10月1日から3日にかけてギリシャ・クレタ島西部のコリンパリのクレテ正教アカデミー神学および生態学研究所で、被造物への配慮と気候変動の正義に関してさらなる戦略を練る会議が開催され、アフリカ、アジア、南北アメリカ、欧州および太平洋諸島のそれぞれの地域代表者ら15人が集った。
同研究所所長のコンスタンチノス・ケナニディス博士およびルーカス・アンドリアノス博士は、参加者らを歓迎し、WCCワーキンググループ内で気候変動の正義について提唱する積極的な役割を推進している。同会議では貧困者削減、生態系の正義のための持続可能な代替法に関する協議会に続いて行われた。
WCC被造物への配慮および気候正義プログラムエグゼクティブのギラーモ・カーバー博士は、「来年韓国釜山で行われるWCC世界総会に向けて、今回の小グループでの協議会が一つの道しるべの役割を果たすことになるのではないかと思います」と述べている。
来年10月末に開催予定の第10回WCC世界総会のテーマは「いのちの神よ、われらを公正と平和へ導きたまえ」となっており、同ワーキンググループでは、人権問題の提唱やそれに関わる気候変動の問題について再度確認した。
また同ワーキンググループでは昨年ダーバンで行われた国連温暖化防止会議(COP17)、今年6月にブラジルリオデジャネイロで行われた持続可能な開発会議(リオ+20) の会議結果に関する検証も行われた。
ワーキンググループ参加者らは、これらの会議結果があまり実りのあるものではなかったこと、超教派のキリスト教団体が互いに協力して国際的な気候変動問題および持続可能な開発の問題について支援して行く必要があることを確認した。
世界学生キリスト教連盟(WSCF)の南米およびカリブ海代表を務めるマルセロ・レイテス氏は、ワーキンググループでなされてきた洞察が今後のWSCFの生態系の正義に関する活動にどのように貢献してきたかを説明した。
太平洋教会協議会(PCC)を代表してワーキンググループに参加したジュリア・エドワーズ氏は、気候変動問題に関して再度整理し、地域諸教会が取り組む最優先事項の一つであると認識すべきこと、及びWCCのグローバルなエキュメニカル共同体によって何度も提唱される必要があるという認識を参加者らと分かち合った。また気候変動問題のアドボカシー運動に関して、エキュメニカルな協力関係が必要であることも確認された。
WCCでは、9月1日から10月4日までの期間を「創造のための時間」に制定されている。同会議開催期間は毎朝被造物が直面している危機に配慮した祈りと黙想がなされた。
同ワーキンググループでは被造物への配慮と気候変動に関する神学的見解をさらに深めようとしている。次回の協議会はスイスボセイにあるエキュメニカル・インスティテュートで「エコ神学」講義の一環として開催される予定であるという。
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