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気候変動・環境問題

環境問題でいかに聖書的価値観を伝えていくか?(1)

2012年9月6日12時54分
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関連タグ:住田裕
環境問題でいかに聖書的価値観を伝えていくか?(1)+
幡ヶ谷教会の住田裕牧師=8月24日、東京都渋谷区で

「地球環境が破壊されつつある」と言われて久しい現代社会にあって、環境問題の解決は多くの人々にとって全人類、被造物すべてにとって重大な問題であることが認識されるようになってきている。科学研究においても、問題の解明と解決のプロセスにおいて既存学問領域を超えた協力関係を結んだ解決への取り組みが図られている他、産学連携のアプローチ、市場の環境問題対策のニーズに応じた研究機関の取り組みなどがなされている。

世界キリスト教協議会(WCC)は、1992年にブラジルで開催された国連環境開発会議(通称リオ地球サミット)開催を促進するなど世界環境問題対策に聖書の価値観に基づいて先駆的な行動を取ってきった。今年6月にブラジルで開催された国連持続可能な開発会議(通称リオ+20)においても、「気候変動の正義-創造と責任」に関するパネル展示会を開催し、並行して行われた「ピープルズ・サミット」において諸宗教団体、社会活動家らと協力して環境問題解決のための倫理的価値観向上の役割について提唱する活動を行う他、WCC気候変動プログラムでは、持続可能な生活に関して世界のキリスト者、諸教会がどのように関わっていくかの提唱も行われている。

国内では2009年9月に北海道札幌市で、福音派陣営の集まりである第5回日本伝道会議が行われた際、日本の教会を取り巻く様々な課題、大きな課題について、プロジェクトチームが作り上げられ、解決、取り組みの方向性を見出していくことになった。この取り組みの中に「環境部門」が設立され、日本長老教会・幡ヶ谷キリスト教会(東京都渋谷区)牧師で環境問題専門家でもある住田裕氏がリーダーとなった。住田氏は、「地球環境問題を福音陣営のクリスチャンとしてどのようにとらえるか、また、今後の取り組みの方向性ができたことは重要で、ともにチームを形成したメンバーで『第5回日本伝道会議プロジェクトチーム環境部門趣意書』というかたちで、現状の評価と方向性をまとめることが出来ました」と伝えている。

神学校を卒業し、牧師として開拓伝道を行い歩んで行く中にあって、住田氏には常に「人間とはいったいどういうものなのか」という疑問がついてまわってきたという。

安倍元首相時代に、地球温暖化問題について、2050年までに二酸化炭素排出量の半減する目標について、「人類最大の試練である」という言葉が使われたとき、住田氏は言いようもない違和感を覚えた。住田氏は「環境問題を起こしているのは人間であり、やりたい放題やってきた結果から生じた深刻な問題がどうして試練なのかと思いました。また環境問題に対処していく際にも、制度上の欠陥や構造上の過ち、なんとかなるだろうという楽観、ジオエンジニアリング(地球温暖化対策として、気候システムに大規模かつ意図的な工学的介入を行うもの)など地球環境そのものを科学的に変えていってしまうというとんでもないことを考えている思い上がりが、大変な問題であると思うようになりました」と述べている。

罪が明らかにされていないところに悲劇がある

住田氏は人類の罪と聖書的価値観に沿った環境問題対策について、「罪が明らかにされていないところに悲劇があります。そこから悔い改め、『新しいライフスタイルがある』という図式が書けないのかなと思っています。パウロは罪の現れについて、『貪り』という偶像礼拝に置き換えて指摘しています。エペソ人やコロサイ人の貪りについて、パウロには偶像礼拝をしているように映って見えていました(エペソ5・3、コロサイ3・5)。環境問題は人類の貪りが原因で生じているにもかかわらず、貪りという視点はありませんでした」と述べている。

環境問題に関して、国内では2009年の札幌市で開かれた伝道会議で初めて環境問題のプロジェクトチームが設立されるに至った。キリスト教と環境問題について、住田氏は「キリスト教会が関心をもたず、じりじりとしていました。しかし、これだけ深刻な問題であるならば、教会が環境問題を避けては通れないということになりました。2009年の会議を通して日本福音同盟(JEA)の中で『環境』という切り口が出来ていったことは確かです」と述べた。聖書的環境問題研究会を設立した住田氏はクリスチャントゥデイのインタビューに応じ、キリスト教福音主義と地球環境問題の関わりについての見解を伝えた。

聖書的環境問題研究会―環境問題に全面的にキリスト教会として関わるために

CT:聖書的環境問題研究会発足の経緯について教えてください。

住田氏:2003年まで環境問題に対しては、個人的に関心がありました。その後、何かやらなければということで、始めるに至りました。日本長老教会の中では、環境問題はかなり大きい問題だからということで、社会委員会の中で取り組み、いろいろなところで講演会をやってきました。あまり反応は良くありませんでした。そうこうしているうちに東日本大震災が生じました。被災地でのボランティア活動や支援活動がキリスト教会によって行われてきましたが、私はキリスト教会が本当に発信していかなくてはいけないことは、根源的なところでの震災によって生じた問題の意味について、聖書から発言することであると思っています。

CT:そうですね。環境学者の山本良一先生が、環境問題に関して「スピリチュアルな回心が必要だ」と言われたことについてどう思われますか?科学的な解決の道筋が難航している中にあって、聖書的に環境問題を扱っていく意義について説明してください。

