 「みんな仲良く!」

 これは私のモットーです。うわべだけでなく、心からみんなが仲良くできたら、生きていることが楽しくなります。

 生活の最も基本的なルールは、「人と仲良くする」ことだと思うのです。「お互いに赦し合い、お互いに愛し合う」ということです。

 どこの国の道徳や法律も、「人と仲良くする」ことが基本的なベースになっています。相手を赦し、お互いに愛し合って、みんなが仲良くしていると、すべてがうまくいきます。なにをしても楽しく、どんなこともうれしくて、笑いがあふれます。みんなで建設的なことを話し合い、新しいことを一緒にやろうとします。

 赦し合い、愛し合っていれば、道徳や法律も必要ありません。「ああしてはいけない。こうしなければならない」とか、「権利や義務」などは、話題にもなりません。なにか問題が起きても、話し合えばすぐに解決してしまいます。「お互いに赦し合い、お互いに愛し合って、みんなが仲良くする」という基本がくずれると、すべてがうまくいかなくなってきます。

 愛がなければ、相手を赦し、相手を信用することができませんから、なんとかして自分の権利を守り、自分の利益を優先しようとします。そうすると、いろいろなことで他の人とぶつかって、利害の調整をしていかなくてはなりません。道徳や法律の規準に従って、利害を調整しなければならなくなるのです。

 でも、道徳や法律の解釈が微妙に食い違っていると、利害の調整がうまくできません。この微妙な食い違いが、初めのうちは心の不満に留まっていますが、次第に態度に現れ、やがてはことばの言い争いになってきます。最後には暴力沙汰に発展していくこともあります。暴力沙汰になると、力の強い者が一方的に勝ってしまい、社会生活の平和が乱れ、公平な解決はできません。暴力は放っておくと、個人から家族ぐるみや集団の暴力に発展し、国と国との戦争にまで拡大する危険をはらんでいます。

2.「雨にも負けず」

 宮沢賢治の有名な詩、「雨にも負けず」の中に、すばらしいことばがあります。「北にけんかや訴訟があれば、つまらないからやめろと言い・・・」ということばです。「雨にも負けず」の主人公は、けんかや訴訟をしている人のところに行って、「つまらないからやめましょうよ」と言っていたというのです。

 実は、「雨にも負けず」の主人公は、宮沢賢治が理想として描いた架空の人物ではなく、実在した人だったのです。宮沢賢治は、同じ郷里の岩手県花巻の友人「斉藤宗次郎」をモデルにしてこの詩を書いたのだ、と言われています。

 禅寺の三男として生まれた斉藤宗次郎は、内村鑑三の感化によりクリスチャンになったがゆえに、石を投げられ、親から勘当され、小学校の教師を辞めさせられ、何度も家のガラスを割られたりしました。9歳の長女は、「ヤソの子ども!」と言われて、みんなからいじめられ、ついにはおなかを蹴られて腹膜炎を起こし、亡くなってしまったのです。

 このような苦しみの中で、斉藤宗次郎は神に祈り、ただ「神のみこころが成りますように!」と、くじけることなく神に従いつづけました。普通なら何度もけんかし、何度も裁判をしていたはずです。しかし、宗次郎は、「敵を愛し、迫害する者のために祈る」道を選び、決して怒らず、決して争わず、地元の人たちに愛をもって熱心に福音を伝えたのです。

 「東に病気の子あれば、行って看病してやり、西に疲れた母あれば、行ってその稲の束を負い、南に死にそうな人があれば、行ってこわがらなくてもいいと言い・・・」という宮沢賢治の詩に、それがうたわれています。

 牛乳配達と新聞配達のために、一日40キロの道のりを、「10メートル走っては神に祈り、10メートル歩いては神に感謝をささげた」という宗次郎の姿が目に浮かびます。

 「けんかしたって、裁判したって、本当の解決はないからやめなさいよ。それよりも、相手を赦して仲良くしたらどうですか」。斉藤宗次郎は自分の体験から常々こう言っていたのでしょう。本来冷静な議論をして公平な判断を求めるべき裁判の場が、お互いの利害打算をむき出しにして感情をぶつけ合う戦場になっていることを、よく知っていたのだと思います。

 もちろん、国の政治や行政にかかわる問題とか、人権にかかわる不条理な問題、まったく話し合いの余地のない著しく不当な問題等は、裁判によって公正な判断がなされなければなりません。

 「個人同士のもめごとは、ほとんどの場合、けんかや裁判で解決するよりも、愛をもって相手を赦すとか、お互いによく話し合うとか、誰か信頼できる人に仲裁に入ってもらうとかした方が、はるかによい解決がもたらされる」というのが、私の長年の弁護士生活の結論です。

 宮沢賢治の「雨にも負けず」は、人間としての理想的なライフスタイルを描いた詩です。相手を赦し、相手を愛して、みんなが仲よくしていけば、すべての問題は解決してしまうのです。


◇

佐々木満男(ささき・みつお)

 国際弁護士。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL.M)。インターナショナルVIPクラブ(東京大学)顧問、ラブ・クリエーション(創造科学普及運動)会長。

■外部リンク:【ブログ】アブラハムささきの「ドントウォリー!」



※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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