世界の子どもを支援するキリスト教主義の国際NGO「ワールド・ビジョン・ジャパン」(WVJ、東京都中野区)は26日、中島みぎわ副事務局長(47)が新事務局長に就任すると発表した。木内(きない)真理子現事務局長(60)の任期満了に伴うもので、就任は10月1日付。中島氏は理事にも就任する。
中島氏は1978年、富山県出身。東京大学教養学部(国際関係論コース)卒業。米外資系コンサルティングファームなど民間企業勤務を経て、2005年WVJ入職。財務経理を担当しつつ、中期計画の策定に携わる。
12年から財務経理課長として国内外の支援事業を含む財務経理を統括。16年から戦略企画室長として中期計画の策定と実行を牽引。17年から約5年マーケティング部長を兼任し、24年副事務局長。就任に当たり、次のように抱負を述べている。
「世界では、まだ多くの子どもたちが厳しい状況に置かれています。これまで培われた歩みを大切にしつつ、世界の子どもたちの豊かないのちのために、変化を恐れず挑戦を続けていきます。先の見えない時代にあっても、皆さまと共に希望を築き、未来を切り開くために歩みを進めてまいります」
ワールド・ビジョンは、貧困や紛争、自然災害などにより困難な状況にある子どもたちを支援する国際NGO。国連経済社会理事会との協議資格のうち最上位の総合諮問資格を有し、現在約100カ国で活動している。
創立者は米国人宣教師のボブ・ピアス(1914〜78)で、60年代には戦後日本の子どもたちの支援も行った。日本事務所であるWVJは87年に設立され、現在個人会員は6万人を超え、法人・団体会員は約3千に上り、38カ国で149の支援事業を行っている。