住田氏:人の生き方がいろいろなところで問われているのだと思います。神様の御心に沿った生き方でなければ、祝福がありません。キリスト教の教義については、禁欲的で『あれもできない、これもできない、自由が無い、束縛されている』というような誤解があるのではないかと思います。一部の教会では禁酒・禁煙が決められていることも、世の中の人にとっては禁欲的に映っているのではないでしょうか。いつの間にか教会が律法主義になってしまっているという負の側面もあると思います。その結果、禁酒・禁煙でなんとなく『狭い、堅い』と言うふうに(世の中の人から)見られているのではないでしょうか。しかし本当の教会はそうではないと思います。罪から解放されて、神の御前に神の子として生かされていくということはすばらしいことです。キリスト教会の中で、このことが世の中にきちんと提示できていない部分があるのではないかと懸念しています。宗教に入ると、律法的にならないといけない、仏教の御坊さんみたいな生活をしないといけないと思ってしまう―聖霊に満たされた喜びを伝えていかなければいけないのに、『伝える側』によって、本来のキリスト教の姿が見えてこなかったという問題もあるのではないかと思っています。

CT:世界人類共通の問題である環境問題が世界的に深刻化している中にあって、今はまさに福音伝道のチャンスだと思うのですが、どうでしょうか。

住田氏:どのように環境問題から伝道につなげていくか―しかし日本のキリスト教会では情けない位に、真剣には、まだ考えられていないのが実情だと思います。基本的に環境問題の視点から見ると、キリスト教は『悪』と見られているのではないでしょうか。そもそも環境問題を生み出したのはキリスト教だと言われています。アメリカ的な消費社会を見てしまうと、そう思われてしまうのではないかと思います。

西欧人と日本人の間にキリスト教に対する見方に違いがある

西欧人と日本人では、キリスト教に対する世の中の人の見方が異なっているのではないかと思います。西欧人は、キリスト教の信仰で『欲に打ち勝つ』と考える。しかし日本人は、環境問題に対して、『キリスト教が加害者』というイメージがあるのではないかと思います。

と言いますのも、キリスト教は歴史的に色々な意味で悪いことをやってきました。歴史というのは、その時は良い事だと思っても、100年くらい経過すると、評価は変わってくるものですよね。それをも含めて私たちはクリスチャンであろうとします。私たちはヒューマニストではありませんから。

キリスト教社会の築き上げてきた歴史というものは、植民地をどんどん開拓していった血の歴史が含まれています。キリスト教国がそのような血の歴史を築き上げてきたという、その辺は率直に認めていく必要があるだろうと思います。そして、現代にあって、欧米文化とキリスト教はもっと明確に分けるべきであると思います。

CT:福音主義による自己実現が限界に達していると言われていますが、自己実現のためのキリスト教、植民地主義に利用されたキリスト教などへの日本人の偏見を取り去って、本来の神様の御心を実現するためのキリスト教を伝えていかなければなりませんね。

住田氏:環境問題というのは、結論は『エネルギー消費量を下げろ』ということになります。地球環境エネルギー消費量が、持続可能な成長の限界を超えてしまっています。環境革命というのは、そのエネルギー消費量をこのままの状態を維持するか、今より下げることで、それが可能であるか、と言うことだと思います。それならば、キリスト教会が行わなければならない役割があります。『スピリチュアルな回心』ということは、もっともっと言われるべきだと思いますよ。(科学者の)山本先生に言われたときには、クリスチャンとして、悔しくて、正直ちょっと自分に対して腹が立ちましたね。「スピリチュアルな回心」を言うべきであるのは、キリスト教会ですよね(苦笑)。

CT:その反面山本先生の発言によって、ようやく科学者と福音主義のキリスト者が結びつく接点をつくっていただいたような気もしています。

住田氏:しかし問題なことは、日本のキリスト教会でこの事を真剣に考えた人があまり、見当たらず、声も聞えてきていません。伝道会議の中でもいろいろやって少しきっかけができるかなとは思いましたが。何とか作っていこうと努力はしたというところです。

CT:キリスト教会の中で環境問題に関心が薄いのでしょうか。何が原因なのでしょうか?

住田氏:環境問題というとすぐに『エコチャージ』とか『太陽光発電』とか、そういう話になってきますよね。EM菌を使うとか、農薬を使わないとか、それはそれで良いのですけども、取り上げるべき本質的論点は『もっと違うところにあるだろう』と思います。『ライフスタイル』の問題に本質的論点があるのだと思います。クリスチャンが世の塩、世の光(マタイ5・13-14)として、いかにライフスタイルを変えていくべきかの証をしていけるかということが問われていると思います。

次ページはこちら「キリスト教の本質を環境問題を通していかに伝えられるか?」

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住田裕(すみた・ひろし)氏:日本長老教会・幡ヶ谷キリスト教会牧師。住田環境技術士事務所所長。エコアクション21審査人、環境カウンセラー(環境省)、環境計量士(濃度)、公害防止管理者(水質一種)、放射線取扱主任者(二種)、薬剤師。
幡ヶ谷キリスト教会、聖書的環境問題研究会ホームページはこちら

参考文献:
杉本昌弘、2009:ジオエンジニアリング概説、社会経済研究所、SERC Discussion Paper.
山本良一、2001:脱物質経済は可能か―私達はどれだけ消費を下げるべきか、東京大学国際・産学共同センター.
住田裕、聖書的環境問題研究会< http://www.hatagayapcj.org/ >.

(インタビュアー 吉本幸恵)

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